多発性硬化症とEDの関係



多発性硬化症は、しばしばED:勃起不全を引き起こします。 

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【多発性硬化症とは】
多発性硬化症multiple sclerosisとは、中枢神経の原因不明の脱髄性疾患で、 初発時もしくは再発時症状の一つとして性機能障害のEDを示す事が有ります。
ED以外の症状としては視力低下、視野狭窄、眼球運動障害、顔面運動感覚障害、構音障害、 運動障害、感覚の低下や異常、排尿排便生涯、抑うつ、認知症など非常に多くの症状が有ります。


【病態機序】
多発性硬化症は、中枢神経つまり大脳白質、脳幹、小脳、脊髄、そして視神経に脱髄が発生する事で、 神経機能の障害を示す疾患です。
この「脱髄」とは、神経を構成する外郭である髄鞘が特異的に破壊され、 神経の中枢たる軸索が保存された状態です。 髄鞘の破壊は神経機能の低下や軸索の保護機能の低下を誘発し、 結果として神経機能が障害されます。
多発性硬化症の場合は、自己免疫が主因の炎症性脱髄性疾患と考えられています。
発症の急性期にはステロイド療法が、再発防止にはインターフェロンβが有効です。

この多発性硬化症による神経機能障害の一環として、EDが発生する事が有ります。
ちなみにですが、中枢神経を特異的に障害する疾患なはずなのに、 本疾患が視神経を障害するのは何故かと申しますと、 視神経は役割自体は末梢神経的ですが、発生学的には中枢神経の突起であり本質的には末梢神経では無い為に、 中枢神経同様に多発性硬化症に侵されるからです。

【疫学】
本疾患は日本よりも欧米白人に多いとされており、 疫学的には15~50歳の比較的若年に発症のピークが有ります。
男女比では男性より女性の方が多いとされています。


【多発性硬化症によるED/勃起不全の詳細な機序①】
多発性硬化症がEDなどの性機能障害を発症する理由ですが、 勃起中枢は間脳の最下点である視床下部の高位勃起中枢と第2~4仙髄の脊髄勃起中枢が有ります。
多発性硬化症によって、それぞれの勃起中枢に脱髄が発生した場合、もちろんEDを発症しますが、 こうした神経情報の連絡経路である、視床下部から第2~4仙髄に至る脳幹部~脊髄が脱髄により障害されても、 EDが発症します。
多発性硬化症によって脱髄されているかどうかはMRIなどの画像検査で確認する事が出来ます。


【多発性硬化症によるED/勃起不全の詳細な機序②】
中でも多発性硬化症によって仙髄の脊髄勃起中枢が障害された時は、 重症の器質性EDを発症する事が有ります。
逆に、脊髄の神経情報の連絡経路が障害された時には、高位勃起中枢の連絡は下位には到達しませんが、 仙髄の脊髄勃起中枢が保全されているので、陰茎に対する物理的刺激で、 勃起が惹起される可能性が高いです。
こうした状況においては、性機能の予後は良好な場合が有ります。

高位勃起中枢である視床下部の障害は、視床下部がホルモン運行などを司る重要な中枢である事もあり、 ED以外にも様々かつ重篤な障害が出現する可能性があり、 状況によってはEDは相対的に小さなテーマになる可能性が有ります。


【多発性硬化症の検査方法】
検査方法は、上記のようなMRIなどの画像検査における脱髄病変の検出、 また、髄液検査によるオリゴクローナルIgGバンドの陽性もしくはIgGインデックスの高値の確認などです。


【多発性硬化症に伴うED/勃起不全の治療方法】
仙髄の脊髄勃起中枢が保全されている状況においては、 PDE5阻害薬などの勃起不全治療薬が良く奏功する可能性が有ります。
仙髄の脊髄勃起中枢が障害されている状況においては、PDE5阻害薬、 陰圧式勃起補助具や陰茎海綿体注射、 陰茎プロテーシス挿入術なども含めて性機能の改善に対しては集学的な対応を必要とする可能性が有ります。


多発性硬化症に伴うEDにもPDE5阻害薬(バイアグラ、レビトラ、シアリス)がファーストチョイスとして使用されます。
海外の話題では、ドイツで多発性硬化症患者が、ED治療を保険適用するよう裁判を起こしました。 結果は、敗訴です。 このような難病や交通外傷などによるEDの場合は、一部、保険適応にしてもよいとも考えますが、みなさんはいかがでしょうか?


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