普段の生活への心配

バイアグラは性行為時以外の普段の生活への悪影響は希薄です。



バイアグラ使用上の心配」

バイアグラの普段の生活への悪影響は基本的にとても少ないです。


<当ページの項目リスト>

  1. 【バイアグラ 普段への影響】
  2. 【バイアグラの薬効は勃起しっぱなしではありません】
  3. 【性欲の対象が必要です】
  4. 【興奮作用や催淫作用はありません】
  5. 【射精が終われば通常通り縮みます】
  6. 【普段への影響を心配しないで大丈夫です】

1.【バイアグラ 普段への影響】

バイアグラの普段の生活への悪影響を恐れて、本剤の使用を危ぶむ人がいます。 しかし性行為以外の普段のシチュエーションへのバイアグラの影響はほとんど在りませんので、 特にこうした普段への心配は前提として必要ないと思われます。 具体的にはバイアグラを使用しても通常は勃起しっぱなしにはなりませんし、 性行為と関係ない性的興奮を伴わないような普段の状況では薬理的影響は示しませんし、 本剤には興奮作用や催淫作用などの精神面への影響はありません。 本剤は本質的には「勃起しにくい状況」、つまりEDを改善させるシンプルな薬剤です。


バイアグラの使用を初めて検討する人には本剤に対する誤解が多く、 その中には「バイアグラの影響で普段の生活がし難くなる」といったものもあります。
こうした誤解はバイアグラの知名度が高い割に処方箋医薬品としての広告規制から、 一般の方への詳細な情報が欠乏しているという、 バイアグラ情報のバランスが社会的に取れていない事が影響しているとも思われます。

こうしたバイアグラの普段の生活への悪影響として心配されがちなものは、

  • 「勃起しっぱなしになって歩き難くなる」
  • 「性行為と関係ない普段の状況でも勃起してしまう」
  • 「性行為と関係ない普段の状況でも興奮してしまう」

などがあります。 確かに、このような状況になってしまったら、おちおち仕事に行ったり、 公共交通機関に乗る事もできません。 状況によっては性犯罪を引き起こして社会的に悪影響を及ぼしてしまう事も危惧されます。 しかしこうしたバイアグラに抱かれがちな普段への悪影響は、基本的には誤解が多いです。 本剤は基本的にはED、すなわち勃起しにくくなる状況を改善させるだけのシンプルな薬剤です。 また普段の生活への影響面としては、上記のように悪影響は基本的に希薄で、 報告としてはむしろ普段の生活に対してはポジティブな影響を示すものが主体で、 QOL=生活の質の改善などによる本剤の好影響が報告されています。


バイアグラの使用によって性生活が改善される方の中には、これによって自信を取り戻し、 その影響として仕事のクオリティが上昇される方もいるとの事で、 時に新宿ライフクリニック の外来でも喜びの報告を患者さんから頂く事があります。
本稿ではバイアグラの普段の生活への悪影響の誤解を払拭するために、 それぞれのケースに関して詳細な説明を加えております。 どうぞご参考にされてください。


※またバイアグラは「健康な人が飲むと危険」と誤解されている方もいます。 別項にて本剤を健康な人が飲んだ場合に関してまとめてありますので、 宜しければこちらもご参照下さいませ。
健康な方の服用


2.【バイアグラの薬効は勃起しっぱなしではありません】

バイアグラの普段への影響における誤解として、 バイアグラを飲むとその薬効が続いている間、 「勃起しっぱなしになってしまう」という誤解はポピュラーなもののようです。
こうした方向性での患者さんからお伺いする具体的な普段の生活への心配としては、 「バイアグラを飲むと勃起しっぱなしで歩き難くなる」 といった内容がありますが、バイアグラは基本的に性欲をコントロールする薬ではないので、 薬効が作用している間、勃起しっぱなしになるわけでは有りません。 本剤はあくまで性欲がある状況で作用する薬剤です。

つまりバイアグラを飲んだからと言って、本剤の影響で性欲を感じられない普段の生活の中で、 ペニスが勃起しっぱなしになってしまい、 結果として歩き難くなるような事は基本的にはありませんのでご安心下さい。


3.【性欲の対象が必要です】

バイアグラの普段への影響における、その他の誤解として、 性欲を覚えないような状況でも、バイアグラがむやみに作用してしまい、 勃起させてしまうというものがあるようです。 こうした内容で患者さんからお伺いする具体的な普段の生活への心配としては、 「仕事など、普段の生活シーンで勃起してしまったらどうしよう」 といったものが主体ですが、上記の通り、バイアグラは性欲を亢進させる作用はないので、 本剤がキチンと薬理影響を示すには性欲の対象や具体的な性的イメージが必要です。 なんら性欲を覚えないような仕事など、普段の生活シーンで本剤が作用する事は基本的にありません。


