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『バイアグラの効果をタバコが落とす理由2つを新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が解説』

バイアグラの効果をタバコが落とす理由

  • バイアグラの効果をタバコが落としてしまう理由は主に2つ有ります。
  • 一つは短期的な理由で、もう一つは長期的な理由です。
  • 短期的な理由とは、一過性の血管内皮機能障害によるもので、
  • 長期的な理由とは、動脈硬化自体の発生によるものです。
  • 喫煙家でかつEDの方は、なにとぞ禁煙をご検討下さいませ。

バイアグラの効果をタバコが落としてしまう理由には大きく2つ有ります。 ひとつは短期的な理由、もう一つは長期的な理由です。 こちらでは新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医がこれらの理由について詳細に解説をさせて頂いております。


タバコはなんと8000年も前から嗜好されていたとの事で、 お酒が約6000年くらい前からなので、 タバコは嗜好品としては人類最古のものになり、 我々人類とはとても長い付き合いになります。


当、新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医外来においても、 EDのお悩みがある方で、タバコを吸われている方は少なくは有りません。 しかし、実はタバコは、EDの予防や改善、 またバイアグラの効果をキチンと出すという意味合いにおいては、 止められた方が望ましい生活習慣の代表とも言えます。


バイアグラの効果をタバコが落としてしまうという、その理由に関しては、 短期的な理由と長期的な理由の2つがあり、 これらについて新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が、 詳細に解説をさせて頂いております。
宜しければご一読下さいませ。


<当ページのもくじ>

  1. 【短期的理由】
  2. 【長期的理由】

1.【短期的理由】

短期的理由

バイアグラの効果をタバコが落としてしまう2つの理由の内、こちらではその 『短期的』 な理由に関して、 新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が解説をさせて頂いております。


喫煙家において性行為の前後におけるタバコは、すでに行為とセットとなっている行動様式の一つと言えるかも知れません。 しかしバイアグラを用いての性行為において、性行為 『前』 のタバコはその効果を一過性に落としてしまう可能性があり、 全くお勧めは出来ません。


これは何故なのかと申しますと、バイアグラという勃起改善薬の効果を発現させるシステムに関わったお話になるのですが、 バイアグラは、ペニスの動脈の血管内皮において、一酸化窒素という血管拡張に作用する物質を介助する事によって、 動脈の拡張を促し、結果として勃起を手助けする、いわば血管内皮機能に作用して働くお薬と言えます。


しかしタバコを吸う事によって、この血管内皮機能は短期的にその機能が障害されてしまいますので、バイアグラを使用しての性行為において、 その直前に喫煙をすると言う事は、バイアグラを飲みつつ、バイアグラの効果を下げるという矛盾に満ちた行為になってしまうのです。


このようにタバコを性行為の直前に使用する事は、バイアグラの効果を落とす短期的な理由になってしまうので、 新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医外来においても、 バイアグラの効果があまり出ないという喫煙家の方に対しては、こうした情報提供をさせて頂く事がございます。


またベッドなどの至近距離での喫煙はパートナーの方に副流煙を吸わせてしまう事によって、 パートナーの方にも健康被害を先々、引き起こしてしまう可能性が有ります。 パートナーへの配慮としてのタバコマナーもそのリレーションシップ上においては、 とても大切な事とも思われます。合わせてご配慮くださいませ。


2.【長期的理由】

長期的理由

バイアグラの効果をタバコが落としてしまう2つの理由の内、こちらではその 『長期的』 な理由の方に関して、 新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が解説をさせて頂いております。


上記にバイアグラの効果をタバコが落としてしまう短期的な理由に関して、解説をさせて頂きましたが、 実はバイアグラの効果をタバコが落とす理由には、長期的な理由も有るのです。 つまり慢性的に喫煙を重ねる事が、バイアグラの効果を落としてしまうという訳です。


喫煙は動脈硬化を律速させる主要な因子の一つです。 動脈硬化という言葉はとても有名ですが、この言葉だけで実際何がどうなるのかは連想しにくいものが有るのでは無いかと存じます。 動脈硬化とは、端的には動脈の内壁がどんどん内側にせり出してきて、血液の通り道が狭くなる事によって、 血液を介して各種臓器や器官に届けられる、酸素や栄養素が不足してしまい、その結果として各臓器や器官において様々な問題が引き起こされるようになるという状態になります。 この状態の極期には、致死性の高い疾患としての心筋梗塞や脳梗塞などもありますが、実はこれらの劇症は、この動脈硬化によってそのほとんどが引き起こされているのです。 そして実は主題のEDに関しても、動脈硬化はその原因として主要なものになります。つまりほとんどのEDとほとんどの心筋梗塞・脳梗塞は実は大元の原因が一緒なのですね。


また動脈硬化は、読んで字のごとく血管が硬くなっていきますので、動脈のしなやかな拡張なども慢性的に阻害されてしまうようになります。 つまりバイアグラの基軸作用であるペニスの血管拡張を促すという機能を、喫煙という慢性的習慣が長期的にも阻害するようになってしまうのです。 このようにバイアグラの効果はタバコを長期的な理由として、段々と落ちていってしまう事があります。


上記の短期的理由に関しては性行為前のタバコによって短期的にバイアグラの効果が落ちてしまうというお話でしたが、 こちらの長期的理由に関しては長年のタバコによって形成された動脈硬化が段々と増悪する事で、 バイアグラの効果に慢性的な悪影響を及ぼしてしまうというお話になります。


このようにタバコはバイアグラの効果を落とす長期的な理由にもなるので、 新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医外来においても、 常習的喫煙家でEDの方に関しては、禁煙をアドバイスさせて頂く事もございます。


禁煙は動脈硬化の予防になる上に、【短期的理由】に記載させて頂いた血管内皮機能障害の改善にも宜しいと報告されております。 タバコを吸われていて、EDを発症されている方は、ぜひ禁煙にトライしてみましょう。



以上、新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医から、バイアグラの効果をタバコが落とす理由、その2つに関して解説をさせて頂きました。 タバコの他にも動脈硬化を引き起こす疾患である糖尿病や高血圧などもEDを悪化させ、バイアグラの効果を落としてしまう因子になり得ます。 禁煙だけでなく、持久力運動の導入や食事内容の適正化など、他の種類の生活習慣改善もEDやバイアグラ効果の改善に望ましいと思われます。 ぜひとも合わせてご検討下さいませ。

(記載:新宿ライフクリニック-日本性機能学会専門医:須田隆興、最終確認日:2025-03-03)

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