水で服用?

バイアグラは基本的に水で服用されてください。



バイアグラの服用時の注意」

バイアグラは水で飲むようにしましょう


<当ページの項目リスト>

  1. 【バイアグラは水で飲むべき?】
  2. 【特にファイザー社の説明文には記載がありませんが…】
  3. 【ドリンクの多様性とバイアグラ】
  4. 【薬剤と飲み合わせの悪い飲み物とは】
  5. 【水で飲むようお願いいたします】

1.【バイアグラは水で飲むべき?】

バイアグラを水で飲むべきかと言うご質問をいただく事が多いですが、 本剤の製造元であるファイザー社の添付文書やインタビューフォームなど、 公式のバイアグラの説明文には水など一緒に飲むべきものに関しては明記されていません。 しかし一般的に薬剤の作用を阻害する飲み物が確認されている以上、 バイアグラに関しても水で飲むべきです。


バイアグラは水で飲むべきでしょうか? 本剤だけでなく、一般的に薬剤は錠剤にしても粉末状のものにしても、 なんらかの水分と併用しなければその服用は難しいものです。
ただ、たまたま其処にあった何らかのドリンクと一緒に飲むべきなのか、 もしくは台所まで行って水を取ってきて飲むべきなのかは、 十分に検討すべき問題です。 それは勃起改善薬であるバイアグラだけでなくあらゆる薬剤に関して言える事だと思われますが、 意外な事に、薬剤と一緒に使用を推奨される水分というのは、 各薬剤において具体的に指定されていない事の方が多いようです。 つまり一緒に飲むべきものに関しては明確な答えがない場合が多いという事です。
例えば、風邪を引いて病院に受診した時に処方される事の多い 「PL配合顆粒」という名称の顆粒状の薬剤があります。 顆粒がゆえにその服用は何等かの水分がほしい所ですが、 PL配合顆粒自体の添付文書(薬剤の使用方法など詳細な情報が記載されている所定の用紙になります。) にも「水と一緒に飲むべき」等の記載は見当たりません。


ただ無数の種類に及ぶ飲料水の中にはグレープフルーツジュースのように、 複数種の薬剤との併用に問題のあるものが存在するので、 たとえ一緒に飲むべき水分が推奨されていなかったとしても、 原則、バイアグラだけでなくあらゆる服用を前提とした薬剤を何らかの水分で飲み込む場合は、 水を優先使用して飲むべきです。 もちろんOD錠(Oral Disintegration)という水がなくても飲めるという機能の薬剤もあります。 しかしこれは結局口腔内の少量の唾液を水分として使用してますので、 もともと唾液が少ない方などは、それでも水と一緒に飲むべきでしょう。


本稿では「バイアグラは水で飲むべきか?」 という患者さんから頂いた質問をベースに多岐に渡って記載しております。 ご参照くださいませ。


※バイアグラの飲み方に関して、本剤を分割して服用可能なのかどうか質問される事も多いです。 別項にてバイアグラを分割して使用できるのか記載してございますので、 宜しければご閲覧くださいませ。
バイアグラは割って使用できるのか考察


2.【特にファイザー社の説明文には記載がありませんが…】

ファイザー社がバイアグラに関して具体的な服用方法や服用に関する注意を記載している文章は、 主に添付文書ならびにインタビューフォームという特定の書式のものが主体です。 どちらもバイアグラに関して、主に医療従事者用に詳細な説明を記載していますが、 インタビューフォームに関しては、本剤の内容成分の詳細など、 より詳しい説明が加えられています。
意外な事にこの二つの文書には具体的に、 「バイアグラ服用時は水で飲むべきです」 など服用に使用する水分に関して、それを飲むべきと言った記載は見当たりません。


しかしインタビューフォームでは、バイアグラの溶解性(溶けやすさの指標です) などに関して、水を含め5種の液体の検討はされています。 またバイアグラは実は食事とくに食事中の油分によって、 その薬効が弱まりやすい傾向が確認されており、 これは口から一緒に入れるものの内容によって、 本剤の機能が限定されてしまう事を明らかに示しております。
油分はその環境次第ですが、水液状である事も多く、 これは言い換えれば「バイアグラは何等かの水液状のもので薬効が弱る」 という可能性を示唆しております。
それがあるいは何等かのドリンクに内包される成分である事もおおいにあり得ますが、 人がドリンクとして認識しており、また販売されているものは非常に広範な種類がありますので、 次項にて詳述しますが、 現実バイアグラと水以外の飲み物との併用をあまねく飲料水で検証するのは物理的に難しいです。 ここが「バイアグラは水以外のもので飲むべきではない」という結論の一つの根拠です。


