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『シアリス:タダラフィルが骨を強くする事に関して記載がされている文献を新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医からご紹介』

【専門医解説 シアリス:タダラフィルは骨を強くしてくれるのか?】


シアリス:タダラフィルが骨を強くする?

シアリス:タダラフィルは人間と同じ哺乳類の動物実験において、新しい骨の形成と古い骨の除去をもたらす事で、 骨を強くし、骨折の治癒機転などを促進させるという効果が確認されております。 こうしたシアリス:タダラフィルにおける骨を強くする効果は、加齢によってED:勃起不全症ならびに骨粗鬆症を併発している男性にとっては、 その罹患されている疾患どちらに対しても、改善もしくは予防の効果が期待され、 こうした効果に関しては、今後の人間における前向きコホート研究などによる検証が待望されている状況になります。



骨が弱くなり、骨折しやすくなる代表的な疾患 『骨粗鬆症』 は女性特有のお病気と思われている方も多いようですが、 実は男性も加齢に応じて発症がしやすくなる『加齢性の疾患』でもあります。


日本では、原発性 (原発性とは、二次的な原因ではなく、一次的な原因で発症する疾患という意味の接頭語になります。) の骨粗鬆症の患者さんは、 約1280万人ほどいると推定されていて、その内訳は男性が約300万人,女性が約980万人ほどとされております。 すなわち男性にとっても骨粗鬆症は多数派の疾患ではあるのですが、この疾患は加齢とともに発症率が上がってくるので、 50歳以上の男性においては、約半分の47%ほどが骨粗鬆症を患っているとも報告がされております。


この原発性の骨粗鬆症は,低骨量と骨組織の微細構造の異常性を主な特徴とし, そうした異常の結果として、骨の脆弱性が増大し,骨折リスクが上昇する疾患と定義がされており、 骨折は骨粗鬆症の結果として生じる合併症の1つとも言う事ができます。


この原発性骨粗鬆症の原因としては、主として性ホルモンの低下と加齢があげられますが、 これは加齢に応じて男性に発症する疾患である『ED:勃起不全症』とまさにその原因を共有しております。 また『勃起不全症』と『骨密度の低下』そして『股関節骨折リスクの増加』これら因子の間にも強い相関関係があると研究報告がされております。


そして驚くべきことに、近年、国際的な研究において、このED:勃起不全症に使用される勃起改善薬の 『シアリス:タダラフィル』 がEDの改善以外にも、 骨を強くし、骨粗鬆症を予防する効果が有るかも知れないという研究内容が報告されております。


これはシアリス:タダラフィルが、高齢男性の勃起不全症と骨粗鬆症のどちらにも有効であるという可能性を示唆しており、 近年のGoogle検索などで 『シアリス タダラフィル 骨を強くする』と言った検索クエリのセットが増加しているのだとしたら、 こうした研究報告が注目をあび始めている影響によるものの可能性が有ります。


そうした状況を受け、こちらのページではシアリス:タダラフィルが骨を強くする事に関して記載がされた近年の国際的文献について、 新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医から、これに私見を添え、ご紹介をさせて頂いております。
宜しければご一読くださいませ。


1.【文献1.シアリス:タダラフィルがラットの大腿骨の骨折治癒を促進させるという研究】

シアリス:タダラフィルがラットの大腿骨の骨折治癒を促進させるという研究

こちらでは、シアリス:タダラフィルが実際にラットの骨を強くする事で、大腿骨の骨折の治癒を促進させるという内容の研究について、 新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医から、これに私見を添え、ご紹介をさせて頂いております。


こちらの研究の目的は、シアリス:タダラフィルやシルデナフィルなどの勃起改善薬が、骨折治癒を促進するのかどうかを検討する所にあるとの事でした。
その具体的な方法として、 48匹のラットにて、大腿骨骨折モデル(骨が体外に飛び出るような開放骨折ではないもの)を作成し、調査を進めたとの事で、 シアリス:タダラフィルはラットに対して1mg/kg/日を経口投与されており、一方のコントロール群には生理食塩水を毎日経口投与させたとの事でした。 そして開始から2週間後および5週間後に、ラットの大腿骨において骨折の治癒機転である所の骨癒合を、X線画像、 また組織学的、また組織形態計測学的に解析したとの事でした。


その結果として、2週間後の時点で、シアリス:タダラフィルの投与群は、コントロール群に比べて有意かつ明らかに高いX線スコアが示され、 シアリス:タダラフィルが骨を強くしているという結果が確認されました。 また5週間後の時点では、仮骨径(カルス径)がシアリス:タダラフィル投与群にて、 その対照群より有意に小さかった事が確認されたとの事でした。
※正常な骨癒合経過、つまり正常な骨折の治癒機転においては、仮骨径(カルス径)が細いのは骨折部が安定している場合には、 仮骨が必要最低限の量でスムーズに固まる事ができるので、望ましい経過とも言われております。


