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シルデナフィルは新宿ライフクリニック。
【脳の性別とは】
人ないし動物の脳の性別は、ほぼ生まれながらに決まっていると最近、
示唆され始めています。
そしてそれを決定するのは新生児の時の体内で分泌される性ホルモンであるとも言われています。
この「脳の性別」とはいったい何なのでしょうか?
これは生殖器などの人間の外観や精巣や卵巣などの生殖に関連する臓器などの形質とは違った、
その人の性に対する行動や自認に関する事を示しています。
つまり本人の認識上のジェンダーです。
この性の自認と生殖器などの肉体の形質との間には、時にギャップがある事が有り、
こうした状態の一部を近年では性同一性障害と診断するようになりました。
つまり「自分は女性の体をしているが、自分の意識の上では自分は男性である」といった状態や
「自分は男性の体をしているが、自分の意識の上では自分は女性である」といった状態が、
性の形質と自認のギャップ状態の一例と言えます。
こうしたギャップを感じている人は古来から社会に存在しており、
大脳生理学などが未発達な時代にはまったく原因が不明なものでした。
しかし昨今、動物実験における詳細な観察や検査によって、
こうしたギャップが性ホルモンの分泌や作用の不全状態などによって引き起こされた脳の状態である事が、
段々に判明してきたのです。
有史以来、性同一性障害はその対象者を長きに渡って苦しめてきました。
自分の性における認識と肉体の乖離状態は、
本人にとって非常なストレスであるばかりか、
カミングアウトしている場合は、これが社会的な就職や結婚などの差別をうける契機となり続けて来ました。
しかしその発生のロジックの概要が判明し、
それに対する治療が始まった事によって、
現在、社会的にも性同一性障害への理解と啓蒙が広がりつつあります。
本稿では、性同一性障害などの原因に関連すると考えられている脳の性別決定を中心に、
そのロジックなどに関して記載しております。是非ともご参照くださいませ。
【脳の性別決定に関わる性ホルモン】
生殖器などの体の形質ではなく、脳の性別にもっとも関与しているのは、
やはり脳の構造自体と考えられており、
その中で現在、もっとも性の行動や自認、
またアイデンティティに関連が深いと考えられているのが、
大脳辺縁系における分界条床核という領域です。
ラットにおけるオスでは、この分界条床核がメスに比較してそのサイズが大きく、
その構成する細胞が多く、またその構成する細胞のサイズ自体も大きいとされております。
それではこの分界条床核のオス、メスの差異はどのようにして発生するのでしょうか?
これは新生児期における性ホルモンの分泌量・作用が関連していると現在、
考えられております。つまり母胎内から出生直後の間の性ホルモンの分泌量・作用の過多にしたがって、
分界条床核の雄性化が決まっていくと言う事の様です。
【どの性ホルモンが特に脳の性別の決定に関わるのか】
上記に性ホルモンの分泌量・作用に応じて脳の分界条床核の雄性化が決まっていくと記載しましたが、
それでは無数にある性ホルモンならびにその代謝物の内、
いずれがこの分界条床核の雄性化に関連しているのでしょうか?
ある動物実験では、
分界条床核との関連が濃厚であろうと推察される性ホルモンのテストステロンと、
テストステロンの代謝物であるエストラジオール並びに、
ジヒドロテストステロンの3種をラットに投与し、
その後の分界条床核の変化を追跡しています。
この実験によると、テストステロンによって分界条床核のサイズと細胞数が増加し、
エストラジオールでは細胞数のみが増加し、
ジヒドロテストステロンではどちらも変化が見られなかったと報告されています。
【性同一性障害とその対応】
上述もしましたが、生殖器などの肉体の性別と認識などの脳の性別との乖離が、
性同一性障害の本態の一つだとして、
これが新生児期における性ホルモンの分泌の過多によって引き起こされるとしたら、
性同一性障害はホルモン分泌障害もしくはホルモン作用障害による内分泌疾患でもあるという事が出来ます。
社会の理解が進んできたとは言え。未だに性同一性障害として生きていくのは厳しい時や状況が多々想定されます。
またその治療概念もまだ始まったばかりであると言え、
そのメソッド自体には解決すべき様々な問題がある事も事実です。
すなわち現状、性同一性障害は事後対応よりも、
予防的対応ができるなら、その方が望ましいとも思われます。
しかし予防的対応の本質的な問題はこの状態が思春期になって、
やっと自覚されるという時間的な問題が一つあり、
また、自覚されるその頃には性ホルモンの投与による分界条床核の変化は期待できない可能性が高いです。
もっとも分界条床核の雄性変化に最も影響のある性ホルモンが同定された上で、
新生児期に身体と脳の性別のギャップを正確に判定する手段が開発されれば、
あるいは新生児期におけるホルモン治療によって、性同一性障害は予防的に
対応する事が出来るという可能性も有ると思われます。
しかし新生児への加療なるものは、慎重の上にも慎重を重ねる必要のあるもので、
性同一性障害への対応が可能と思われるメソッドが見つかったとしても、
その実際への施行には長い時間と検討が不可欠と思われます。
written by タダラフィル処方なら新宿ライフクリニック.