誤解の多い疾患

EDに対する勘違いなどに関して記載しております



ED(勃起不全)の勘違い」

本疾患には誤解が多いです


<当ページの項目リスト>

  1. 【EDの誤解】
  2. 【診断では】
  3. 【治療では】
  4. 【EDの発症年代では】
  5. 【勃起改善薬の誤解】

EDの誤解

EDは誤解の多い疾患です


1.【EDの誤解】

【要約】 「ED/勃起不全は誤解が多い疾患です」
EDは誤解が多い疾患です。 EDを永続的に改善する治療方法があると誤解されている方がいますが、 あくまでその治療は一過性に改善させるものが主体です。 EDの診察上、ペニスを出さなければならないと誤解されている方がいますが、 平常時のペニスの外観にはEDの診断として有用な情報は少ないです。 EDが中高年しか罹患しないと誤解されている方がいますが、 若い年代例えばティーンエイジャーでも勃起不全になる場合が有ります。 勃起改善薬には依存性、催淫効果などがあると誤解されている方がいますが、 ファイザー社等製造元からの報告においてこれらは否定的です。



ED/勃起不全は実は多くの日本国民が罹患している多数派疾患です。 日本人男性人口が6千万人強であるのに対して、 男性特有の疾患であるEDはなんと1100万人存在すると推定されています。
老いも若きも含めて、行きかう男性の6人に1人がEDという計算です。 これは他の一般性の高い疾患と比較しても罹患人口が多めの疾患と言えますが、 これほどの高頻度発症な疾患であるにも関わらず、EDは前提として誤解が多い疾患です。
例えば、高血圧も多数派の疾患として非常に一般的ですが、 この病態に関してはある程度のコモンセンスがあり、 一般的な成人であれば、「高血圧は治る病気でなく血圧をコントロールし続ける必要のある疾患で、 コントロールが悪い状態で長年経過すると動脈硬化が進行する。」 と言ったベーシックな内容は把握している事が多いと思われます。


しかしEDに関しては、こうしたコモンセンスがあまり発達しておらず、 それが原因となって様々な誤解が付随しやすい状況です。 上記の通り、EDは多数派疾患なので、数多くの患者さんが存在します。 しかし実の所、そのほとんどの人はEDに関する正確な情報を持っておらず、 各々抱いた誤解と共にたった一人でこの疾患に苦しんでいるケースが多いです。 EDにいざ罹患したとしても、どこに行けば良いのか?何をすれば良いのか? こうした疑問に直截に対応した社会的システムは希薄で、 またEDに対して抱いた誤解を払拭する公的な相談窓口も無いので、 当新宿ライフクリニックにご来院された初診患者さんの中には、 やっとの事で専門外来にたどり着き、ご自身が抱いた誤解が払しょくされた時、 その内容に驚きの声を上げられる方も少なくありません。


こうした状況を踏まえて、日本性機能学会専門医が開設したED専門治療施設である新宿ライフクリニックからは、 皆様への情報提供の一環として、 当院の受診患者さんに診療上でお伺いした代表的なEDに対する誤解をご紹介させて頂きたいと存じます。 宜しければご参照下さいませ。


2.【診断では】

冒頭よりEDは誤解の多い疾患であると記載させて頂きましたが、 EDはその診断時点での誤解も多いと言えます。


例えば、EDの診断の際にペニスを露出させる必要は必ずしも有りません。 EDの原因にペニスの変形や硬結、また精巣の萎縮などが関連しているならば話は別ですが、 こうした状態が一切無い、平常状態のペニスの外観からEDの診断に有用な情報は少ないと言えます。
基本的にはEDの診断は問診のみで、その60%近くの原因が同定されると報告されていますので、 実の所、ほとんどの方は問診主体でEDの診断が完結します。
しかしEDの診断においてはペニスを医師の前で必ず露出しなければならないと誤解されている方は多く、 新宿ライフクリニックにいらっしゃった患者さんでも、 ペニスを露出する事なく診察が終了すると「ホッ」とされた表情になる方もいます。


実の所、ペニスを露出して頂くよりも、 近年の健康診断結果や定期的に服薬されている処方内容などがわかるものを持参して来て頂いた方が、 EDの診断や治療には有用とも言えます。
また診断において具体的な検査をしないと勃起改善薬治療を処方される事が出来ないと誤解されている方もいます。
EDの定義は「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態」 とされており、これには採血における数値などの検査的要素は内包されていません。 EDの疾患定義自体が「状態」を中心に設定されているので、 必ず採血などの検査をしなければ、勃起改善薬による治療を受けれないと言うのは一つの誤解です。


ただし、勃起改善薬の処方に当たっては、 併用禁忌薬剤であるニトロ製剤の服用や、また使用禁忌疾患である重度肝機能障害など、 こうしたED治療薬を処方できない状況等があるかどうかをチェックする事は非常に大切であり、 それらを確認するための情報や検査は非常に大切と言えます。


3.【治療では】

診断時点でのEDの誤解に関して記載させて頂きました。 それではEDの治療に関する誤解にはどのようなものが有るのでしょうか?


