自慰行為とEDの関係



自慰行為により推測しうるEDについて

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【自慰行為とは】
自慰行為:オナニー(onanism)とは、医学的には手または器具を用いて性器を刺激し、 性的な満足感を得ようとする行為と説明されます。
男性の場合の自慰行為は、射精を目的として施行される行為になり、 医学的に正しい自慰行為と言うものは、特に規定はされておりません。

そこで正しい自慰行為を、敢えて医学的な見地から検討するならば、

  • ・自分自身にとって適切なタイミング・回数で施行される自慰行為である事(過剰に体力を消耗するような頻度でない事)
  • ・社会通念上、適切な場所での自慰行為の実行(プライバシーの観点からや公共の観点から)、
  • ・後々の障害を遺残する行為を避ける事(尿道異物、肛門異物などによって機能障害が出ないように)

などが考えられます。
ちなみに日本人男性のオナニー頻度・そしてその影響に関しては別項にて詳述しております。 詳しくはコチラ→日本人男性のオナニーの傾向


【自慰行為とED①】
実は、この自慰行為を考えることは、ED/勃起不全の分類上、極めて大切になります。
大別すると器質的ED、 心因性ED に分類されます。

自慰行為が可能で、しかし、実際に女性と対した場合にEDである場合は、心因性EDと考えられます。 自慰行為では、ストレスや緊張プレッシャーが、実際の性行為セックスよりも軽微なことが多くなるため、 勃起や射精が可能な事が多いとされています。

これに対して、器質性EDの場合は、シチュエーションによる勃起の程度に差が無い事が多いとされています。 シチュエーションによって、動脈硬化などの身体的異常(器質性異常)は変化しない為です。

極端に言えば、自慰行為ができる勃起不全は心因性EDの可能性が高いと判断できます。


【自慰行為とED②】
患者様から、 「自慰行為のし過ぎによって勃起不全が発症する事があるか?」
と、しばしば質問を受けます。

結論から申しますと、適切な内容であれば、自慰行為によるEDの発症は、 「無い」と言って宜しいのではないかと思われます。
理由は、血管・神経・海綿体機能が損なわれることが無いと考えられるからです。

ただし、適切な内容である事が必要です。
過激な描写が多い動画などに慣れてしまった場合、ノーマルな性行為セックスでは、 勃起の上位中枢である視床下部において、性的情動(性欲)が発生せず、 勃起し難くなる場合もございます。

また、この性欲は、男性ホルモンの分泌量に依存した側面もあるので、 年齢を重ねるに応じて低下して行きます。
年齢を重ねると性欲や射精の回数は生理学的にも低下して行くのが自然です。


EDとは異なりますが、過度な自慰行為は、 膣内射精障害 につながる場合がございます。


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