陰嚢透照法の実際



陰嚢透照法による診断法


【陰嚢透照法とは?】
陰嚢透照法transillumination of scrotal contentsとは、陰嚢内容物のごく簡便な診断方法の一つになります。
陰嚢透照法により、陰嚢内に腫瘤がある場合に、その内容物が漿液などの水様なものなのか、 もしくは、固形のものが詰まっているのかを判断する事が出来ます。
具体的に言うと、本法は、陰嚢内の腫瘤が水腫的なのか、 もしくは、他の腫瘤性疾患なのかを鑑別する一助になります。


【陰嚢透照法の施行方法】
陰嚢透照法の施行方法は、至って簡便です。
まず、懐中電灯などの比較的強い光源のポータブルな明かりを用意して、 腫瘤側の陰嚢に押し当てて明かりをつけます。
その状態で手前から視診して、貯留物が漿液などの液状のものであれば光は透過して明るく見えます。
逆に、腫瘤内容が固形である場合は、光が透過しないので暗く見えます。

ちなみですが、本法は、あまりにも大量に漿液が蓄積した場合は、その液体のボリュームが多すぎて光が届かず、 暗く見えてしまう場合もあります。


【陰嚢透照法が診断する陰嚢水腫とは】
陰嚢透照法は、侵襲性の少ない陰嚢水腫の補助的診断法と言えます。
同疾患は、内容物である精巣等の感染を原因として発生する場合もありますが、 同疾患自体も感染を呼び込みやすい傾向があります。
感染が頻発する場合には、精巣などに感染がおよび、精巣に器質的な障害を生じる事も稀にあります。
精巣の器質的障害は、 男性ホルモン の分泌不全から 男性更年期 を来たし、ED:勃起不全を発症する事もあります。


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