『バイアグラを友達からもらうのは危険! 友人からバイアグラを貰うのが危ない3つの理由を日本性機能学会専門医が解説』

バイアグラを友達からもらうのは危険

  • バイアグラを友達からもらうのは危険!
  • 友人からバイアグラを貰うのが危ない理由には代表的に3つ有ります。
  • 一つは 『正規品でない事がある』 事
  • 二つめは、バイアグラには 『併用できない服薬、使用できない疾患がある』 事
  • 三つ目は 『用法・用量の情報が不正確な場合がある』 事です。
  • バイアグラはお近くの日本性機能学会専門医在籍の施設にて処方して貰いましょう。

当新宿ライフクリニックの外来にて、初診の方に勃起改善薬の服用歴をお伺いすると
バイアグラを友達にもらって試した」 とお伺いする事があります。


まず前提として病院からご本人が処方された処方箋医薬品を、 他の人に譲渡・販売する事は薬機法違反 (懲役ならびに罰金刑が規程されています) になります。 じゃあ、海外にサーバーがある日本語サイトで買った偽装医薬品バイアグラなら渡しても良いのかと言うと、 正規の処方箋医薬品にしても、海外でつくられた偽装医薬品にしても、 どちらにしても、バイアグラの譲渡はご友人の健康を害してしまう危険性が有ります。 つまり総体的に 『ご友人からバイアグラを貰うのは危ない』 と言えます。


譲渡された薬剤によってご友人の健康が損なわれた場合、 これは傷害罪に該当する可能性もあります。 好意から発生した行動なので、一概に批判もし難いですが、 自覚無く、ご友人の健康を損ねる事になってしまう方が多々いらっしゃるので、 今回こちらのページでは 「バイアグラを友人からもらうのは危険」 というテーマを軸に、 友達からバイアグラを貰うのが危ないという、その3つの理由に関して、 新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が解説をさせて頂いております。
宜しければご一読下さいませ。


<当ページのもくじ>

  1. 【正規品でない事がある】
  2. 【併用できない服薬、使用できない疾患がある】
  3. 【用法・用量が不正確な場合がある】

1.【正規品でない事がある】

正規品でない事がある

バイアグラを友達からもらうのは危険! こちらでは、ご友人からバイアグラを貰うのが危ない理由の内、 『正規品でない事がある』 事について解説をさせて頂きます。


医療施設でバイアグラを処方されている方は、他の人に譲渡・販売しないように指導されている事が多いので、 友達にバイアグラを譲渡する傾向の人は、正規の医療施設では無く、 中国、ロシア、ウクライナなど海外にサーバーのある、日本語で作られた偽造医薬品通販サイトから、 『バイアグラと称するもの』 を購入されている可能性が少なからず有ります。


こうした法規に違反したサイトは、一見正規なものを扱っているかのごとくデザインされていますが、 基本的に非合法なので、正規の製薬会社による正規の勃起改善薬、例えばこの場合はファイザー株式会社のバイアグラ錠ですが、 こうした正規流通の製剤を納入する事ができません。 故に、こうしたサイトで扱われている薬剤は、 製薬会社が作製したものでは無い、粗悪な偽装医薬品である事が多いのです。


こうした粗悪な偽装医薬品は、正規の勃起改善薬を砕いたものを少量と、他、小麦粉とプリンターインクなどを混ぜて固めているものが主体とされています。 シートの表面に薬品名などの記載が無く、シートの裏面には日本語の記載が全く無い、 あるいはそもそもシートに入っておらずビニールで分包されているものなどが、それぞれ偽装医薬品として代表的ですが、 中には、こうした粗悪な製剤をインドのジェネリック バイアグラと称して販売しているケースも有ります。


こうした偽装医薬品は衛生状態の悪い環境で、薬理の素人が作製しているので、時に健康被害を引き起こす事も有ります。 シンガポールでは死亡例が、日本では緊急搬送例が、それぞれ報告されています。 偽装医薬品を使用しているご友人が元気な場合、少し判断に迷ってしまうかも知れませんが、 それはご友人が運が良かっただけなのかも知れません。


このように、バイアグラを友達からもらうのが危険な理由の中には、その譲渡された薬剤が時に 『正規品でない場合が有る』 事が一つ上げられます。


親切心で提供してくれているご友人には申し訳ないかも知れませんが、 特に「通販で買った」 と説明されるバイアグラは正規品でない事が多いので、貰うのはとても危ないと思われます。 くれぐれも、お気をつけ下さいませ。


2.【併用できない服薬、使用できない疾患がある】

併用できない服薬、使用できない疾患がある

バイアグラを友達からもらうのは危険! こちらでは、ご友人からバイアグラを貰うのが危ない理由の内、 『併用できない服薬、使用できない疾患がある』 事について解説をさせて頂きます。