またコントロール群と比較して、シアリス:タダラフィル投与群における仮骨中の『軟骨』の割合は、 5週間後の時点ではシアリス:タダラフィル投与群の方がコントロール群に比較して有意に低かったとの事でした。
※完全な骨に対しての『軟骨』の割合が、より早く低くなっていると言う事は、骨折の治癒機転がより早く前に進んでいるという事になり、 これも望ましい経過と言えます。


このように、こちらの研究では、シアリス:タダラフィルが骨を強くして、骨折の治癒機転を促進させている事が、 ラットの大腿骨骨折の調査において示されたとの事でした。


しかし、そこで湧いてくる疑問としては、 なぜED治療薬であるシアリス:タダラフィルが、骨を強くしてくれるのか、 そのシステムに関しての疑問と思われますが、 そうした疑問に対応しているのが、次の文献2.でご紹介させて頂いている研究の内容となります。


2.【文献2.シアリス:タダラフィルが骨密度を増加させる事で骨を強くしてくれているという研究】

シアリス:タダラフィルが骨密度を増加させる事で骨を強くしてくれているという研究

上記文献1.ではシアリス:タダラフィルが、骨を強くする事で骨折の治癒機転を促進させているという研究内容に関してご紹介をさせて頂きました。 一方、こちら文献2.ではシアリス:タダラフィルが骨を強くする、そのシステムの解析に関して踏み込んだ研究について、新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医から ご紹介をさせて頂いております。


こちらの研究の目的は、シアリス:タダラフィルが骨形成、骨吸収、骨量に及ぼす影響を包括的に解析する事で、 シアリス:タダラフィルが骨を強くするシステムについて調査をする所にあります。


具体的には、 マウスの生体における影響を評価するため、マウスにシアリス:タダラフィル(2 mg/kg/日)を経口投与した後、 2週間ごとに、二重エネルギーX線吸収測定法(DXA)またマイクロコンピューター断層撮影法 (µ-CT) にて骨を評価し、 また、マウスの細胞内における影響を評価するため、シアリス:タダラフィル投与下に、 マウスの骨芽細胞などの前駆細胞から石灰化骨芽細胞の形成に及ぼす、その影響を追跡調査したとの事でした。 つまり、マウスの細胞そして生体におよぶ包括的な調査が、 シアリス:タダラフィルが骨を強くする、そのシステムの解析に関して実行されたとの事でした。


その解析の結果として、 マウスの生体におけるシアリス:タダラフィルが骨量と骨の微細構造に及ぼす影響の調査においては、 二重エネルギーX線吸収測定法(DXA)、ならびにマイクロコンピューター断層撮影法 (µ-CT)にて、 体積骨密度 (vBMD) および骨体積率 (BV/TV) の有意な増加がそれぞれ確認され、 シアリス:タダラフィルが骨量を著しく増加させる事で、骨が強くしている事が明らかとなったとの事でした。


特に、このDXA および µ-CT の総合データによると、シアリス:タダラフィルはレビトラ:バルデナフィルなど他のED治療薬と比較しても骨量の増加がより顕著であり、 シアリス:タダラフィルはレビトラ:バルデナフィルの5分の1の用量でバルデナフィルとほぼ同等かそれ以上の骨に対する有効性を示したとの事でした。 これはタダラフィルの PDE5Aへの結合エネルギーがバルデナフィルより高い事がその理由として考えられるとの事でした。


また、細胞におけるマウスの骨芽細胞形成の調査においては、シアリス:タダラフィルによって、骨芽細胞のコロニー形成単位が有意に増加している事が認められ、 その一方でシアリス:タダラフィルは破骨細胞を有意に減少させている事も確認され、 総合するとシアリス:タダラフィルは骨芽細胞の促進作用と破骨細胞の調整作用のどちらも示す事が明らかになったとの事でした。


すなわちシアリス:タダラフィルは、骨芽細胞ならびに破骨細胞へのそれぞれの作用による複合的効果から、骨量を増加し、骨を強くしている事がわかり、 これは生体内においてシアリス:タダラフィルが独自の遺伝子パターンを発現させる事で、 骨芽細胞に対する同化作用から骨形成の促進(アナボリック作用)、また破骨細胞による骨吸収の調整、 このそれぞれを引き起こしている事がそのシステムの根幹にある事が示唆されたとの事でした。 つまりシアリス:タダラフィルは、新しい骨の形成と古い骨の除去をもたらす事で骨を強くしているという事のようです。


