催淫剤ではありません

バイアグラは性欲を不自然に引き起こすような薬ではありません。



バイアグラの機能」

バイアグラは薬効の間、EDを改善させる薬です


<当ページの項目リスト>

  1. 【バイアグラの催淫剤の誤解】
  2. 【バイアグラの作用とは?】
  3. 【催淫剤・性欲増進薬・媚薬とは?】
  4. 【誤解への具体的な検証】
  5. 【適正な運用】

1.【バイアグラの催淫剤の誤解】

バイアグラには催淫剤つまり性欲を引き起こす薬としての誤解が多いです。 その催淫剤としての誤解が高じて、 過剰摂取や適応の全くない女性への投薬などの危険な状況が発生する事が有るようです。 バイアグラは明確に催淫剤としての効果は全くなく、 男性特有の疾患であるEDをその薬効の間、改善させる機能が主体の薬です。


バイアグラは「内服によるED/勃起不全治療」という概念がなかった1999年に、 その時点で唯一のED/勃起不全治療薬としてファイザー社から発売されました。 まさしくワンアンドオンリーの薬だったので、そのインパクトは強く、EDの人にも、 そしてEDではない人にもそのバイアグラという商標名はとても広く認知されました。 現在でもバイアグラはほぼED治療薬の代名詞の状態です。 しかし知名度がそのシステムに先行して大きく伝達される事による弊害が生まれて行きました。 それはバイアグラに催淫剤の機能がある等の作用に関する誤解の発生です。 催淫剤とは一般的に性欲を惹起する薬として認識されています。


元々、バイアグラはセックスに関連した薬である関係上、 こうした催淫剤などの誤解を受けやすい傾向は危惧されていましたが、 バイアグラが発売されて17年経過した今も、この催淫剤としての誤解は残っているようです。 こうした催淫剤などの誤解が払拭しきれない理由としては、バイアグラの知名度としての広がりに対して、 その本当の薬効を伝える情報が追いついていない事が主体としてあるように思われます。
こうした処方箋医薬品つまり医師によってその用法用量や副作用そして適応がコントロールされる薬は、 基本的に病院でその説明を受けるというのが現状の病院診療の基本なので、 新聞やテレビなどの公共の情報源で、その詳細を述べる事がほぼ出来ません。


ゆえにバイアグラには催淫剤としての誤解がある事が認識されていながらも、 なかなか販売元のファイザーや我々新宿ライフクリニック のようなED専門治療院から、 催淫剤としての効果を否定する一般の方向けの情報を公共の情報媒体に出す事は難しい状況なのです。
しかしバイアグラの催淫剤としての誤解が原因となって、 本来適応の全くない女性にバイアグラを運用しようとする人や、 催淫剤としての機能つまり性欲の惹起を期待してバイアグラを過剰服用しようとする人など、 時に危険な状況が生み出される事もあり、 本稿にてバイアグラが催淫剤でない事、 また実際に催淫剤としての効果が認められなかったというファイザー社の検証などに関して、 記載させて頂く事となりました。


本稿ではバイアグラの催淫剤としての誤解をメインテーマに。 バイアグラの基本作用や催淫剤とはどういったものであるか、 また催淫剤としての誤解に対する具体的な検証実験などについて記載しております。 ご参照くださいませ。


2.【バイアグラの作用とは】

バイアグラの催淫剤としての誤解を払拭する一環として、 こちらではバイアグラの科学的に認識されている作用に関して記載させて頂いております。


バイアグラはその服用者に明確なED改善を引き起こし得る薬で、 その体験について、 時に患者さんからも大きな感謝を頂く事が有ります。
バイアグラは基本的な作用として、 血管拡張に働く一酸化窒素を分解してしまうPDE5という酵素をブロックする効果が主体で、 この効果によって勃起し難い状態つまりED/勃起不全を改善させる事が出来ます。
陰茎に限局して血管拡張しやすくなる状態が、 勃起に重要な陰茎海綿体平滑筋の弛緩反応を引き起こし易くさせ、 結果として勃起し難い状況が、勃起しやすい状況に変化する訳です。


この酵素をブロックする等のバイアグラの作用は陰茎に限局的に発生しているので、 特に性欲をつかさどる脳などの中枢神経作用つまり催淫剤に関連した機能は無い事になります。
この基本的なバイアグラの作用等は、本薬に催淫剤としての効果がない事とともに、 新宿ライフクリニックに本薬を希望していらっしゃった患者さんに説明させて頂いている内容でもあります。