つまり仕事など普段の日常生活の中で「かってに勃起してしまう」 という事は基本的にはないのでご安心ください。


4.【興奮作用や催淫作用はありません】

バイアグラには興奮作用や催淫作用への薬理影響があるという誤解は根強く、 新宿ライフクリニックの外来でも多くお伺いします。 こうした内容で患者さんからお伺いする具体的な普段への心配としては、 「性行為ではない普段の状況でムラムラしたらどうしよう?」 といったものがあります。

しかしバイアグラにおいて興奮作用や催淫作用など精神面への影響は、 バイアグラの生産・販売元であるファイザー株式会社の報告上で明確に否定されています。 つまり本剤を飲んだからといって普段の生活の中で、 かってに興奮してしまったり、ムラムラと性欲を覚えたりという悪影響は基本的に無いので、 性欲の対象になる存在や具体的な性的イメージがない状況、 例えば仕事中のような普段の状況では、たとえバイアグラを服用しても、 かってにムラムラしたり、 はたまた性欲を覚えやすくなったりという事は前提としてご心配される必要はありません。


5.【射精が終われば通常通り縮みます】

また普段の生活ではない、性行為時の影響における心配として患者さんからよくお伺いするものとして バイアグラを使用すると「射精してもペニスが縮まなくなってしまう」 といったものがあります。 しかし本剤は射精して性欲が解消されれば、 通常の射精時同様に、基本的にペニスは縮みます。
ただ例外的にバイアグラの副作用として「持続勃起症」が出現した場合は、 ペニスは射精しても縮まなくなってしまいます。


なぜにメインテーマである「普段への影響」を離れて、 ここに患者さんの「性行為時の心配」をご紹介したかと言うと、 上記のバイアグラの普段への影響における、ひとつ例外的な状況として、 この「持続勃起症」があるからなのです。
この「持続勃起症」はとても頻度の少ないバイアグラの副作用なのですが、 これが発生してしまうと、 2.【バイアグラの薬効は勃起しっぱなしではありません】 で危惧されているような「勃起しっぱなし」になってしまう事があり、 また、3.【性欲の対象が必要です】で危惧されているような、 性欲の対象がなくとも勃起した状態になってしまう事があり、 また射精してもペニスは縮まなくなってしまいます。
これが発生した場合は普段への生活の悪影響どころか、 ペニスに障害が発生してしまうような悪影響も危惧されますので、 至急、泌尿器科標榜の医療施設に行って、処置をして頂く必要があります。
ただ、上記した通り「持続勃起症」は非常に頻度が少ない副作用なので、 普段からこれに対する危惧をバイアグラ運用の前提にするのは、 おそらく一般性を欠くと思われます。


「持続勃起症」はペニスの外傷後や白血病、多発性骨髄腫などの血液腫瘍、 また鎌状赤血球貧血症といわれる特殊な遺伝性疾患の方、また黒人種の方が主体となって、 報告されているもので、とてもレアケースです。 新宿ライフクリニックでは、2万人近くのED患者さんにバイアグラなどの勃起改善薬を処方してきましたが、 当院に関連してこうした報告を受けた事は、実は1例もありません。
ただ上記の外傷や疾患、人種のケースに当てはまる方はこの副作用への注意を必要とします。 バイアグラを服用して、勃起しっぱなしになってしまった、射精してもペニスが縮まない という状況になられた方は、お近くの泌尿器科標榜の医療施設に至急受診する必要があります。


6.【普段への影響を心配しないで大丈夫です】

バイアグラの普段への影響を、実際に患者さんから頂いたご心配をベースに記載させていただきました。 結論としては、バイアグラは持続勃起症などの特殊な副作用のケース以外においては、 特に普段の生活への悪影響を心配する必要は基本的にありません。 繰り返しますが、本剤はEDつまり勃起しにくい状況を改善させるだけのシンプルな薬剤です。


1999年3月の国内処方開始からバイアグラはその高度な安全性を証明してきました。 局所の血管拡張薬としてその適応や使用方法を順守する上では、 本剤は安全性の高い薬剤であり、 また皆さまの普段の生活へ悪影響を、前提として及ぼすものでは本質的にありません。
バイアグラの普段の生活への影響を恐れて、その使用にためらっている方、 ぜひ一度新宿ライフクリニックへご来院ください、 本剤が普段への悪影響が希薄であり、 非常に運用しやすい薬剤である事を、 皆さまが安心するまで専門医が説明させていただきます。
ぜひとも東京は新宿駅前の新宿ライフクリニックに一度、ご来院くださいませ。
(記載:日本性機能学会専門医-須田隆興)