『シアリスは他の勃起改善薬より安全?シアリスと他のED薬とを禁忌・副作用から日本性機能学会専門医が比較しました』

シアリスは他の勃起改善薬より安全?
  • シアリスは他の勃起改善薬より特別に安全という訳ではありません
  • シアリスと他のED薬との禁忌項目を比較すると、そのほとんどが共通の項目とわかります
  • シアリスと他のED薬との副作用の比較上は、その総体頻度は大きく変わりません
  • シアリスは安全面より薬効の長さを特徴として選ぶべきED薬です

  

シアリスは他の勃起改善薬より特別に安全というわけでは有りません。 シアリスと他のED薬であるバイアグラ・レビトラとは、禁忌や副作用面の比較において、あまり大きな差は有りません。


時に患者さんから 「シアリスは他の勃起改善薬より安全なので希望します」 と言うお言葉を伺いする事が有りますが、 シアリス、またその他の勃起改善薬であるバイアグラやレビトラのいずれも、身体局所に作用する血管拡張薬に過ぎないので、 このいずれもが危険な薬剤というわけではないですが、 その一方で、シアリスが他のED薬との比較上、特別に安全だと言う根拠もあまり有りません。


シアリスそして、バイアグラ、レビトラなどの他の勃起改善薬、これらは構造式こそ違えど、PDE5阻害という薬理作用のシステム自体はまったく一緒の、いわば 『親戚筋のお薬同士』 になり、 薬効の表れの早さや薬効の持続時間などに差はあれども、同力価間での作用自体に大きい差は有りません。


こちらのページでは、新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が 『果たしてシアリスが他の勃起改善薬より安全なのかどうか?』 を検証するため、 一般的な薬剤の安全指標である 『禁忌項目』 ならびに 『副作用』 の2面から、シアリスと他のED薬であるバイアグラ・レビトラとを比較検討しております。
宜しければご一読下さいませ。


<当ページのもくじ>

  1. 【シアリスと他の勃起改善薬との 『禁忌項目』 の比較】
  2. 【シアリスと他のED薬との 『副作用』 の比較】

1.【シアリスと他の勃起改善薬との 『禁忌項目』 の比較】

シアリスと他の勃起改善薬との禁忌項目の比較

こちらではシアリスが他の勃起改善薬より安全なのかを検証すべく、 シアリスと他のED薬のそれぞれの禁忌項目について比較検討しております。


『禁忌項目』 とはあまり耳慣れない言葉だと思われますが、 これは、ある医薬品を投薬すべきでない医学的状態、または、ある医薬品と併用してはいけない薬剤など、 そうした 『するべきではない』 事に関してまとめた総合的なリストの事で、 こうした『禁忌項目』 は各医薬品ごとに設定されています。


この禁忌項目を回避せず、間違えて投薬などしてしまった場合、 病状を悪化してしまったり、深刻な副作用などが出現したりと、大変危険です。


この禁忌項目は、命や大きな健康被害に関連する内容が多いので、 実は医師が薬剤を処方する上で最も注意すべきもの、つまり 『安全に最も深く関連した』 項目とも言えます。


シアリスの禁忌項目は、大きく9項目 『本剤へのアレルギー』 『一酸化窒素関連製剤との併用』 『有る程度以上の心血管障害』 『有る程度以上の狭心症』 『有る程度以上の高血圧、有る程度以下の低血圧』 『発症3ヶ月以内の心筋梗塞』 『発症6ヶ月以内の脳梗塞・脳出血』『重度の肝機能障害』『網膜色素変性症』 になります。


一方、他のED薬から、まずバイアグラに関しては、上記したシアリスの禁忌項目は、その内容のほとんどが実はバイアグラと共有されており、 バイアグラに特異性があるのは 『塩酸アミオダロンとの併用』 くらいになります。


一方、レビトラに関しても、上記シアリスの禁忌項目はその内容のほどんどがレビトラと共有されており、 レビトラに特異性があるのは 『先天性QT延長患者・抗不整脈薬クラスⅠA・Ⅲ』 『血液透析が必要な腎障害』 『特定のHIV感染症治療薬・特定の抗真菌薬』 くらいのものです。


