EDと動脈手術の関係



ED治療における動脈手術

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【ED/勃起不全の動脈の血管手術】
EDの原因において、血管の機能障害は、大きなウェイトを占めてます。
ペニスの勃起に関連が深い動脈が障害された場合、陰茎の動脈潅流圧が低下し、インポテンスを発生します。 また、関連が深い静脈が障害された場合、陰茎海綿体洞内の充満圧が低下し、勃起の維持が難しくなります。

本項では、この血管性のEDの内、動脈性EDの手術治療を中心に詳述します。
静脈性に関しては別項にて詳述しておりますので、ご参照下さい。
(詳しくはコチラ→ED/勃起不全の静脈手術


【EDの動脈手術と適応】
EDの動脈手術は、勃起に関連する陰茎、もしくは、陰茎近辺の動脈が局所的に障害されている場合に、 適応が考慮されます。
局所の障害部位を避けて、勃起をするのに充分な血液を、陰茎に届けるため、 健康な血管と健康な血管を吻合する、血管-血管吻合術となります。

動脈の障害、閉塞というと、動脈硬化が思い浮かぶともいます。
生活習慣病の爆発的な増加によって、 高血圧や糖尿病を原因とした動脈硬化によるEDの発生は、うなぎ登りに増加しております。
このようなインポテンスは、動脈性のインポテンスには違い有りませんが、 動脈硬化による局所的な血管閉塞、還流圧の低下以外にも、血管内皮障害や広範な動脈硬化を来たしている事が多く、 手術により、部分的に血流を増加させても、EDの著名な改善が得られる事は、少ないとされます。

また、血管血管吻合術は、動脈硬化が進行している場合は、逆に、血管に大きな負担をかけ、 手術の成功率を低下させかねません。
インポテンスを発症するまでに進行した動脈硬化は、血管手術を施行する事自体を困難にさせます。

インポテンスに対する動脈手術の適応は、 局所的に障害されている部位以外の動脈が、健全であることが必要とされます。
また、原因疾患も高血圧や糖尿病でなく、事故や外傷によって血管が局所的に障害された場合がほとんどです。
このような条件を満たすのは、比較的若年者であるため、対象は、自ずと若年者が多くなります。

鋭的な外傷や、重症の場合には、EDは比較的早期に発症する事も多く、早期に診断され、 手術が適応される事もあります。

これに対し、泌尿生殖器領域の鈍的外傷、特に会陰部の鈍的外傷では、外傷の受傷後、 半年など長時間経ってから勃起障害を発症する事が、しばしばございます。
このタイムラグは、内陰部動脈の分枝の内皮障害が鈍的外傷によってまず発生し、 これが数か月の時間をかけて動脈閉塞を局所的に進行させる事が、原因とされています。

インポテンスの患者で、半年以内に会陰部などに鈍的な外傷経過があり、 尚且つ、明らかな心因や高血圧などのEDの原因が明確でない場合は、 局所的な動脈障害によるEDを疑う必要が有ります。
血管造影検査が診断に有用な上に、術式を決める上でも非常に有用です。
長期的な非勃起状態は、海綿体の線維化など二次的なインポテンスの原因になり得る事もあるので、 診断がついた後、早々に血管手術になる場合も有ります。


【動脈手術の実際】
動脈手術では、主に「下腹壁動脈と陰茎背動脈の端側吻合もしくは端々吻合」、 「下腹壁動脈と深陰茎背動脈の端側吻合」、 「下腹壁動脈・陰茎背動脈・深陰茎背動脈の同時吻合」 と言った血管血管吻合を、障害部位や元々の陰茎血管のバリエーションに応じて使い分けます。 顕微鏡を併用した、とても微細な手術の為、術者の手腕、また、施設によって、 成功率が異なる可能性がござます。
手術後は、基本的に安静は不要です。
しかし、血管吻合部の離断の危険性が有るので、
最低6週間は、セックス、マスターベーション等の外陰部の刺激を避ける必要が有ります。
順を追って経過を説明すると、 術後7日目に抜糸をして、術後4週目になったら超音波検査の血管ドップラーにて吻合血管の開存の確認をします。 そして、術後6週目になり吻合部の開存に問題ないようなら、 陰茎海綿体への直接投薬によるファーマコテストを実施し、勃起機能をチェックします。 最終的にこの検査で問題が無いようなら、セックスやマスターベーションが許可されます。
但し、術後最初のこうした性的行為は極マイルドに行われるべきです。


【合併症】
EDの動脈手術の合併症としては、 一般的な手術リスクである、疼痛・出血・感染などが挙げられますが、これらに加え、 特異的なものとして、新規のインポテンス原因となりうる場合もござます。
泌尿・生殖器系の手術は、それ自体がED発症のリスクとなります。
特に、勃起に関連性が高い神経や血管の損傷は、現病状を更に悪化させてしまう可能性もございます。

EDの動脈手術の成功率は、先行の報告者によると20~80%と報告されています。
成功率のばらつきは、本手術が非常に技巧的である為、術者や施設の技術に依存している割合が高い事や、 生活習慣病の低年齢化の進行に伴い、若年者の血管の健全性を低下させている可能性等が、関連因子として考えられております。

動脈硬化によるEDは、血管手術を適応されないことが多くなりますが、 バイアグラなどの専用治療薬は、非常に効果的に使用できます。
ED治療薬は、既往疾患の処方内容や状態によっては服用出来ない場合もあるので、 専門家への相談を行ってください。


written by シアリスの本物を新宿で、新宿ライフクリニック.

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