バイアグラなど勃起改善薬には適切な保存方法が有ります。 これは主に 『パッケージ』 と 『保存場所』 に関してなのですが、 こうした 『適切な保存方法』 に関しては、新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医外来でもご指導させて頂く事が有ります。
例えば当院、新宿ライフクリニックで処方されているバイアグラなどのED薬は、 日本の正規の薬剤卸から納入しているものなので、 基本的に2年前後の消費期限が残ったもののみを処方させて頂いており、 適切に保存すればその期間、薬効が落ちるような事は無いと言えます。
しかし様々な事情や勘違いから、適切でない保存方法によってバイアグラをストックしてしまい、 ストックしていたバイアグラの薬効が失われてしまうようなケースが時に見られます。
こうした事態を避けるためにも、 バイアグラの適切な保存方法、特に 『パッケージ』 、そして 『保存場所』 については、 正しい方法を把握する必要があります。
こちらのページでは新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が、
バイアグラの適切な保存方法に関して、
これを 『パッケージ』と 『保存場所』 の二つに分け、
それぞれをわかりやすく解説させて頂いております。
宜しければご一読下さいませ。
<当ページのもくじ>
バイアグラの適切な保存方法についての解説、こちらでは 『パッケージから出さない事』 に関して、 新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が解説をさせて頂いております。
『バイアグラ』 などと表記されている薬剤の名称から 「使用者がEDである」 と推察されるのを避けたいタイプの人の中には、 薬剤を包むパッケージ、つまり 『PTPシート』 から、あらかじめ薬剤を出しておいて、ピルケースなどに入れて保管されている方がいらっしゃいます。 しかし、これはバイアグラの適切な保存方法とは全く言えず、長期的にはバイアグラの薬効を落としてしまう、 あまり良くない収納方法と言えます。
この正規の医薬品を包んでいるパッケージは、正式には 『PTPシート』 と呼ばれております。 PTPシートは特殊な樹脂シートで薬剤表面を、またアルミニウム箔で薬剤裏面をそれぞれ覆っており、 皆様も、薬剤が処方された際に、表面が透明なカプセル状で、裏側が銀色のシート状になっているパッケージをご覧になった事があるのではないかと存じます。
実は、バイアグラなどのED薬を含め、すべての錠剤は、周囲の影響を受け、その薬効を失ってしまう事が有ります。 これは代表的には、酸素・紫外線・湿気などによる影響が主体とされており、 これら、酸素による酸化、また紫外線・湿気による錠剤性状の変質は、 薬剤の効果を無くしてしまう要因になり得ます。
しかし正規の薬剤を覆うパッケージである、このPTPシートは、実は非常に高性能で、 酸素・紫外線・湿気などの影響から薬剤を守ってくれる機能が有ります。
つまり、このPTPシートは紫外線をある程度までブロックしてくれて、 かつ大気中の酸素や湿気から薬剤を遮蔽してくれるという、 実は薬剤の強い味方なのです。
一日~二日ぐらいならPTPシートから出しても問題は無いと思われますが、ある程度の長い期間、バイアグラなどED薬の薬効をキープしつつ、これを保存したいのであれば、 その適切な保存方法としては、パッケージであるPTPシートからは出さず、PTPシートに入っている状態のままストックされるのが望ましいです。 宜しければご参考にされてください。
バイアグラの適切な保存方法、前述においては、パッケージである 『PTPシートから出さない事』 の大切さについて解説をさせて頂きました。 一方のこちらでは、PTPシートに入った状態の薬剤を、どのような 『保存場所』 に安置すべきか、 新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が解説をさせて頂いております。
割とご高齢の方に多い勘違いですが、バイアグラを冷蔵庫などの冷所に保存してしまうケースを散見する事が有ります。 食材などを長期保存する上で、細菌の繁殖などを防ぐためにも冷所に保存する事は、食べ物に関して言えば、とても大切な事ではありますが、 実は前述のPTPシートの中は、無菌状態に保たれているので (そういった意味合いでもPTPシートから薬剤は出さないで保存した方が良いです)、 少なくともバイアグラなどのED薬に関しては、冷所に保存する必要は全く無く、 むしろ冷所に保存する事で薬剤の効果に悪影響を及ぼしてしまう可能性も有るので、 これは適切な保存方法とはやはり言えません。
基本的にこれら勃起改善薬は 『常温』 にて保存されますようお願い申し上げます。
新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医外来にて、奥さんに内緒でバイアグラを使ってらっしゃるという方が、
車のダッシュボードにバイアグラを隠しているというお話をお伺いした事がございますが、
夏の車のダッシュボードは、なんと70℃まで温度が上がる事もあり、これは 『常温』 の範疇では全くございませんので、このケースも、
バイアグラの適切な保存場所にはならないと思われます。
また一方、真冬の北海道 旭川市などは2月の平均気温が-5.8℃にもなるので、屋内とは言え、 人のいない物置などはとても 『常温』 とは言えず、これもバイアグラの適切な保存場所にはならないでしょう。
またPTP包装によっても、ブロックしきれない紫外線もありますので、基本的にバイアグラは、遮光された暗い場所に保管するのが適切です。 となるとバイアグラの適切な保存方法として、その最適な保存場所についてまとめると、 『人の暮らしている室内』 で 『遮光できる引き出しなどに入れて』 これを保存するのがベストという事になります。 もちろんパッケージについては、PTPシートに入ったままで、こうした保存場所に置かれますようお願い申し上げます。
以上、バイアグラの適切な保存方法に関して、その内容を 『パッケージ』 と 『保存場所』 に分けて、 そのそれぞれを新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が解説させて頂きました。
バイアグラは適切に保存して頂ければ、消費期限内に薬効が変わってしまう事は有りません。
ぜひパッケージと保存場所に配慮し、これを収容して頂きますようお願い申し上げます。
(記載:新宿ライフクリニック-日本性機能学会専門医:須田隆興、最終確認日:2023-07-25)
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