『仮性包茎は気にしなくて良い? 仮性包茎を治療すべき場合と治療しなくて良い場合に関して日本性機能学会専門医が解説』

仮性包茎の治療すべき場合と治療しなくて良い場合に関して日本性機能学会専門医が解説

  • 仮性包茎は基本的に気にしなくて良いです、ただし、
  •  嵌頓包茎、亀頭包皮炎の頻発、またコンドーム装着上の問題がある場合は治療すべき
  • こうした問題が全く無い場合、仮性包茎は男性の7割を占める標準状態である事、
  •  また女性の6割は気にしておらず、約3割はどうでも良いと考えている状態なので、
  •  手術などの治療は全くしなくて良いです。

仮性包茎は基本的に気にしなくて良いです。ただし嵌頓包茎の発生、また亀頭包皮炎等が頻発する場合、 もしくはコンドームの装着に問題がある場合、仮性包茎は治療すべきと言えます。 こうした問題が全く無い場合、仮性包茎は男性の7割をしめ、また女性の6割は気にしないとも報告されているので、 特に手術などの治療はしなくて良いものと思われます。



一般に仮性包茎とは、手で皮がめくることで亀頭を出す事が出来るが、 手でめくらなければ、勃起時も皮が亀頭に被ったままの状態が該当します。
一方の真性包茎とは、包皮口が狭い事が原因となって、手で皮がめくれない状態が該当します。


真性包茎は、先々、尿路感染症や陰茎癌などの可能性が出て来てしまうので、
手術治療の必要が有ります。
それでは、もう一方の仮性包茎の場合は、どうなのでしょう?


仮性包茎は、ほとんどの場合において、治療などを気にする必要は有りません。
しかし、そこには治療すべき場合と治療しなくて良い場合とが有ります。


こちらのページでは、日本性機能学会専門医が仮性包茎を、治療すべき場合、 また治療しなくて良い場合の二つに分けてわかりやすく解説をさせて頂いております。
宜しければご一読くださいませ。


<当ページのもくじ>

  1. 【仮性包茎を治療すべき場合】
  2. 【仮性包茎を治療しなくても良い場合】

1.【仮性包茎を治療すべき場合】

仮性包茎を治療すべき場合

仮性包茎は気にしなくて良いのか? こちらでは仮性包茎を治療すべき場合に関して記載しております。


仮性包茎を治療すべき場合は主に3つ有ります。 それは 『嵌頓包茎をおこす場合』 『亀頭包皮炎を繰り返す場合』 『コンドームが装着し難い・あるいは外れてしまう場合』 です。


嵌頓包茎とは、皮が小さいために、めくった後に元に戻らなくなってしまう状態で、 ペニスの絞扼による痛みや浮腫がひどい場合には、緊急処置を必要とする場合も有ります。


亀頭包皮炎とは、亀頭と皮に炎症が発生している状態で、 主に皮がかぶっている上に不衛生な状態が続く事によって、 感染などを契機に発症します。


仮性包茎にて、余った皮が大きく、そして動きやすい場合、コンドームの装着が難しかったり、 性行為中に外れてしまったりする事があります。これは性感染症予防や避妊上の問題になります。


以上3つのケースについては、仮性包茎は治療すべき場合と考えて良いと思われます。 こうした問題がある場合だけは、 仮性包茎は気にした方が良いと言う事になります。


2.【仮性包茎を治療しなくても良い場合】

仮性包茎を治療しなくても良い場合

こちらでは、仮性包茎を気にしなくて良い、つまり仮性包茎を治療しなくて良い場合に関して記載しております。


上記1.【仮性包茎を治療すべき場合】に記載させて頂いた、嵌頓包茎や亀頭包皮炎などの疾患上の問題、 またコンドームの装着上の問題、 こうした問題が全く無い仮性包茎の場合はどう考えるべきなのでしょうか。


これに対して明言を致しますと、 こうした問題が全く無い仮性包茎は、全く気にしなくて良いです。
また問題が全く無い仮性包茎は、全く治療しなくて良いです。


仮性包茎に関する国内のアンケート調査によると、 仮性包茎は男性の71%に及ぶ、多数派の状態であり、 むしろ、この頻度からは 『仮性包茎である事の方が、日本人男性にとっては標準的である』 と言って良いかと思われます。


また同アンケート調査では、女性の61%が仮性包茎を気にしておらず、また女性の27%がどうでも良いと回答しています。 つまりほとんどの女性 (合計88%) はパートナー男性が仮性包茎であっても、気にしない、もしくはどうでも良いと考えているのです。


なぜ、男性にとって標準的な状態で、かつパートナー女性も気にしていないものを、 人は大金を支払って治療しようとするのでしょうか?


そこには包茎美容クリニックのビジネス戦略が有ります。 こうしたクリニックは 『仮性包茎が恥ずかしい事である』 というイメージを広告などによって社会にうったえ続け、 頻度の実感しにくい身体上の特徴に劣等感を覚えるように操作し続けて来ました。


こうした営利のみを目的にした、間違った医学的なイメージがねつ造されて行き、 その結果、仮性包茎の手術によって、法外な値段を請求されたり、重篤な合併症に苦しんだりする方が出現しているのです。


重ねて明言しますが、問題が無い仮性包茎は気にしなくて良いですし、治療もしなくて良いです。 仮性包茎は男性にとって一般的とも言える状態ですし、ほとんどの女性は仮性包茎を気にもしていません。



以上、仮性包茎は基本的には気にしなくて良い事、 また仮性包茎自体を、治療すべき場合と、治療しなくて良い場合とに分けて、解説をさせて頂きました。


当院、新宿ライフクリニックは男性用のED(勃起不全症)専門のクリニックになります。 日本性機能学会専門医としての医療啓蒙上、仮性包茎に関しての記載をさせて頂いておりますが、 新宿ライフクリニックはED専門のクリニックなので包茎治療には対応しておりません。


仮性包茎のご相談に関しては、保険外診療に対応した泌尿器科さんにご相談下さい。 ただし、一部の包茎美容クリニックでは法外な値段の請求、亀頭増大など不要な医療の押しつけ等が問題になっておりますので、 くれぐれもクリニック選びは慎重に御願い申し上げます。

(記載:新宿ライフクリニック-日本性機能学会専門医:須田隆興、最終確認日:2021-03-15)

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