安定感のあるシアリスであったとしても 『効かない』 と患者さんからご相談を受ける事が、 新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医外来でも有ります。 そうした場合は 『検討をすべき4つの点』 について患者さんにお伺いをさせて頂いております。
シアリスは日本新薬株式会社が生産し、医師が処方する、厚生労働省認可の勃起改善薬で、バイアグラ、レビトラについで日本での処方が許可されており、 現在では国内におけるシアリス自体の特許も正式に切れているため、 正式かつ薬効が同じ公式の後発医薬品もリリースされている状況になります。
薬効が長く、作用に安定感があるシアリスですが、そんなシアリスが効かないというご相談を受ける事が時にあります。 もちろん、ご高齢であったり、重度の糖尿病であったりと、EDのリスクファクターが強いような場合にシアリスが効かないのは、 他の勃起改善薬も同様の 『ごく自然な事』 であり、これらはご自身の工夫ではどうにもできない類いの阻害要因と言えます。
その一方で、ご自身で気を付ける事によって、シアリスが 『効かない』 という状態を回避できる 『検討をすべき4つの点』 も有ります。
こちらのページではそれらについて新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医がその詳細を解説させて頂いております。
宜しければご一読くださいませ。
<当ページのもくじ>
シアリスが効かない場合に検討をすべき4点の内、 まず最初にこちらでは 『早く性行為に入っていないか?』 について、 新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が解説をさせて頂いております。
シアリスが効かないという方でたまに見られるのが、シアリスを服薬して、その薬効が安定する前に性行為に入ってしまっているケースです。
シアリスは実は、薬効の表れに2時間ほどかかる製剤で、ゆっくり効き始めて、そして長く作用するタイプの勃起改善薬と言えます。 これは同じ勃起改善薬同士で比較すると、バイアグラの2倍、レビトラの4倍ほど効き始めがゆっくりで、 その代わりに薬効が標準量の20mgで1日半ほど継続するという仕様となっております。
それではシアリスを服用して、30分ほどで性行為に入ってしまった場合などはどうなるのでしょうか? この場合、シアリスの薬効がまだ出きっていないので、その効果を体感する事なく、性行為が終了してしまう怖れがあります。 シアリスは服用後、性行為に入るまでには、最低でも2時間はお待ちになられますようお願い申し上げます。
新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医外来では、こうした勃起改善薬の薬理特性について、しっかりと解説をさせて頂いているので、 院内ではこうしたケースの発生はあまり有りませんが、その一方で他院さんからいらした方に、こうしたケースが散見されています。 こうした薬理特性に関しての解説は施設間較差がある事を実感する事も多いので、 この 『早く性行為に入っていないか』 もシアリスが効かない場合に検討するべき、4つの点に加えるべきかと思われました。
シアリスが効かない場合に検討をすべき4つの点について、 続いてのご紹介は 『食事後に服薬していないか?』 に関して新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が解説をさせて頂きます。
ネット上で散見されるシアリスの誤解の一つに、どれだけ食べた後でもシアリスは効果を示すといったものも有り、 これは年齢も、罹病背景も、食事の内容も、食事からどのくらいの時間が経っているかも、よくわからない状況における個人の感想にすぎないのですが、 これを真に受けて、しっかりと食事を取った直後にシアリスを服用し、その結果、薬効をまるで感じる事ができずに性行為が終わってしまうという事例が有るようです。
シアリスは確かに他のバイアグラ・レビトラよりも食事への耐性は有る方だとは言われておりますが、だとしても、これは程度差の問題で、 結局、これら3系統の勃起改善薬は同じ薬理システムを利用した製剤同士なので、 食事の影響を受けやすい事も本質的にはシアリスも大きく変わりません。
これは消化管内で薬剤と食事が一緒になる事で、その吸収率が落ちてしまい、その結果、薬理作用が阻害されるというED薬に共通した状況になります。 それゆえ、たとえシアリスであったとしても、食事の直後には服薬はされず、 食事から4時間以上経過している空腹状態にて服薬した方が望ましいと言えます。
