『ED薬で前立腺がんになりにくくなる?勃起改善薬による前立腺癌リスクの低下に関して日本性機能学会専門医が紹介』

ED薬

約5000人を動員した統計報告にて、ED薬を使用している人の方が前立腺がん発症リスクが明らかに低かったとの事です。 これは勃起改善薬が組織の低酸素状態を改善させる事が要因と考えられています。



みなさんは前立腺がんをご存じですか? これは男性の膀胱の下にある 『栗の実』 形の臓器である前立腺にできる癌の事です。


元々、日本人男性にはとても少なかったんですが、 今や日本人男性の悪性腫瘍の頻度で、No1になりつつ有ります。


他の悪性腫瘍に比べて死亡率は低い傾向ですが、術後の性機能障害の発生が高頻度なので、 いずれにしても予防が望ましいものには違いありません。


この疾患は食事との関連が大きく、主に動物性脂肪の取り過ぎが良くないとも言われていますが、 実はバイアグラなどによってインポテンツの治療をされている方々は、 この疾患の発症リスクが明らかに低かったという研究報告が有ります。


本稿ではこの報告内容に関して日本性機能学会専門医がわかりやすくご紹介しております。 宜しければご一読下さいませ。


<当ページの項目リスト>

  1. 【ED薬を使用している人は前立腺がん発症リスクが低いという報告】
  2. 【なぜ勃起改善薬を投与されている人は前立腺癌になりにくくなるのか?】

1.【ED薬を使用している人は前立腺がん発症リスクが低いという報告】

統計結果

ED薬で前立腺がんの発症リスクが低下したという報告は、 バイアグラなどでインポテンツを治療されている2362人と、 治療されていない2612人、合計4974人を動員して統計的に検討した結果になります。 この二つの集団は年齢などの背景が近い集団同士になるように、事前に調整がされています。


この集計結果にロジスティック回帰分析という統計処理をした所、 バイアグラなどでインポテンツの治療をされている集団は、 治療されていない集団に比べて、明らかに前立腺癌の発症リスクが低かったとの事です。


また、勃起改善薬による治療を受けていない集団では9.9%が前立腺がんと診断され、 一方の治療を受けている集団では4.1%と、前立腺癌の発症頻度は半分以下だったと報告されています。


これらの結果は、ED薬の使用によって前立腺がんになりにくくなる事を統計的に示しています。


2.【なぜ勃起改善薬を投与されている人は前立腺癌になりにくくなるのか?】

なぜ前立腺癌になりにくくなるのか?

なぜに勃起改善薬を投与されている集団は前立腺癌の発症リスクが低下したのでしょうか?


実は悪性腫瘍が前立腺で増えていく、その原因の一つとして、組織の低酸素状態が有ると言われています。 組織へは血液が酸素を運ぶので、血行が悪くなると、その結果、組織が低酸素化しやすくなり、 ひいてはそこに悪い細胞が増えやすくなります。


一方、バイアグラなどのインポテンツを改善させる薬剤は、 結果的にペニスだけで無く、前立腺においても血管を広げ、血液循環の促進を進める働きがあるので、 組織の低酸素状態を改善する働きがあると言われており、 まさにこうした作用が、バイアグラなどが処方されている方において、 前立腺がんの発症リスクを低下させていると考えられています。


勃起改善薬は狭心症などの冠動脈疾患に使用できないなど、ネガティブな側面もありますが、 今回のお話以外にも、前立腺肥大症の改善、肺高血圧症の改善、動脈硬化の予防など、 勃起改善作用以外の様々なポジティブな側面の報告も有ります。

(記載:新宿ライフクリニック-日本性機能学会専門医:須田隆興、最終確認日:2020-01-14)


日本性機能学会専門医証
※日本性機能学会について詳しくはこちら
新宿ライフクリニック院内看板
※新宿ライフクリニックについて詳しくはこちら
※バイアグラについては詳しくはこちら