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【ヘルペス感染とED/勃起不全】
ヘルペス感染の既往が有るとED/勃起不全の発症率が高まるという報告がされています。
また同報告においてはヘルペス感染はED/勃起不全発症リスクへの関連も指摘されています。
ヘルペス感染とは皆様にも耳馴染みのある病気だと思われますが、
ストレスにさらされたり、疲れてくると、お口のまわりに出現する水疱、
あれも同疾患の症状の一種です。
ED/勃起不全の発症者は、現在、日本国内だけで1130万人も存在すると言われております。
その原因因子は非常に多彩で、高血圧・糖尿病・脂質異常症に代表される生活習慣病、
メタボリックシンドローム、運動不足、肥満、ロードレーサーによる過剰なサイクリング、
ストレス、プレッシャー、加齢、男性ホルモンの分泌低下など、その原因因子はそれこそ無数に有ります。
その中で、皆様おなじみのヘルペス感染もED/勃起不全の発症に関連が有ることが、近年、報告されました。
ヘルペス感染は、ED/勃起不全同様の血管機能障害・動脈硬化性疾患である狭心症などの虚血性心疾患との関連が、
先行して報告されており、
またED/勃起不全自体も虚血性心疾患の警告疾患としての関連性を報告されておりました。
故にヘルペス感染とED/勃起不全との直接的関連性も検討されるようになり、
今回ご紹介させて頂く報告は、数千人レベルでそれを統計的に検証したものです。
この報告を中心に本稿ではヘルペス感染とED/勃起不全の関連性に関して記載させて頂いております。
どうぞご参照くださいませ。
【ヘルペス感染とは】
この病気は皆様にとって耳馴染みはありますが、
イマイチその本質があやふやな疾患の一つだと思われます。
ヘルペス感染とはヒトヘルペスウィルスというDNAウィルスによる疾患で、
大きく1型と2型に分けられます。
一般的なのは1型の方で学童期には学童の三割近くが既に既往状態であるとされています。
1型は主にお口の粘膜に感染するタイプです。
一方の2型は性行為によって伝播するウィルス疾患で、主に性器に感染するタイプです。
この1型と2型の伝播する部位に関しては絶対的なものではなく、それぞれに交差性があると言われています。
皆様、ご存じのストレスや疲れが関連してお口の周囲に出来る水疱は、
お口の神経に潜伏したヘルペスウィルスが、
皆様の免疫能の低下に応じて悪さを引き起こす日和見疾患です。
この疾患はその初感染時にははそのほとんどが不顕性、
つまり初感染時に症状を示さないものがとても多く、
これは知らない内に体の中に潜んでいたウィルスが、
宿主の弱まりに応じて顔を出している、そんな状況になります。
この他にも同ウィルスは脳炎、髄膜炎、カポジ水痘様発疹症など様々な病態に関連するとされています。
【ヘルペス感染者におけるED/勃起不全の報告】
今回、ご紹介させて頂く報告は、ヘルペス感染症を診断された患者1717人、
そのコントロール群が6864人と膨大な数のデータに対して数種類の統計学的処理を施したものです。
その結果によると、ヘルペス感染群ではそうでない群に対して、
有意に高いED/勃起不全の発症率を示したとの事です(P<0.001)。
また、その他の統計解析によるとヘルペス感染はED/勃起不全の発症リスクとの関連性が指摘され、
特にそれは精神的影響で発症するED/勃起不全では無く、
器質的な要因で発症するED/勃起不全の発症リスクが高かったとの事です。
つまり、ヘルペス感染が関連して発症するED/勃起不全には器質的な
発症機序が有る可能性が示唆されました。
【ヘルペス感染者におけるED/勃起不全発症のロジック】
同報告では、上記の統計結果を受けて、ヘルペス感染におけるED/勃起不全発症のロジックに関して考察しており、
そのロジックとして、ヘルペス感染が血管内皮機能を障害してED/勃起不全を発症した可能性と、
ヘルペス感染による脂質の蓄積によって動脈硬化の進展が有り血流障害に至った可能性に関して言及しています。
前者は、つまり勃起という生理現象はペニスの血管の拡張をもって開始されますが、
この拡張機構がヘルペス感染によって機能的に障害される可能性に関して述べており、
後者は、つまりヘルペス感染によって脂質の蓄積、
生活習慣病的ニュアンスで動脈硬化が進んで行き、
その結果としてペニスの血流障害が発生してED/勃起不全が発症するという可能性に関して述べています。
【ヘルペス感染者におけるED/勃起不全の予防的対策】
上記のヘルペス感染のED/勃起不全発症ロジックの検証をフィードバックすると、
ヘルペス感染既往であっても、ED/勃起不全の発症に対して、
予防的に対応できる可能性があると思われます。
まずヘルペスが血管機能障害つまりペニスの血管拡張の障害によって、
ED/勃起不全を発症しているという可能性のケースですが、
血管機能を改善させるアクションである減量や定期的運動習慣、
食事内容の適正化などはこうした状況の発生に対して、
予防的に作用できる可能性が有ります。
また血管機能障害がベースのED/勃起不全に対しては、
バイアグラ、レビトラ、シアリスなどのPDE5阻害薬が効果的とされていますので、
発症後の対応も選択肢が十分にあります。
一方、ヘルペス感染によって脂質が蓄積し、
動脈硬化の進行によってED/勃起不全が発症しているという可能性のケースですが、
結局の所、脂質の供給は食物からで、またその消費は運動で対応できると思われますので、
やはり非メタボリックな食生活と定期的な運動は、こうした状態に対しても予防的対策になり得ます。
written by タダラフィル処方なら新宿ライフクリニック.