3.【ドリンクの多様性とバイアグラ】

なぜ「バイアグラは水以外のものと飲むべきではない」のでしょうか?
皆さまもコンビニエンスストアに行かれる事があるかと存じますが、 ドリンクのコーナーは基本的にほぼ一番大きなスペースを占めていると思われます。
清涼飲料水は1万種類以上の商品が市場にあるとも言われており、 さらに毎年2000以上もの新しい清涼飲料水が市場にデビューすると言われています。 (デビューする商品も多いですが、淘汰される商品もとても多いそうです) さらに飲料水には昨今のエナジードリンクのように、さまざまな内容成分を付加する事で、 機能性に差別化を図っている傾向もあり、その成分に関しても広範なバリエーションがあります。


この様々な種類のドリンクとバイアグラの飲み合わせをファイザー社が逐一検討できるかと言うと、 これは物理的に無理な話です。
ゆえに「あるエナジードリンクでバイアグラを飲んでも大丈夫でしょうか?」 と言う質問には明確な答えがないのです。 結果、こうした質問には「バイアグラは水以外のもので飲むべきではありません」 という回答をせざるを得ません。 少なくとも水はその溶解性等の検討がファイザー社によってされていますので、 水で本剤を飲むことによって機能が低下したり、 副作用が増大したりという可能性は非常に希薄です。


4.【薬剤と飲み合わせの悪い飲み物とは】

「バイアグラは水で飲むべき」 という結論の他の根拠として、 実は特定の飲料水の中には薬剤との飲み合わせが悪いものが報告されている事もあります。


例えば有名なものとしてグレープフルーツジュースは降圧薬、抗ウイルス薬、不整脈治療薬、 抗精神病薬の一部と飲み合わせの悪さが公式に認められていて、 これはグレープフルーツジュースという飲料水に含有される成分が、 特定の薬物を代謝する酵素の働きを阻害してしまう事で、 その特定の薬物の血中濃度を不自然に高めてしまう危険性があるからなのです。 つまり「グレープフルーツジュースとこれらの薬剤は一緒に飲むべきではない」 という事です。
特に多数派疾患の高血圧に使用される降圧薬の一部にてそうした報告があるためか、 グレープフルーツジュースは薬剤との飲み合わせが悪い飲料水としてとても有名です。


バイアグラとグレープフルーツジュースの飲み合わせに関しては特に報告はない様ですが、 逆に言えば、それがしっかりと検討されているわけではない様なので、 敢えてグレープフルーツジュースと本剤を一緒に飲む必要もありませんし、 やはりこうした側面からも「バイアグラは水と一緒に飲むべき」です。


5.【水で飲むようお願いいたします】

「バイアグラは水で飲むべきです。」
用法容量を守って初めて、バイアグラを始めとした薬品は、 安定した薬効を示すものです。
薬品は化学物質の集合体ですので、逆に言えば様々な物質の化学的影響を受けてしまう可能性があります。 昨今の多様性に満ちた、かつ多種類の飲料水の傾向を考えると、 また3.【ドリンクの多様性とバイアグラ】で述べたように、 バイアグラの生産・販売元であるファイザー社が逐一これを検証する事が物理的に難しい状況を考えますと、 本剤の薬効を安定して表出するには、 たとえ添付文書やインタビューフォームに記載がなかったとしても 「バイアグラは水で飲むべき」でしょう。


バイアグラのジェネリック、シルデナフィルシリーズの中にはOD錠、 上記した水なしで口の中の唾液で溶ける製剤もあります。 しかし口腔内に残さを残さず、 あまねくその製剤を体の中に運びこむには結局水で流し込んだ方が良いのではないか? という意見もあります。 バイアグラならびにそのジェネリックは原則、水で飲むべきと覚えられてくださいませ。


新宿ライフクリニックは、東京は新宿駅の前にある保健所認可ED治療専門施設として、 地域トップクラスのクリニックです。「バイアグラを水で飲むべき?」と言った、 本剤使用上の日常的な疑問にもスムーズに対応可能です。 是非一度、新宿ライフクリニック にご相談にいらしてくださいませ。
(記載:日本性機能学会専門医-須田隆興)



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