つまり 基本的な禁忌項目については、実はシアリスと他の勃起改善薬は、これをほぼ共有している状況であり、それに各製剤ごとに併用禁忌に該当する薬品などが、 いくつか追加されてるような状況です。


まとめますと『禁忌項目』 という、薬剤の安全性を勘案する上で最も注意すべき指標に関して、 シアリスと他のED薬とでは、その内容のほどんどが共有されており、 禁忌項目を比較した上での安全性の検討では、製剤間においてあまり大きな差が無い事がわかります。


逆に言うと、禁忌項目の比較においては、シアリスは他の勃起改善薬より特別に安全と言える訳ではなく、気をつけるべき内容はほどんど一緒と言う事です。


日本性機能学会専門医としての臨床経験上も、バイアグラ・レビトラで禁忌該当している人は、シアリスでも禁忌該当となる事がほとんどと思われます。


2.【シアリスと他のED薬との 『副作用』 の比較】

シアリスと他のED薬との副作用の比較

こちらでは、シアリスが他のED薬より安全なのかを検証するために、 シアリスならびに他の勃起改善薬のそれぞれの副作用に関して比較検討しております。


『副作用』 はみなさんもよくご存じのキーワードだと思われます。 副作用は、WHOが規定するその定義として 『人に通常用いられる量で発現する医薬品の有害かつ意図しない反応』 の事になります。


シアリスなど勃起改善薬に関する副作用は、安全に関連した内容では有れども、 上記の禁忌項目のように、全てが大きく命や健康に関わるものと言うわけでは無く、 出るものは、予期せず出現する小さな症状である事がほとんどになります。


特にシアリスなどED薬で出現する副作用は、ペニス外に出現する血管拡張効果によるものが主体で、 代表的には 『軽いほてり』 『軽い頭痛』 『胃もたれ感』 『鼻づまり』 などが主体になります。


これらの副作用は現れたとしても薬効が過ぎ去ると共に消えていき、先々まで残るようなものでは有りません。 またその症状の程度も自制範囲内である事がほどんどです。


こうした副作用の総体頻度に関して、シアリスでは海外におけるプラセボ対象二重盲検並行群間比較試験において 『29.3%』 に副作用が認められたとの事です。 一方、他の勃起改善薬から、レビトラに関しては、副作用の報告内容が用量間で分割されているので、こちらではこれは割愛し。 一方のバイアグラに関しては、海外で実施された第二相試験および第三相試験において、その 『31.7%』 に副作用又は臨床検査値異常が認められたと報告されています。


試験のスタイルが違うのと、バイアグラに関しては臨床検査値異常 (自覚症状を伴わない血液検査上の基準値外データ) も内包されているので、 シンプルな比較は難しい所ですが、バイアグラとシアリスとの間で副作用の総体頻度が、 29.3% 対 31.7% と数値上は大きく変わらない事が見て取れます。


まとめますと 『副作用』 という、また薬剤の安全性を勘案する一つの指標の比較においては、 シアリスと他の勃起改善薬とで、特に大きい差が有るわけでは無く、その安全性に特別な違いが有るわけでは無い事がおわかり頂けたかと存じます。 逆に言えば、副作用の比較上において、シアリスは他のED薬より、特に安全性が高いという訳ではなく、 副作用の項目・頻度において特別に大きな差が有るわけでは有りません。


これら 『軽いほてり』 など、それぞれの副作用の頻度については、多くて10%前後にそれらが出現するという、 前提の出現率が低頻度なものになるので、 たとえ出たとしても 『たまたま』 というニュアンスの方が、 使用者の実像にはむしろ近いのではないかと存じます。



以上、シアリスが他の勃起改善薬より安全なのか?を検証すべく、シアリスと他のED薬とを禁忌項目、ならびに副作用の総体頻度などから、 新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が比較検討をさせて頂きました。


シアリスは少なくとも禁忌項目ならびに副作用の総体頻度や内容を比較した上では、他の勃起改善薬より特別に安全性が高い訳では無いと思われました。 ただしシアリスの長時間薬効は他のED薬には無い、とても優れた特性になります。 どうぞシアリスはこの長時間薬効をメリットとしてご利用になられますようお願い申し上げます。




(記載:新宿ライフクリニック-日本性機能学会専門医:須田隆興、最終確認日:2022-10-31)

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