『バイアグラのこんな使い方は効果が無い。バイアグラの6つの間違った使用法』

効果が無かった

バイアグラはただ飲むだけで全ての人に効果が出るわけではなく、 正しい使い方でないと、効き目が無いケースも多いです。


「せっかく処方されたのに、間違った使用法によって薬効が現れなかった…」 こうした導入時の問題があっても、正しい利用方法を専門医がキチンと解説する事で41.5%~59%の方が、 EDの改善作用を感じる事が出来るようになったと報告されています。


こちらのページでは、本剤の効き目が無くなってしまう、代表的な6つの間違った使用法に関して、 それぞれの対策を添えて、日本性機能学会専門医がわかりやすく解説しております。


<当ページのもくじ>

  1. 【油っこい食事後の服用】
  2. 【性的刺激をしていない】
  3. 【内服のタイミング違い】
  4. 【1~2回しか試していない】
  5. 【用量が少ない】
  6. 【飲酒下での利用】

1.【油っこい食事後の服用】

油っこい食事

油っこい食事後の服用はバイアグラの間違った使用法として、最も多いものです。 食事内容によっては全く効果が無くなってしまう場合もあります。


お医者さんが出すおくすりには 『食後』 に服薬が指導されるものが多いと思われます。 風邪薬や痛み止めなどがその代表ですね。 しかし、本剤などの勃起改善薬はこうしたものとは逆で、 『空腹時』 つまりお腹が減っている時の内服の方が効果が発揮されやすいです。


特に油っこい食事と本剤の相性はとても悪く、お腹の中で、こうした食事内容と本剤が合流してしまうと、 てきめんに効き目が低下します。 特に昨今の外食は脂質を多く含むものがとても多いので、外食は要注意です。


ラーメン、焼き肉、揚げ物、ハンバーガー、いずれもポピュラーかつ食べ慣れたものですが、 これらは油分や脂質を多く含んでいるので、本剤との相性は最悪と言えます。


食後もしくは空腹でない状態でバイアグラを使ってその効能が感じられなかった方は、 その対策としては、 『前の食事から4時間以上経過した空腹状態』 で再度試してみて下さい。


2.【性的刺激をしていない】

性的刺激

バイアグラの効果が発揮されない、間違った使用法として、服薬した後に 『性的刺激をしていない』 事が有ります。


本剤の使い方に対する誤解の一つとして、 『飲んだら、何もしなくても勃起しっぱなしになる』 と言うものがあります。 しかし実際の所、このクスリの作用を十分に出すためには、 『性欲』 並びに 『性的刺激』 が不可欠です。 何もしなくても効き目が出る訳ではありません。


元々これらED治療剤は、自然な性欲の高まりと性的刺激に応じて勃起改善作用を示すものです。 故に仕事中など性欲を全く感じない環境であったり、 またペニスなどに全く性的刺激を加えられていない状況では、 このクスリの作用が見られない事も有ります。


このような状況に心当たりのある方は、 『性欲を刺激する環境』 (セックスパートナーがいる環境 ・ 性欲を刺激する画像/音声/文章などがある環境 ・ ストレスや緊張を感じない環境)、 の上で、性器などへの適切な 『性的刺激』 (ペニスなど性的感覚を感じる体の部位への接触)を加えて、 再度トライしてみて下さい。


3.【内服のタイミング違い】

服薬のタイミング

バイアグラの誤った服薬方法として、 『内服のタイミング違い』 があります。 この薬剤は飲むタイミングを間違えると薬効が全く感じられない事も有ります。


本剤は飲んで、作用が出るまでに 『1時間』 くらいかかる場合が有ります。 すなわち、飲んでから1時間以内、例えば10分くらいでセックスに入ってしまった場合は、 この薬の効き目を感じられません。


また、この勃起改善薬の効果の持続時間は服薬から 『5時間程』 になります。 よって、服用してから5時間以上、例えば6時間くらい経過してから性行為に入った場合も、 この薬の効き目は感じられません。


また上記1.の 【油っこい食事後の服用】 に重複しますが、 食後、とくに脂っこいものを食べた直後は、 やはり内服のタイミングとして、イマイチです。


こうしたケースで効果が出なかった方は 作用の開始時間 『1時間』 、ならびに効果の持続時間 『5時間』 を意識しつつ、空腹のタイミングで 服用してみましょう。


4.【1~2回しか試していない】

試し

バイアグラの間違った使用法としては、 少数回 (1~2回) しか試していない、と言ったケースも有ります。 人によっては (または生活習慣によっては) 薬効のばらつきが強い場合があるので、 最低でも4~5回はトライアルしないと、その平均的効き目を把握できない事が有ります。


