対称性末梢性壊疽に対するバイアグラの可能性



バイアグラを対称性末梢性壊疽に使用し改善を得られたケースレポート

Peripheral Symmetrical Gangrene Treated with Sildenafil Citrate
J Cutan Aesthet Surg. 2012 Jan-Mar; 5(1): 57–58.


末梢性対称性壊疽という、珍しいのですが、一度発症してしますと、治療に難渋する疾患があります。 今まで、さまざまな治療が試みられていましたが、決定的な治療法がなく、死に至る可能性のある疾患です。
その治療に、なんとバイアグラ(シルデナフィル)が有効であるかもしれないという報告です。


対称性末梢性壊疽は、大血管の閉塞を伴わない、対称性の遠位虚血性変化と定義されます。
これは、播種性血管内凝固症候群の皮膚に出現する変化でもあります。
寒気やチアノーゼ、疼痛、四肢の可動性の減弱を伴う高熱は、対称性末梢性壊疽を疑う必要があります。
起因菌多くは、肺炎球菌やブドウ球菌、連鎖球菌が一般的で、グラム陰性桿菌による場合もございます。
対称性末梢性壊疽は、はしかや水疱瘡、悪性疾患、麦角中毒、プロテインCやS、アンチトロンビンⅢ欠損症の合併症としても生じます。
疾患の予後不良因子は、糖尿病や交感神経の緊張、無脾症や免疫抑制、四肢の凍傷、腎不全、昇圧剤です。
循環動態の悪化や敗血症は、対称性末梢性壊疽の増悪に重要な影響を与えます。
抗生剤による治療や、輸液療法、低分子ヘパリンなどを含む抗凝固薬、予後不良因子の改善は、治療の本幹となります。
ニトロプルシドやプロスタグランデイン(エポプロステノールなど)、局所的なニトログリセリン外用、パパベリン、レセルピン、ストレプトキナーゼ、 デキストラン、高圧酸素療法、交感神経ブロックなどが、治療として行われてきましたが、あまり有効ではありませんでした。
他の研究報告では、様々な治療介入を行っても、致死率は40%に上り、30-50%の確率で、四肢切断術を必要としたとも報告されています。

バイアグラ(シルデナフィル)は、PDE5阻害剤です。
バイアグラ(シルデナフィル)は、ED勃起不全や肺高血圧症、レイノー症候群、強皮症の指潰瘍の治療に用いられています。
バイアグラ(シルデナフィル)が、対称性末梢性壊疽に有効であったとする報告は、文献上見当たりません。
バイアグラ(シルデナフィル)を、進行した強皮症患者における壊疽に有効であることから、 対称性末梢性壊疽にも効果がある可能性を推測し、これを使用する決断をしています。
壊疽を一部残すだけで、多くの病変部位の救出に成功しました。
この論文では、対称性末梢性壊疽の治療に、バイアグラ(シルデナフィル)の使用を第一選択役として推奨されています。


【17歳女性のケース】
1週間前より、両下肢、足背と指先に黒ずんだチアノーゼを認め、疼痛腫脹を伴っていた。
彼女は、悪寒を伴う高熱を認めており、辛い状況でした。
彼女には、症状に先立つ外傷や、血栓塞栓症を疑うエピソードや 関節痛、光線過敏症、蝶形紅斑、口腔内潰瘍、ある種の薬剤の服用歴は、認めらていません。 一般的な臨床検査が、この蒼白で、高熱を伴い、押すと圧痕を残す浮腫みを伴う患者の病状を明らかにしました。
皮膚の検査は、足背と足先に生じた黒ずんだチアノーゼの原因を明らかにしました。
皮膚は、冷たく、接触や疼痛、温度に対する感覚は減弱していました。 すべての四肢末梢の脈拍は正常でした。
血液検査では、ヘモグロビンが9.5g/dlと低下、白血球数が24000/mm3と著増し、血小板数は、20000/mm3と低下していました。 フィブリン分解産物は著しくに増加していました。
プロトロンビン時間、部分トロンボプラスティン時間は延長していました。
血液培養検査からは、緑膿菌が検出しています。
HIVやB型肝炎ウイルスは検出されていません。
心臓の超音波検査や、四肢末梢血管のドップラー検査は、おおむね正常です。

臨床的な診断は、緑膿菌による敗血症による対称性末梢性壊疽で、患者は抗生剤による治療を開始しています。 これに加え、輸液を行い、低分子ヘパリンを投与、バイアグラ(シルデナフィル)25mgを投与しています。 治療開始1週間後、患者の病状は軽快し、腫脹と黒ずんだ色調も改善しました。 退院時には、足先の一部を除き、ほとんどの部位が改善しています。


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