クラインフェルター症候群の臨床



【クラインフェルター症候群総論】

みなさん、クラインフェルター症候群はご存知でしょうか?
男性不妊 を契機に指摘される場合も多く、挙児希望の場合は、問題になることもございます。 現在、クラインフェルター症候群の方でも、卵細胞質内精子注入法により、健常児の出産も可能になってきております。
まず、特徴からご説明いたします。


【クラインフェルター症候群とは】
クラインフェルター症候群は、クラインフェルターによって、女性化乳房、 無精子症 、尿中卵胞刺激ホルモン(FSH)高値を呈する患者を報告し、 その後、ヤコブ等によって、その原因が、染色体異常である事が明らかになったことから始まっています。
人間の染色体は23対のペアからなっております。22対のペアは常染色体と呼ばれ、残り1対のペアは性染色体と呼ばれます。 生物の授業で習ったり、皇族の継承問題にも取り上げられたので、ご存知の方も多いとは思いますが、 Y染色体は父親(男性)から受け継がれるもので、性染色体がXXだと女性、XYだと男性になります。

当初指摘されていた染色体異常は、47,XXY(健常男性は46,XY)ですが、現在では、2個以上のX染色体と1個以上のY染色体が存在する性染色体異常と定義されています。 つまり、核型として、47,XXYのほか、46,XX/47,XXYのモザイクや、48,XXXY、49,XXXXYなどの核型もありえます。 クラインフェルター症候群の80-90%は、核型47,XXYを示し、その他の核型は亜型とされています。 原因ですが、細胞分裂期の性染色体分裂異常が(性染色体不分離)が原因とされています。 過剰に生じたX染色体が原因であります。 過剰に生じたX染色体の由来は、父母半々とされており、高齢出産がその一因とされていますが、詳細は分かっていません。

【頻度と特徴】
一般人口におけるクラインフェルター症候群の出生頻度は、0.1~0.2%とされ、決して珍しい異常ではありません。
クラインフェルター症候群は、思春期以前では、ほぼ正常な二次性徴を認めるため、外見上からの診断が難しく、思春期前に診断されるのは、その10%に満たないともされています。
多くは、成人となり、男性不妊の原因精査によって発見されることが多く、男性不妊の原因となる染色体異常の中で、もっとも高率である可能性も指摘されています。
クラインフェルター症候群の身体的特徴は、肩幅が狭く高身長であり、特に下肢が長い類宦官症様となります。 原発性性腺機能低下症候群を呈し、矮小精巣、無精子症、高ゴナドトロピン血症は、ほぼ全例に認められ、その他、髭や恥毛の減少、女性化乳房、性欲低下、腹壁脂肪過多、、筋力低下、性欲低下、骨密度の低下、メタボリック症候群、糖尿病など、多彩な臨床像を呈します。 幼小児期には、一般人口より 停留精巣 (停留睾丸)の頻度が高く、言語発達遅延、学習障害などを認めることがあります。 クラインフェルター症候群の知能障害は、X染色体の異所数が多いほど、この傾向にあるとされています。 成人期には、男性乳がんや、性腺外胚細胞腫の発病率が高率である事も指摘されています。

【性腺機能】
クラインフェルター症候群の性腺機能は、思春期前では健常男児と同様で、男性ホルモンであるテストステロンや、黄体化ホルモン(LH) 卵胞刺激ホルモン(FSH)は、ほぼ正常値を示します。このため、外観の変化が乏しく、診断がつかない原因になります。
思春期以後も、テストステロンは正常下限を示していますが、黄体化ホルモン(LH)や、卵胞刺激ホルモン(FSH)は、徐々に上昇いたします。 精巣のライディッヒ細胞の分化を反映するとされるインスリン様因子3(Insulin like factor3)は、 思春期以降の黄体化ホルモン(LH)や、卵胞刺激ホルモン(FSH)の上昇に伴い増加しますが、このインスリン様因子3(Insulin like factor3)は、途中で増加が止まるとされています。
精巣のセルトリ細胞機能を反映するとされるインヒビンBは、思春期になると健常男性と同様に増加をいたしますが、その後は、徐々に低下するとされています。
女性ホルモンであるエストラジオールは、思春期前には高値となっていることが多いとされています。エストラジオールの値と女性化乳房の有無は、比例しないとされています。
クラインフェルター症候群例では、成人になると、男性ホルモンであるテストステロンは正常値以下となり、黄体化ホルモン(LH)と卵胞刺激ホルモン(FSH)は高値を示し、インスリン様因子3は正常値以下、インヒビンBは測定感度以下となります。
精巣組織は、幼小児期は精祖細胞の減少を認め、思春期以降は、この退行が急速に進行します。

【検査と診断】
検査による診断法は、末梢血染色体検査(Gバンド法)です。
血中テストステロンの正常下限~低値、黄体化ホルモン(LH)と卵胞刺激ホルモン(FSH)高値を確認いたします。 黄体化ホルモン(LH)と卵胞刺激ホルモン(FSH)高値により、続発性性腺機能低下症候群と鑑別可能です。 精液検査では、無精子症または極乏精子症を呈します。

【治療法】
治療法は、テストステロン補充療法です。検査にて、血中テストステロンの低下を認めた場合、治療を開始します。これは、通常、一生涯継続する事になります。 思春期に治療開始できた場合、正常な二次性徴の発達など、良好な効果が期待できます。
テストステロン補充療法は、無精子症を招き、不妊症には逆効果となることが多いため、必要最低限にとどめる必要があります。また、女性化乳房の抑制には、効果が無いことが多いとのことです。
本邦では、エナント酸テストステロンの注射(エナルモンデポー®、テスチノンデポー®)を症状に応じて2~4週に一回、125~250mgを筋肉内注射するのが一般的です。 海外では、経皮吸収剤が広く使用されていますが、本邦では、経皮吸収剤は未承認です。

【不妊治療】
男性不妊症に対する治療として卵細胞質内精子注入法が行われるようになってから、出産例の報告があいつでいます。 この方法により、精子量が極端に少ない場合や、精巣内精子を抽出した場合でも、妊娠可能となってきています。
クラインフェルター症候群だからと言って、性行為セックスをあきらめる必要はありません。性行為セックスは、単に生殖を目的としたものではありません。 パートナーとの繋がり、コミュニケーションのためにも必要と考えます。
バイアグラレビトラシアリス等の勃起改善薬を使用する事は可能です。


written by バイアグラ新宿なら新宿ライフクリニック.

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