病的に短いペニスを自家移植によって伸ばす手術です。

陰茎海綿体延長術

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【陰茎海綿体延長術の適応】
陰茎海綿体延長術とは尿道下裂などに伴う病的に短いペニス：ミクロペニスに対して、 成人以降に施行されるペニスを伸ばす為の外科的手術の事です。 本手術は本人の静脈もしくは真皮を採取し、陰茎海綿体に移植する事で、結果としてペニスの長さを伸ばすに至ります。 また基本的に本手術はペニスの伸長に伴って、尿道を伸ばす手術も付属して行う必要が有ります。
病的な、もしくは構造上の問題によって男性のペニスの成長・長さが十分でなく、 結果として矮小陰茎：ミクロペニスになってしまう事が有ります。 この病態は外観上の大きなコンプレックスを引き越すばかりか、 セックスに使用するに十分なペニスの長さが無い事によって、 性交障害や男性不妊症の原因になってしまう事が有り、 ご夫婦からもしくは患者本人から、本状態に対する対策が求められる場合が多々有ります。
一般的に陰茎海綿体延長術を施行される頻度が多い疾患としては尿道下裂に伴う、 ミクロペニスなどが一つの典型的疾患として言う事が出来ます 尿道下裂は生まれながらに発症している先天性の疾患であり、 尿道下裂は出生の時点で外尿道口つまりおしっこを放出する穴が、 男性として正常な位置に開口しておらず、 また、それに伴いミクロペニスや陰茎湾曲などペニス形状や大きさの異常を伴う事が多い疾患です。
本疾患は性器の分化や成長を司る重要な内因性物質である性ステロイドホルモンの生理的な分泌状態の異常、 つまり性ステロイドホルモンの分泌停止、や相対的不足もしくは機能障害によって、 引き起こされる事が有るとされています。
一般的に尿道下裂に伴うミクロペニスの場合、 その対策としては、まず出生のタイミングにおいては、もちろん児の安全を第一に考え、 よりシンプルで安全な方法が外科医ならびに両親によって選択され施行されるケースが主体です。 そうした上で、その児の成人以降に、成長後のペニスの形状やサイズを確認して、 性機能障害の原因になり得るかを検討した上で、 陰茎海綿体延長術を施行すべきか否かを患者と医師とで勘案される事がほとんどです。
これは何故かと言うと、出生時点の段階では、成長期以降にどのぐらいペニスが大きくなるかは、 全くの未知数であり、逆に成長期もしくは成長期以前に陰茎海綿体延長術を施行してしまった場合、 成長するに従って手術によるペニスに対して人工的改変が、ペニスに悪影響を及ぼす可能性も有り、 こうした手術は成長しきった後に施行する事が望ましいと考えられています。 後はもちろん、出生間もない小児に過大な手術を施行する事を避ける目的も有ります。
故に陰茎海綿体延長術は、成長期を経過した成人に対して施行を検討される術式になります。 本項では陰茎海綿体延長術を中心に記載させて頂いております。 是非ともご参考にされて下さい。

【陰茎海綿体延長術の内容】
陰茎海綿体延長術とは字面の通り、 陰茎海綿体を延長する事によって、ペニスの長さを伸長させる手術の事です。 本手術は本質的に自家移植による手術になります。
陰茎海綿体延長術、また下に記載しております尿道延長術は非常に高度な技術を要する手術術式であり、 特に尿道延長術はその施行上の一部に顕微鏡を使用する必要のあるミクロサージャリーでも有ります。 陰茎海綿体延長術は施行される医師の豊富な執刀経験と、 施設としての病院の設備・機材レベルが問われる術式であり、 どこの施設でも気軽に受けれる内容のものでは有りません。 本手術が施行されるのは、泌尿器科の専属科を擁する大学病院等の大型施設である場合が多いと思われます。
本手術で移植により伸長される陰茎海綿体とはペニスの勃起機構の主体をなす組織で、 陰茎海綿体に体から血液が流れ込む事で同組織が大きく膨らみ、 その結果、ペニスは勃起に至ります。 本組織は男性の性機能上、非常に大事な組織です。
本手術は、実際には上述に有る通り、自家移植手術であり、 これは患者本人から陰茎海綿体の延長に使用する組織を採取し、 それを患者本人の陰茎海綿体に移植するという内容です。
移植片としては、大腿部の大伏在静脈や腹部から採取された真皮を使用する事が多く、 これを陰茎海綿体腹側に自家移植する事で、ペニスの伸長を実現する事が可能です。
しかしペニスを伸長した場合には、その伸長の影響で外尿道口の位置がずれてしまう事が有り、 その為に陰茎海綿体延長術は、後述の尿道延長術とセットで施行される事が多いです。

【陰茎海綿体延長術の付随する尿道延長術とは】
陰茎海綿体延長術はペニスの延伸に従い、 尿道口の位置の調整し、また尿道の長さを延長する必要が有る手術です。
つまり正常の男性同様になるべく亀頭の先頭に外尿道口が来るように、 陰茎海綿体延長術に重ねて、尿道の形成術を施行するという事です。
尿道延長術もまた陰茎海綿体延長術同様に自家移植的手術で有り、 ペニス背側の包皮を利用してこれを有茎皮弁として用いて、 尿道の延伸を図るものです。
有茎皮弁とは説明すると、完全に切り離される遊離皮弁と違い、 栄養血管が繋がったまま採取した皮膚を加工・移植する手法の事で、 その移動範囲には限界が有りますが、非常に生着がし易いという大きな利点が有ります。 本手術の際、尿道の縫合は非常に細かい手術になるので、 上述の通り顕微鏡を用いて施行するミクロサージャリ―になります。

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