新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医外来にて、シアリスであっても効かなかったというケースをフィードバック致しますと、 やはり高い確率で食事後のご利用である状況が見受けられてますので、 この 『食事後に服薬していないか?』 もシアリスが効かない場合に 『検討をすべき4点』 に加えるべきかと思われました。
シアリスが効かない場合に検討をすべき4つの点について、 続いてのご紹介は 『性行為の時に酔っ払っていないか?』 に関して新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が解説をさせて頂いております。
これも上記の【食事後に服薬していないか?】 の内容と同様に、ネット上で散見されているシアリスへの誤解の一つと思われますが、 個人の方の報告として、どれだけお酒を飲んで酔っ払っててもシアリスは作用するといった類いのものが有り、 これも実際、年齢も、罹病背景も、お酒の種類そして量も、また飲酒からどのくらい時間が経過しているかも、全くよくわからない状況における個人の感想にすぎないのですが、 これを真に受けてしまい、シアリスの服用後、飲酒して酔っ払った状態で性行為に入り、その結果上手くいかなかったといった事がまま見受けられるようです。
これも程度差の問題なのですが、シアリスは他のバイアグラやレビトラと比べて、若干アルコールへの耐性があるとも言われてますが、 結局は同じ薬理システムの製剤同士ではあるので、やはりシアリスもまたアルコールの影響を受けてその薬効は弱ってしまいます。 たしかにデートといったケースを考えるとお酒なしで諸々展開するのは少し難しい事もあるのではないかとは思われますが、 しかし、そもそも飲酒下においては勃起自体のパフォーマンスも下がってしまいますので、EDの要素のある方は、 前提として性行為の際は、いずれにしても素面で望まれるべきかと、新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医としては思われる所です。
シアリスであっても効かなかったというケースのフィードバック上においては、 食事後の服薬に並んで、酔っ払っている状態での運用も、高い確率で見受けられますので、 この 『性行為の時に酔っ払っていないか?』 もシアリスが効かない場合に検討すべき4つの点に加えさせて頂きました。
シアリスが効かない場合に検討をすべき4つの点について、 最後のご紹介は 『用量が少なくないか?』 について新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が解説をさせて頂きます。
シアリスが他の勃起改善薬に比べて特徴的なのは、その用量が3種類で展開している所も有ります。 バイアグラ・レビトラは2種の用量ですが、シアリスだけ20mg、10mg、5mgと3種の用量となっています。
しかしこれがなかなかのくせ者で、 最高用量の20mgが実質的な標準量で、 10mgですでに20歳代に推奨されるような弱めの用量となり、 最後の5mgに至っては、かなり弱めの製剤となっております。 三種あれば、高度・中度・低度というシフトになっているかと、ほとんどの方が思われるかも知れませんが、 シアリスの場合、言うなれば、中度・低度・極低度というシフトとなっているのです。
ただ三種あると人の気持ちとしては真ん中から始めてみたくなるものと思われ、 特に初めてご利用になる場合ではなおさらかと思われますが、 最初に、ご自身の状況に見合わない弱さの10mgを選択してしまう事で、 最初から 『シアリスが効かない場合』 を自分から選択してしまう危険性が割と有ります。
特にご高齢であったり、EDに影響のある罹病背景が濃厚な方などの場合、 シアリス系の10mgは、ほぼほぼ効果を示さないと思われ、 実際に新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医外来でシアリスを処方する際は、 身体条件・罹病背景などが許す限りは、できるだけ標準量の20mgを処方するように努めています。
10mgだけのトライアルで、もし薬効が全く出なかった場合、 せっかくの素晴らしい特性をもつシアリスという薬剤を今後も選択しなくなってしまう可能性も危惧されますので、 この 『用量が少なくないか?』 もシアリスが効かない場合に検討すべき4つの点に加えさせて頂きました。
以上、シアリスが効かない場合に検討すべき4つの点について、 新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が解説をさせて頂きました。
シアリスは最も効き心地が自然で、また他の特性も多い見所のある薬剤です。
是非とも正しい使用方法でお試しになってみていただきたく存じます。
(記載:新宿ライフクリニック-日本性機能学会専門医:須田隆興、最終確認日:2025-02-17)
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