割とあるのは、ED治療薬の内服を続ける事で、勃起不全がベースから改善できるという誤解です。 これら勃起改善薬はあくまで薬効が出ている間、一過性にEDを改善させるだけの薬剤であり、 これらが勃起不全の原因治療になるというのは実はよくある誤解なのです。

EDは多因子疾患、つまり複数の発症原因が影響して発症する疾患であり、 その原因の一部をご紹介しますと、「加齢」「高血圧」「糖尿病」「薬剤」「喫煙」などが有ります。 こうした原因因子が複数関連して、勃起不全という病態を作り上げています。


喫煙はやめる事が出来ます、しかし高血圧は有る意味完治が難しい疾患であり、 ほとんどの方は生涯に渡って血圧をコントロールする事が治療の主体となります。 そして加齢は実はEDの発症原因の中でも最も強力な因子と言えますが、 この加齢は当然「治す」事は出来ません。 つまりある意味においてこれらを原因とするEDは男性にとって宿命的な疾患でもあるのです。
「性機能を生涯に渡って維持したい」これは男性全ての宿願かも知れませんが、 冷静に考えてみれば、それが不可能である事はみなさんもお分かりになるかと存じます。


このEDを内服薬で完全に原因治療するという事は、 言わば内服薬で加齢や高血圧を完全制御するに等しい事になり、 仮に内服治療で勃起不全を完治する事が出来たとしたら、 それは人類が血管内皮機能障害や動脈硬化あるいは老化を一部制御できるようになったという事でもあり、 これは自然科学上の一大発見になってしまいます。

つまり内服などを含めた現行の治療でEDを完全に原因治療できるというのは一つの誤解なのです。 ただ現在、世界中で進めれられている「再生治療」これが発達し一般化した暁には、 これが誤解ではなくなる日もやって来るのかもしれません。


4.【EDの発症年代では】

ED治療に関する誤解を多角的に記載させて頂きました。 これ以外にもEDには発症年代の誤解が有ります。


それは「若い人はEDにならない」という誤解です。 当新宿ライフクリニックは日本性機能学会専門医が主宰するED専門クリニックとして、 様々な勃起不全患者さんを受け入れていますが、 古参の再診患者さんでも、若い方はEDにならないと誤解をしている事があり、 時に誤解を払拭するために説明を要する時が有ります。 上記3.【治療では】に記載しましたが、確かに加齢はED発症の大きな要因です。 しかし勃起不全は発症原因が多数ある多因子疾患であり、 若い方にそうした原因が存在する事は全く珍しくありません。 それは「うつ症状」、「肥満」、「運動不足」、「喫煙」などが代表的と言えます。
その他にもお若い方の場合、 睡眠バランスがめちゃくちゃだったり、高度の精神的プレッシャーが有ったりという状況も、 ED発症に関連する事が多いです。


しかし若い方のEDは中高年の方と比較して、ダイエット、運動習慣導入、禁煙、睡眠の見直し、 精神的プレッシャーの回避など、こうした生活上の工夫で改善しやすい傾向が有ります。 ただ上記3.【治療では】に記載された内容同様に、 若い方のEDを勃起改善薬で完全に原因治療できるというのは誤解です。 若い方の勃起不全は生活上の工夫で相対的に改善しやすいというだけです。
また生活上の工夫を重ねてEDを改善したとしても10年経過すれば10年経過しただけの性機能の低下は見られ、 いずれは生活上の工夫で改善し得ない勃起不全を発症します。 言葉を重ねますが、EDは男性にとって宿命的な疾患であり、 生涯に渡って性機能を維持できるというのはやはり誤解なのです。


5.【勃起改善薬の誤解】

EDに関しての代表的な誤解に関して記載させて頂きました。 誤解を払拭するという側面からの勃起不全の解説はあまり無いと思われますので、 人によっては「なるほど」と思われたのでは無いでしょうか?


最後にこちらではEDの代表的治療薬、勃起改善薬に関連した誤解に関して記載させて頂いております。 どうぞご参考にされて下さい。


  1. 依存性があるというのは誤解です:
    勃起改善薬に依存性があるというのは誤解です: ファイザー社などの報告における一般薬理試験また反復投与毒性試験において、 中枢神経系への影響が確認されなかった事から、 これら製造元からは依存性は無いと公式にアナウンスメントされています。
  2. 催淫効果・性欲増進作用が有るといのは誤解です:
    催淫作用・性欲増進作用つまり「その気がない状態をその気にさせる効果」とでも言いましょうか、 勃起改善薬がセックスに関連した製剤がゆえに、こうした作用があるという誤解が多いですが、 ファイザー社など製造元は公式にこうした作用を否定しております。
  3. 女性に効果が有るというのは誤解です:
    「勃起改善薬を女性に飲ます。」こうしたご相談を頂く事がありますが、 これは絶対にやめて下さい。これらの薬剤は男性のED改善に対して開発された薬剤ですので、 男性に関しては常用での安全性が詳細に検討されていますが、 女性に関しては前提として非適応なので、 その効果も害も検証されているというレベルには達しておらず、 故に女性に使用するのはとても危険な上に、投薬する意味が全くない可能性が有ります。

以上、新宿ライフクリニックからEDの誤解に関して報告させて頂きました。 当院ではこうした勃起不全や勃起改善薬における誤解を払拭するのも、 ED専門クリニックの大切な役割と捉えております。 東京は新宿駅前の新宿ライフクリニックにどうぞご来院ください。 当院では皆さまの様々な質問を心よりお待ちしております。