レビトラにおける性欲増進作用の誤解



バルデナフィルには情欲を煽るような効果はありません。

【レビトラと性欲増進作用の誤解】

レビトラ(有効成分名:バルデナフィル)は性欲増進作用があると誤解されやすい薬剤です。 レビトラにはED/勃起不全を改善させる効果はあっても性欲増進の機能はありません。 レビトラに性欲増進機能が無い事は、 生産・開発元であるバイエル薬品株式会社からの公式報告もあります。


経年的な情欲の低下は、これは極めて自然な事であり、 あらゆる生物において共通の老化に伴う一つの生理的現象です。
古代における人間の平均寿命は20~30歳台だったと報告されています。 我々、現代人は古代の人間の平均寿命のはるか先で性行為をし、 妊娠・出産をしている状況です。 しかし生物として我々人間が設定されている基本的能力は、 こうした年代での性行為や妊娠・出産を前提とされていない可能性が高いです。
初経や精通が来ても10年も20年も子づくりをしない自然界の生き物は人間と、 人間の管理下にある生き物くらいだと思われます。 我々は社会の高度な発達に応じて、子供の養育に多くの時間をかけるようになり、 その結果、人間が生れ落ちて、いわゆる「一人前」になるまでの時間がどんどん延長しきている傾向です。
その結果「一人前」として自分の配偶者や家族が持てるようになるまでの時間もどんどん延長し、 性機能の絶頂期を経過して、 そのほぼ衰退期が始まって来た頃くらいに子づくりをするようになって来ている状況です。


こうした性機能の衰退期においては、もちろん情欲も低下して来ます。 40台で男性が結婚して、 子づくりに励むという状況は現代社会としては既に極めて自然ですが、 もちろん10代、20代のころに比較すると40代の総合的な性機能の低下は否めず、 こうした性機能の低下の中に情欲の低下も内包されています。
こうした状況を事由としたセックスの不具合を自覚された場合、 人は薬物的な解決を考える事が多いと思われます。 しかし実の所、性欲増進を主機能とした薬剤は明確には存在しません。 なんらかの薬剤の副作用として性欲増進をきたす事はあれども、 それはあくまで副作用の発現であり、 前提として想定されている機能ではないだけに、それは時に危険な側面がある事も事実です。
冒頭でも申し上げましたが、レビトラにはこの性欲増進作用があるという誤解が多いです。 それはレビトラがどのように勃起改善に至るのかユーザーにそのロジックが伝達されていない、 もしくはそのロジックが把握しにくいという側面が 「レビトラが性欲増進をさせて勃起を改善する」という誤解を作り上げているからだと思われます。
しかし、レビトラにおける性欲増進機能は、 レビトラの開発元であるバイエル薬品株式会社が明確にこれを否定しており、 またレビトラの作用動態を考えた場合、 レビトラには性欲増進の効果はまったく期待できません。


当新宿ライフクリニックでの患者様からのご質問にも、 レビトラの性欲増進作用に関するお問合せは比較的多く、 今回はこうした状況を踏まえて、 レビトラにおける性欲増進の誤解を是正するインフォメーションを作成させて頂いております。
本稿では

  • 【性欲増進効果とレビトラに関するバイエル社の公式インフォメーション】
  • 【性欲増進はどのような薬剤が引き起こすのか?】
  • 【レビトラの勃起改善作用の説明】
  • 【この誤解の発生原因とは】

とレビトラと性欲増進効果の誤解をメインテーマに4項目に分けて記載しております。 どうぞご閲覧下さいませ。


【性欲増進効果とレビトラに関するバイエル社の公式インフォメーション】

レビトラは高い勃起改善効果早い効果の発現 が特徴の優れた勃起改善薬です。
しかし冒頭で述べたようにレビトラに性欲増進の効果は存在せず、 その事に関してはバイエル薬品株式会社からも、 添付文書などレビトラの公式の説明文において明確に記載されています。
添付文書とは医師や看護師など医療従事者用に製剤メーカー各社が作成している、 その薬剤の公式の説明文です。
レビトラの添付文書では「使用上の注意」の「2.重要な基本的注意」の(5)に 以下のような記載があります。
「本剤(レビトラ)は催淫剤又は性欲増進剤ではない」
この2種の薬剤カテゴリー記述は、 同じ性に関する情動を惹起させる薬剤という意味です。 この文をもってバイエル薬品株式会社はレビトラの性欲増進機能を明確に否定しています。