3.【催淫剤・性欲増進薬・媚薬とは?】

バイアグラ機能における誤解の一つである、 催淫剤とは、性欲増進薬もしくは媚薬等と一般的に同じ概念だと思われます。


実は催淫剤、性欲増進薬、もしくは媚薬として、 実際の医療現場で認識され、運用されている薬は皆無です。 ゆえに催淫剤などの定義は医学的なものとしては定まってはおらず、 その作用はそれを希望する人の共通理念として検討するに、 「性欲を引き起こす」事が主体になると思われます。
催淫剤としての効能が科学的に確認され、実際に運用されているものがあるとしたら、 それは性欲を覚えないような状況・相手でも性欲が惹起されてしまう事になるので、 これは性犯罪などの犯罪発生の側面で考えるととても危険な存在と言えます。


敢えて言うならば、男性ホルモンの生理的もしくは病的な低下によって引き起こされる、 加齢性性腺機能低下症においては、性欲の低下はその症候の一つとして認識されているものであり、 男性ホルモン補充療法はそれを改善するとも言われております。 しかしこれは男性ホルモンが前提として相対的な低下を来している加齢男性において、 低下した性欲をある程度戻す効果が期待されるという話であり、 ほとんどの生殖可能年齢にある男性、また女性には関係のないお話と言えます。 また男性ホルモン補充療法は男性ホルモン依存性腫瘍の増悪など、 消化しきれていない副作用テーマがありますので、 催淫剤としての運用は全く現実的ではないです。


また古来、多くの漢方薬などの生薬が催淫剤としての効果が期待され、使われてきましたが、 その催淫剤としての効果は化学的に立証されているものはなく、 例えばアフリカ原産の植物から採取されるアルカロイドであるヨヒンビンは催淫剤として有名なものですが、 これもバイアグラ同様に催淫剤としての効果は化学的に全く証明されていません。


4.【誤解への具体的な検証】

バイアグラにおける催淫剤としての効果は誤解であると記載させて頂いておりますが、 まずファイザー社の作成したバイアグラのインタビューフォーム (薬の非常に詳細な情報が記載されているものです) における【重要な基本的注意とその理由及び処置方法】には、 明確に「本薬(バイアグラ)は性欲を高める作用がないにも関わらず、 催淫剤や性欲増進薬であるとの誤った認識によって本来対象とならない方が来院する事の予測される。」 と記載されており、バイアグラが催淫剤でない事を明言しています。 またその作用においては同じインタビューフォームによると、 「中枢性の興奮には作用しない」と明確に記載があり、 ここでは催淫剤としての作用を完全に否定しています。


バイアグラの催淫剤としての誤解に対する具体的な実験的検証としては、 ラット、マウスを用いたものが紹介されており(人道的に人間で中枢性の反応を見る事が出来ないので、 動物実験で検証しているものと思われます。)、 中枢性の性行動刺激作用を人工的に引き起こされたラット・マウスの群に比較して、 バイアグラ投与の群は、まったく性中枢の興奮を示す反応が確認されず、 この実験的な検証によってバイアグラの催淫剤としての効果は化学的にも否定されています。


5.【適正な運用】

以上、バイアグラの催淫剤としての誤解を払拭するべく、 バイアグラ開発・販売元のファイザー社の報告、 そしてバイアグラが催淫剤として機能しない事を立証した動物実験の結果など、 多岐にわたりご紹介させて頂きました。


バイアグラの適正でない運用は、 バイアグラが催淫剤として機能するといった誤解を源泉として出現している傾向があります。 ED専門クリニックとしての責任を鑑みますに、 催淫剤などの薬による事故の原因になるような誤解に関しては、 クリニックからも日々是正のための啓蒙が重要と思われ、 これからもこうした形で報告を続けて行きたいと思う所です。


ファイザー社が解説する所のバイアグラの作用機序は、 まず性的刺激が副交感神経によって陰茎に伝達される事から始まり、 バイアグラの出番はその後からです。 この性的刺激とはまさに外部情報やイメージから性欲を刺激される事が主体で、 この解説からも催淫剤的な役割からバイアグラの効果が明確に分離されている事が、 わかるかと存じます。
バイアグラは適正な運用を適応の症例にする分には非常に高い安全性が確認されている、 ED改善に有用な薬です。 ぜひとも適正な情報の元に運用して頂きたく存じます。


新宿ライフクリニックは保健所認可のED治療施設として、 バイアグラの催淫剤の誤解についてなど様々なインフォメーションをさせて頂いており、 皆さまの多角的な質問に対応可能です。 ぜひ東京は新宿駅近傍にお寄りの際は、 保健所認可の正規ED治療施設である新宿ライフクリニックにご来院くださいませ。