『ペニスってどんな構造なの? 日本性機能学会専門医がペニスがどんな作りになっているかをやさしく解説』

どんな構造なの?

  • ・ペニスは 『根』 と 『体』 と 『亀頭』 の三部で構成されている。
  • ・ペニスの内部構造は 『セックスのための作り』 と、 『排尿のための作り』 の二つに分けられる。
  • ・しかし、そのほとんどは、セックスのための構造である。


ペニスは男性にとって、よく親しんだ器官であり、またとても大切なものです。 しかし、その割に我々はその構造をよく知らないものだと思われます。 そこで、このページではペニスがどんな作りになっているかを日本性機能学会専門医が解説させて頂きます。


ペニスはご存じの通り、下腹部に結合した 『根』 、それに続く棒状の 『体』 、そして先頭の 『亀頭』 の3部で構成されております。


見た目はシンプルですが、その内部構造は複雑で、内部にある白膜という頑丈な膜、複数の血管・神経、 そして陰茎亀頭、尿道海綿体、陰茎海綿体、尿道球、尿道など、多数の組織で構成されています。


ただ構造は複雑ですが、 器官としてのペニスの役割は 『セックス』 と 『排尿』 の二つと、非常にシンプルなので、 これらの内部構造はセックスのためのものと、排尿のためのものの、この二つにザックリと分ける事ができます。


<当ページの項目リスト>

  1. 【セックスのための構造】
  2. 【排尿のための構造】

1.【セックスのための構造】

セックスのための構造

ペニスの作りの中で、セックスの為の構造としては、 『陰茎亀頭』 、 『尿道海綿体』 、 『陰茎海綿体』 、 『尿道球』 などの組織が該当します。


この 『尿道海綿体』 と 『陰茎海綿体』 は、勃起に関わる組織で、性的な興奮に応じた血管拡張によって、 海綿体に流れ込んで来た血液を内部に蓄える事で、ペニスを硬く・大きくします。


『陰茎亀頭』 はご存じ、陰茎の先頭の部分で、これは実は尿道海綿体の一部なので、 ココも性的興奮に応じて硬く・大きくなり勃起に関わります。


一方、 『尿道球』 と呼ばれる組織は性的興奮に応じてカウパー腺液をという液体を分泌します。 このカウパー腺液はセックスにおいて非常に重要な役割が有り、スムーズな挿入の為の潤滑と、精子を生かす為に膣環境をアルカリ化させるという機能が有ります。


2.【排尿のための構造】

排尿のための構造

ペニスの作りの中で、排尿のための構造としては、 『尿道』 という組織がそれに相当します。
「あれ? それだけ?」 って感じですよね? 


そうなんです。  実はペニスはその構造のほとんどが、前述のセックスの為にあるものなので、 排尿という生理現象においては、ペニスはシンプルなホースにすぎず、そこまで重要では有りません。


ペニスが排尿における構造的重要性が希薄なあかしとして、女性はペニスが無くとも、 排尿という機能において特に問題がない事があげられます。
ただ、おしっこする時にペニスは便利では有りますが...。


ちなみに勃起した際に、排尿しにくいと感じられた事があるかと思われますが、 これはペニスの構造上、尿道海綿体が尿道の周囲に配置されているので、 海綿体が性的興奮によって膨らむと尿道が圧迫されるからなんですね。

(記載:新宿ライフクリニック-日本性機能学会専門医:須田隆興、最終確認日:2020-03-18)


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