4.【総合まとめ.シアリス:タダラフィルが骨を強くしてくれる可能性について】

  • ―文献1. ラットの大腿骨骨折モデルにおいて、シアリス:タダラフィルは その投与2週の時点で対象群より有意に高いX線スコアが骨折部において確認されるようになり、 投与5週の時点で仮骨中の軟骨の割合が対照群より有意に低くなっている事が確認され、 総合的にシアリス:タダラフィルが骨を強くし、その結果、骨折の治癒機転を促進させている事が、 示されたとの事でした。

  • ―文献2. シアリス:タダラフィルはマウスにて、二重エネルギーX線吸収測定法(DXA)またマイクロコンピューター断層撮影法 (µ-CT)での計測上、 体積骨密度 (vBMD) および骨体積率 (BV/TV) の有意の増加から骨量の著しい増加によって骨を強くしている事が示され、 一方、マウスの細胞における検証においては、この骨を強くする効果が、 骨芽細胞の促進作用と破骨細胞の調節作用によって、 新しい骨の形成と古い骨の除去がもたらされる事によって示されていると報告がされております。

  • ―総合まとめ. シアリス:タダラフィルは人間と同じ哺乳類における動物実験において、骨を強くする事で骨折の治癒機転を促進させたとの事でした。 このシアリス:タダラフィルが骨を強くするシステムは、骨芽細胞への促進作用と破骨細胞への調整作用によって、 新しい骨の形成と古い骨の除去がもたらされる事によって引き起こされていると示唆されております。 こうしたシアリス:タダラフィルによる骨を強くする効果は、加齢によってED:勃起不全症ならびに骨粗鬆症を併発している男性にとっては、 その罹患されている疾患どちらに対しても、改善もしくは予防の効果が期待され、 今後の人間における前向きコホート研究での検証が待望されます。

5.【Q&A.シアリス:タダラフィルが骨を強くしてくれる効果に関して、よくある質問】


―Q1.『シアリスは骨を強くしますか?』
A.はい。その可能性が有ります。人間と同じ哺乳類における動物実験において、シアリス:タダラフィルが骨を強くし、 骨折の治癒機転を促進させる事が報告されております。


―Q2.『タダラフィルで骨粗しょう症は治りますか?』
A.はい。その可能性が示唆されております。シアリス:タダラフィルは骨芽細胞の促進作用と破骨細胞の調整作用によって骨を強くする作用が、 人間と同じ哺乳類による動物実験で示されており、 この事から人間においても骨粗鬆症を改善したり、予防したりする効果が期待されております。


―Q3.『シアリスで骨折が治りやすくなりますか?』
A.はい。その可能性が有ります。シアリス:タダラフィルは骨芽細胞の促進作用と破骨細胞の調整作用によって骨を強くする事で、 人間と同じ哺乳類の動物実験において、骨折の治癒機転を促進させている事が示されており、 これはシアリス:タダラフィルによって人間の骨折も治りやすくなるという前向きな可能性を期待させる結果と言えます。


―Q4.『なぜED薬が骨に効くのですか?』
A.はい。ED薬であるシアリス:タダラフィルがPDE5(ホスホジエステラーゼ5)を阻害する事で、 生体内において独自の遺伝子パターンを発現させ、骨芽細胞の促進作用と破骨細胞の調整作用を促す事によって、 骨を強くしているという可能性が示唆されております。


―Q5.『人間でも効果がありますか?』
A.はい。その可能性が期待されております。シアリス:タダラフィルが骨を強くする効果は人間と同じ哺乳類であるラット・マウス、このどちらにおいても確認がされておりますので、 人間でもこうした効果が出る可能性は有ります。ただしその結論には、今後の人間における大規模な前向きコホート研究での検証などが必要となります。


―Q6.『シアリス服用者にはメリットがありますか?』
A.はい。ED:勃起不全症も、骨粗鬆症も、加齢と性ホルモンの低下を誘引として発症する加齢性疾患同士ですが、 ED:勃起不全に使用されるシアリス:タダラフィルの服薬は、 服用者のED:勃起不全だけでなく骨粗鬆症の改善または予防にもメリットがある可能性が動物実験によって示されております。


【引用文献】


1.Positive effect of tadalafil, a phosphodiesterase-5 inhibitor, on fracture healing in rat femur
Journal:Eklem hastaliklari ve cerrahisi = Joint diseases & related surgery. 2015;26(3);137-44. doi: 10.5606/ehc.2015.29.
Author:Güray Toğral, Murat Arıkan, Petek Korkusuz, Ramin Hashemi Hesar, M Fatih Ekşioğlu
※原著はこちら


2.Repurposing erectile dysfunction drugs tadalafil and vardenafil to increase bone mass
Journal:Contributed by Maria I. New, June 8, 2020 117 (25) 14386-14394
Author:Irma E. Cupone,Andrea Sansone ,Fabio Marra ,Andrea M. Giori,Emmanuele A. Jannini
※原著はこちら


(記載:新宿ライフクリニック-日本性機能学会専門医:須田隆興、最終確認日:2026-09-29)

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