人間も生き物ですので、勃起のような生理現象は、その時の体調の影響を強く受けてしまいます。 たとえEDでない方であったとしても、 やはり体調次第で勃起の良い時、悪い時は、あるものです。


例えば、前の晩あまり寝ていない状態などは、勃起を司る自律神経に悪影響を与えます。 その結果、ベースの勃起機能が一時的にさらに低下して、 相対的に本剤の効能を弱く感じてしまう事もあります。


このように服薬した時がたまたま体調が悪い時も、もちろん有るので1~2回など少数回のトライアルでは、 この薬の真の作用が感じられてない可能性が有ります。


1~2回など少数回のお試しで、十分な効果が感じられなかった方は、 日を分けて、4~5回ほどはお試しになり、平均的な効き目をご確認ください。 ただし、EDの治療薬は1日1回1錠1種類までになりますので、 同じ日に2回飲んではいけません。


また、こうしたトライアルの中で、 ある日はとても効いて、ある日は全く効かないといった、効果に極端な差がある場合は、 利用方法などに問題がある場合が多いです。 その場合は、このページの他の項目も是非ご参考にされて下さい。



5.【用量が少ない】

低用量

バイアグラの誤った利用方法として、 お持ちの慢性疾患などの罹病背景、また年齢などから見て、 相対的に 『用量が少ない』 と言ったケースが有ります。 このクスリは25mgと50mgの用量が有りますが、 ご本人の状態によっては25mg製剤は効果があまり出ない事もあります。


初めてご利用になる場合に少ない用量でお試しになりたい気持ちはよくわかります。 しかし、例えば 『熱冷ましのお薬』 これを推奨される標準量より少ない用量で飲んだ場合、 熱は余り下がらないですよね?


一方、小児など体格が小さな場合は同じ 『熱冷ましのお薬』 でも、成人より少ない用量で熱が下がります。 つまり熱冷ましにしても、EDの治療薬にしても、こうした機能性薬剤は、 その人その人に見合った用量が有ると言えます。


実はED治療薬は、年齢が上がるにつれて、また糖尿病などEDに悪影響を与える疾患が加わるにつれて、 その効能は相対的に低下していきます。 ゆえに本剤はその人その人の背景に合わせて用量をチョイスする必要があります。


このクスリは専門外来にて、日本性機能学会専門医などが、 ご本人の状態に合わせて推奨する 『適正な用量』 を使用するようにしましょう。 ご本人の背景に対して相対的に 『用量が少ない』 場合、薬効が感じられない事も有ります。


ただし、逆に作用が無いからと言って、指定された量よりも多く使ってはいけません。 指定された量より多く使っても、改善効果が強まる事は少なく、 むしろ望まれない副作用の頻度や程度が増加しやすいとも報告されています。 ご注意下さい。


6.【飲酒下での利用】

酔っ払い

飲酒下の服用も、バイアグラの間違った使用方法の中ではかなり多いケースです。 アルコールはベースの性機能を低下させ、 結果として本剤の効能を感じなくさせてしまいます。 それは本剤だけでなくいずれの勃起改善薬にも言える事です。


セックスの時は、雰囲気を盛り上げる為など、 様々な理由で事前にアルコールを飲む事が多いかと思われますが、 実は飲酒はEDでない方であっても、勃起が弱くなってしまう事が有ります。


これは、おそらくはアルコールが、 勃起に関連する自律神経活動に悪影響を及ぼす為と思われます。 それがベースにEDの素因がある方なら、なおさら大きな影響を受けてしまいます。


こうした状況に心当たりのある方は、しっかりとお酒を抜いた状態で、 このクスリをトライアルしてみて下さい。 だいぶ効果が変わってくると思われます。



以上、バイアグラの効果が無くなってしまう使い方、6つの誤った使用法に関して解説させて頂きました。


最後に、逆に本剤の作用をしっかり出すための用法に関してまとめさせて頂きました。


  • バイアグラの作用をしっかり出すために
  • ・前回の食事から4時間以上経過した空腹時に服用しましょう
  • ・性的な環境下で使用し、適切な性的刺激も加えましょう
  • ・服薬1時間後以降で、服薬5時間以内に性行為を完結させましょう
  • ・本剤の使用前日などは適切な睡眠、バランスの良い食事内容・食事時間などを心がけましょう
  • ・初めてご利用になる場合は、日をわけて4~5回は試すようにしましょう
  • ・専門医療施設にてご本人の状態に合った適切な用量を選んで貰いましょう
  • ・飲酒下にこのお薬は服薬せず、しらふの状態で利用しましょう

以上のような事を踏まえて使用してもらえれば、このクスリの本来持つ効き目を体感できるかと存じます。 是非とも、ご参考にされて下さい。
(記載:新宿ライフクリニック-日本性機能学会専門医:須田隆興、最終確認日:2019-04-30)


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