レビトラの直接吸収



バルデナフィルの静脈投与

【レビトラの直接吸収】

レビトラの直接吸収について 新宿ライフクリニックからのレポートです。 レビトラは経口内服に比べて、直接投与、つまりその成分の静脈注射の方がより低用量で、 勃起改善効果が見られたばかりか、即効性に関しても経口内服よりも高かったとの事です。
皆さんは注射が好きですか? 私は臨床18年目の内科専門医・糖尿病専門医ですが、 この長い臨床経験でも注射つまり薬剤の直接吸収が好きと言う方は拝見した事がありません。
その理由としてはやはり静脈への薬剤の直接吸収の場合、 「針を刺す」という行為を避ける事が出来ないため、 痛み・出血・薬液の漏れ・軽度の感染契機などそれに付随する問題が有るからです。
直接吸収が専用の薬剤の場合は、それが内服に適さない成分だったか、 直接吸収の方が治療上のメリットが高く上記の直接吸収に付随する問題をそうしたメリットが上回ったか等、 いずれかが該当して直接吸収が主な投与方法になっています。


そこで勃起改善薬のレビトラはどうでしょうか? レビトラはバイエル薬品株式会社から供給されているPDE5阻害薬と言う系統の薬剤で、 本邦では二番目に登録された勃起改善薬です。 本剤は勃起の改善効果が高い事即効性がある事 からEDユーザーの人気が高く、日本国内では屈指の処方量を誇るED治療薬です。
レビトラはこうした製剤のクオリティとしては、 直接吸収でなくとも経口内服で十分な効果を示せており、 直接吸収を勘案する必要性が少ないED治療薬と言えますが、 実はレビトラだけでなくおおよその処方箋医薬品は、その販売を考慮するに当たり、 その有効成分、本剤であればバルデナフィル塩酸塩水和物になりますが、 それが静脈からの直接投与でどのような反応をしめすかを検討する事が多くあるようです。
本稿ではこのレビトラの直接吸収の報告と経口投与の報告を比較検証させて頂いております。 宜しければご閲覧下さいませ。

≪注意≫

*現在、処方箋医薬品として処方されているレビトラは経口内服専用のものであり、 これを静脈から直接吸収する事は出来ません。本稿に出てくる直接吸収されている本剤は、 販売元バイエル製薬で静脈注射からの直接吸収を検証する為に特別に設定され、 動物実験に使用しているものです。 本稿は現在処方箋医薬品として処方されているレビトラの直接吸収を推奨するものでは全くなく、 お手元にあるレビトラを用法用量として設定された方法以外で使用されるのは、 必ずやめられるよう重ねてお願い申し上げます。


【レビトラの直接吸収の報告】

まずレビトラの静脈からの直接吸収の報告ですが、 これは本剤の開発・生産元であるバイエル薬品株式会社で、 静脈からの直接吸収用に特別に設定された、 バルデナフィルつまりレビトラの有効成分を使用して検証されています。 なおこの検証はウサギを用いた実験との事ですので、 その使用の用量はそのまま人間にはフィードバックできません。
この検証では静脈からのバルデナフィル0.1㎎/㎏の直接吸収で陰茎勃起が確認されたとの事です。 このレビトラの用量増加に従い、勃起は強くなる傾向を示し、 また薬効の持続時間もまた用量の増加に従い延長したとの事です。
こうした勃起の改善効果の増大また薬効の持続時間の延長はレビトラ3mg/kgまで見られ、 それ以上の用量増加ではいずれも横ばいだったとの事です。
作用の発現時間、つまり効果が出現するまでの経過時間はレビトラ直接吸収の場合、 約5分と短い時間経過でしめされ、 また直接吸収の場合の最大勃起作用は約10から15分の間にみられたとの事です またレビトラの作用持続時間は直接吸収の場合、30分から2時間以上の範囲と短めだったとの事でした。


【レビトラの経口投与の報告】

上記にレビトラの有効成分であるバルデナフィルの静脈からの直接吸収に関しての検証を記載しましたが、 バイエル薬品株式会社は直接吸収と比較する為に、 これと同様にレビトラの経口内服での検証もしております。 なおこの検証もまた比較上、同様にウサギを用いた実験との事ですので、 その使用用量は上記【レビトラの直接吸収の報告】と同じくそのまま人間にはフィードバックできません。
この検証では経口内服レビトラ1mg/kgで陰茎勃起が確認されたとの事で、 直接吸収同様にレビトラが増量する事で勃起改善効果は増大し、 レビトラ最大30㎎/kgまで勃起改善効果は増大を続け、 それ以上の量では勃起改善の効果は変わらなかったとの事です。
効果が出現するまでの時間は約20分で、 またレビトラ経口内服の最大勃起作用は60分から90分後に認められたとの事です。
なお人間がレビトラの経口内服した場合、 レビトラの勃起改善作用の持続時間は5時間から8時間程度とされています。