【性欲増進はどのような薬剤が引き起こすのか?】

【性欲増進効果とレビトラに関するバイエル社の公式インフォメーション】 にてレビトラの開発・製造元が、 公式にレビトラは性欲増進を引き起こす薬では無いとアナウンスしている事をご紹介しましたが、
それでは、この「性欲増進」を引き起こす薬とはどのようなものになるのでしょうか?
性欲増進とは情欲を惹起する作用の事になるので、 それは情欲の中枢を刺激して、それを感じていない状況を、 感じる状況に作り替える薬がそれに該当すると思われます。
人間の情欲の中枢は中枢神経における脳の視床下部および大脳辺縁系という所で統合されており、 性欲増進効果はこうした脳の部分への作用によって発現します。 性欲増進効果とは存在していない生得的衝動(欲求)を中枢神経に作用して引き起させるものですので、 これは薬理作用としては非常に高度なものであり、 かつ中枢神経にダイレクトに影響する危険な作用とも言えます。


ただ【レビトラと性欲増進作用の誤解】で記載したように、 性欲増進を主機能とした内服の処方箋医薬品は公的に存在しません。 なかには性欲増進を副作用として示す薬は存在しますが、 これはあくまで副作用としてこれを示すものなので、 その効果に安定性や確実性はなく、かつ副作用としての危険な側面も想定され、 性欲増進を目的にこれらの薬を運用する事は出来ません。
一般にこうした性欲増進を副作用として示す薬には、 L-ドパと言われる薬や食欲減退薬の一部が報告されています。


【レビトラの勃起改善作用の説明】

レビトラの勃起改善効果に関してのロジックの説明が希薄である、 もしくはその説明が難解な事がレビトラに関して、 性欲増進作用の誤解を扶育する原因の一つになっていると思われます。
そこで、こちらではレビトラの勃起改善効果に関して、比較的平易に解説をさせて頂きたく存じます。


レビトラの有効成分であるバルデナフィル塩酸塩水和物は、 血管を拡張する主物質である一酸化窒素=NOの作用を増強することで、 陰茎の血管を拡張し、勃起が発生するために重要な陰茎海綿体への血液の流入を促します。
この一酸化窒素はcGMP(サイクリックジーエムピー) という物質の手助けがあって血管拡張に働くのですが、 レビトラの有効成分であるバルデナフィル塩酸塩水和物は、 このcGMPを分解してしまう酵素の作用を「邪魔」する事が出来、 この酵素への「邪魔」の結果、 一酸化窒素の作用が陰茎局所で増大し、 結果として上記のように陰茎海綿体への血液流入を局所で発現させているのです。
このようにレビトラは、 性に関する情動を司る中枢神経である視床下部や大脳辺縁系への作用は内包されておらず、 あくまで陰茎局所を主体に活躍する薬である事が分って頂けるかと存じます。


【この誤解の発生原因とは】

何故にレビトラに性欲増進の効果があるという誤解が発生したのでしょうか?
これには主に、レビトラの勃起改善につながる作用に関してのインフォメーションが希薄な状況がある事、 もしくはその作用動態の説明が難解である事が関わっていると思われ、 こうした状況自体が「レビトラには性欲増進の機能がある」 と言う誤解が挿入できる余地を作っているのだと思われます。
その他、レビトラに性欲増進効果があるという誤解が生まれた素地を検討しますと、 これはおそらく「性欲増進の効果が望まれている」というニーズ自体が、 性行為がうまくいかないという状況において、強く存在する事もあると存じます。
古来、性欲増進を求める人の気持ちは強く、 性欲増進は回春薬などどいう形で漢方薬などの生薬にその効果を謳うものが存在するようです。 しかし、これら回春薬と銘打っているものに関しては、 情欲の中枢たる大脳辺縁系や視床下部への明確な効果を確認されているものは有りません。
性欲増進効果が強く求められている、もしくは必要な状況が発生している限り、 性機能系の薬剤に関して性欲増進作用に関する誤解は今後も続いていく可能性が高く、 また性欲増進を目的として高価な漢方薬をお求めになる方も無くならないと思われる所です。


ちなみに、これは内服薬の話ではありませんが、 男性ホルモンが減少している状況においては、それを原因として情欲が低下する事があるので、 そうした方への男性ホルモンの補充療法はある意味で、 性欲増進的な作用を示す事が有り得ると思われます。
しかし男性ホルモン感受性腫瘍といって男性ホルモンによって増悪する前立腺癌などの悪性腫瘍もあるので、 性機能の改善を主目的に男性ホルモンの補充療法を勘案する場合、 利益がこうしたリスクを上回るかどうか検討する必要性は高いです。


と、このように、なかなか薬物的に性欲増進を図る事は現状では難しいです。 だた日進月歩の医薬品テクノロジーですので、いずれはリスクが少なく、 性欲増進を図れるような薬が登場するかもしれません。 その際には当新宿ライフクリニックからも インフォメーションをさせて頂きますのでよろしくお願い申し上げます。


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