【精巣捻転症とは】
精巣捻転症とは精索捻転症とも呼ばれ、男性生殖腺を栄養している精巣動脈が精索ごと捻じれて、
阻血する事によって発症する急性陰嚢症の代表的疾患です。
全ての年齢で発症する可能性がございますが、10代での発症が高頻度です。
胎児期に同疾患を発症する事もございます。
【原因】
本疾患を呈する男性の多くが、陰嚢内で捻転を生じやすい遺伝的な形質を有すとされていますが、
このような特徴を持つ男性の全てが、発症するわけではございません。
誘因として、身体活動、陰嚢外傷、寒冷、思春期時の急速な精巣の成長、睡眠などが挙げられております。
家族歴がある方、捻転症の既往が有る方は、発症し易い傾向がございます。
【症状】
男性生殖腺ならびに精巣上体に急激な虚血性変化が生じ、腫脹とともに、激痛を同部に自覚します。
疼痛とともに、悪心、嘔吐を生じることもございます。
精巣は、挙上していたり、通常と異なった部位にある事もございます。
捻転回数が多くなるほど、阻血が強まり、症状の進展が早まります。
症状が一過性の場合もございます。
この場合は、捻転が一時的に解除されていると考えられますが、再発を予防するために手術を選択する事も多く、
専門医による診察を要します。
【診断】
急性精巣上体炎などの感染症と鑑別する為に、尿沈渣検査を行います。
超音波検査にて、血流障害の確認を行います。
血流分布を見る事の出来る精巣シンチグラフィも有用です。
臨床病像の似ている急性精巣上体炎とは、治療法が全く異なるため、早急の鑑別が重要となります。
血流分布が極端に低下しているのが本症の特徴です。
診断が難渋し、手術を先行させる場合もございます。
【治療】
精巣捻転症は、手術を有する緊急疾患です。
発症から数時間内に手術が行われれば、精巣を壊死させず救出する事も可能です。
時間の経過とともに障害の程度は増悪し、虚血性変化を放置する事によって、
男性生殖腺ならびに精巣上体は壊死してしまい、最悪の場合は、摘出が必要となります。
早期に診断して、手術的に虚血状態を解除する必要があります。
精巣垂捻転症 と本症は異なった疾患です。
written by 新宿でシアリスを処方いたします.