【レビトラの直接吸収と経口投与の比較】

ここでは上記したレビトラの静脈からの直接吸収と経口投与の比較をしています。


  1. 勃起改善が見られる最少用量: まずレビトラの勃起改善がみられる最少用量ですが、 経口内服がレビトラ1㎎/kgで見られたのに対して、 直接吸収ではその10分の1のレビトラ0.1㎎/㎏で勃起改善効果が見られたとの事です。 つまり直接吸収の方がより少ないレビトラの用量で勃起改善効果が見られたと言う事です。
  2. 勃起改善が見られる最大用量: 次にレビトラの勃起改善が見られる最大用量ですが、 経口内服が30㎎/kgで最大の勃起改善効果が見られたのに対して、 直接吸収では3㎎/kgで最大の勃起改善効果が見られたとの事です。 これは勃起改善が見られる最少用量と一緒で、 直接投与の場合、約10分の1のレビトラ用量で最大の勃起改善効果が見られたと言う事です。
  3. 勃起改善効果が出るまでの時間: 次にレビトラの勃起改善効果が出るまでの時間ですが、 経口内服が約20分かかるのに対して、直接吸収の場合は約5分と、 約4倍のスピードで勃起改善効果が確認されています。
  4. 最大の勃起改善効果がでる時間: 次にレビトラの最大の勃起改善効果が出現する時間ですが、 経口内服の場合、約60分から90分で出現するのに対して、 直接投与の場合は約10分から15分の間に出現したとの事です。

つまりレビトラの動物実験における経口内服と静脈からの直接吸収の作用の比較をまとめると レビトラの直接吸収の方が、より少ない用量でより速く勃起改善効果が出現する代わりに、 その薬効の持続時間はかなり短い傾向があると言う事のようです。
また、レビトラの直接吸収でその効果が早く出現することに関しては望ましいと言えますが、 経口内服でも約20分でその効果が出現しているので、 そのレビトラの早い薬効に関しては、直接吸収のメリットはさほど大きくはないように感じます。
一方、より少ない用量で直接吸収がレビトラの勃起改善効果を示した事は、 薬剤のコストパフォーマンス的にはとても良いと思われます。 しかし、その一方、薬効の持続時間が直接吸収の場合とても短い事は、 実際の性行為での運用上は望ましくないと思われます。

(経口内服)(直接吸収)
(最少用量)1㎎/kg0.1㎎/kg
(最大用量)30㎎/kg3㎎/kg
(効果発現時間)20分5分
(最大効果時間)60~90分10~15分

【レビトラの直接吸収のメリットと今後の用法用量】

レビトラの直接吸収は、その薬効の早さ、 また少ない用量で効果が出るコストパフォーマンスがメリットと言えますが、 静脈からの直接吸収に付随した、 痛み・出血・薬液の漏れ・軽度の感染契機などの問題を凌駕するほどのものでは無いと思われました。
特に実際の運用を考えた場合、 レビトラの直接吸収はその薬効持続時間の短さが一番の問題かもしれません。 客観的には、やはりレビトラはなるべくして直接吸収ではなく、 経口内服としてプロデュースされているもののようです。
レビトラは高機能な勃起改善薬ですが、 実はそのレビトラですら改善し得ない勃起不全の患者さんがいます。 泌尿器科手術後のEDや重症糖尿病に合併したEDなどがそれに当たります。 そこを考えると、レビトラのようなPDE5阻害薬の静脈からの直接投与が、 実際にED患者さんに運用を検討される事があるとしたら、 レビトラの経口内服と直接吸収における、 その勃起改善における最大効果に差があるかどうかが重要と思われます。
仮にレビトラの直接吸収が、 既存の勃起改善薬の運用でEDが改善しなかった患者さんに有効な作用を示す事があれば、 今後、レビトラの直接吸収用製剤のED薬市場へのデビューが検討されるかもしれません。
今後の継続した報告を期待したいと思います。 その際にはまた新宿ライフクリニックよりみなさまにレポートさせて頂きたいと存じます。


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