上記では偽装医薬品について記載させて頂きましたが、 こちらは正規に処方されたバイアグラも含んでのお話になります。


バイアグラなどの処方箋医薬品。つまりお医者さんが、その使用の可否を決定し、用量・用法を指定する医薬品は、 そのほとんどに、併用出来ない服薬、また使用できない疾患が、規程されています。 これらは一般に 『禁忌』 と呼ばれますが、 この禁忌を侵してしまった場合、 重度の健康被害の発生、 また時に死亡事故の発生などもあり得ます。


例えば、ご友人は、日本性機能学会専門医が在籍する医療施設にて、キチンとこうした禁忌に抵触しない事を確認された上で、 バイアグラを処方して貰って、無事に運用出来ているのかも知れません。 しかし、このバイアグラがご本人に取っても安全かどうかは、ご友人とは全くの別問題です。 ひょっとすると、ご友人にとっては安全でも、ご本人にとってはバイアグラは禁忌に該当する医薬品なのかも知れません。


こうした禁忌などの判断は非常に専門性が高いモノなので、 一般の方がそれを判断し、薬剤を譲渡するのは、 違法である以前に、非常に難しく、かつとても危険です。


このようにバイアグラを友達からもらうのが危険な理由の中には、 バイアグラを併用出来ない服薬や利用できない疾患、 つまり禁忌が存在するという可能性が上げられます。


ご友人とご本人との間だけで 「飲んでも大丈夫」 と正確に判断する事は難しいので、 バイアグラをご友人から貰うのはとても危ないです。 バイアグラの処方は、何卒、お近くの日本性機能学会専門医在籍の施設にてお願い申し上げます。


3.【用法・用量が不正確な場合がある】

用法・用量が不正確な場合がある

バイアグラを友達からもらうのは危険! こちらでは、ご友人からバイアグラを貰うのが危ない理由の内、 『用法・用量が不正確な場合がある』 について解説させて頂きます。


こちらも正規に処方されたバイアグラも含んでの話になりますが、 バイアグラを友達からもらったという初診の方に対応していて、本当にびっくりするのは、 常用量の数倍のバイアグラを服薬していたり、一日に何回もバイアグラを服薬されている方がいらっしゃる事です。 よく危険な副作用を起こすこと無く、当院にたどり着いたと、ほっと胸をなで下ろす事も有ります。 このように友人からバイアグラを貰った方の場合、薬剤の用法・用量が不正確な場合がとても多く、 時に大きな危険を感じる事が有ります。


基本的に、薬剤には年齢や体の状態に応じて推奨される使用分量や使用頻度があります。 これを超過すると、通常の使用方法では発生しないような 『危険な副作用』 が出現してしまう場合も有ります。 例えば、バイアグラの場合は、常用量を大きく超過する分量・頻度での利用は 『持続勃起症』 など極めて危険な副作用を引き起こしてしまう事が有ります。 この持続勃起症とは、処置が遅れると勃起機能が完全に廃絶してしまうような場合も有り、とても危険な副作用の一つです。


ご友人がしっかりと説明すれば問題ないと思われる方もいらっしゃるかも知れません。 しかし薬剤管理のプロで無い方の説明は、要点を捉えきれていない事や情報の重要度に伴う表現の強弱に欠けている事が多く、 一般の方を一人挟むだけで、医師の的確な指示も伝言ゲームのように重要な情報が抜けて伝わってしまう事が多々見受けられます。


このようにバイアグラを友達からもらうのが危険な理由の中には、 正確に把握されるべき、 『用法・用量が不正確になっている場合がある』 事が上げられます。


雑然とした解説でバイアグラを渡されて、その結果、不正確な用法・用量によって、健康被害が発生するような事態。 これはご本人にとっても、それを渡したご友人にとっても避けたいもののはずです。 バイアグラをご友人から貰うのは危ないです。 用法・用量の解説はご友人ではなく、日本性機能学会専門医から受けるようお願い申し上げます。



以上 『バイアグラを友達からもらうのは危険』 というテーマを軸に、 ご友人からバイアグラを貰うのは危ないという、その3つの理由に関して、 新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が解説をさせて頂きました。 親切心から引き起こされた不幸ほど悲しいものは有りません。 くれぐれもご友人からバイアグラは貰わない様に、 またくれぐれもご友人にバイアグラは譲渡されない様にお願い申し上げます。

(記載:新宿ライフクリニック-日本性機能学会専門医:須田隆興、最終確認日:2021-10-11)

日本性機能学会専門医証
※日本性機能学会について詳しくはこちら
新宿ライフクリニック院内看板
※新宿ライフクリニックについて詳しくはこちら



 ―このページの内容に関連した記事―