男性不妊症は大きく3つの原因が有ります。それは 『性機能障害』 『造精機能障害』 『精路通過障害』 の三つです。
不妊症は一般的には 『妊娠を望む健康な男女が避妊しないで性交をしているにも関わらず、 通常1年間妊娠にいたらない状態』 と定義されています。 不妊症は20組の夫婦に1組は存在するとされていて、 その内の約24%は男性側に原因がある 『男性不妊症』 と言われています。
男性不妊症の原因は、大きく3つに分かれ、 性機能障害が13.5%、造成機能障害が82.4%、精路通過障害が3.9%の頻度と厚生労働省研究班から報告されています。
こちらのページでは日本性機能学会専門医が、
この男性不妊症のそれぞれの原因に関してわかりやすく解説をさせて頂いております。
宜しければご一読下さいませ。
<当ページのもくじ>
こちらでは男性不妊症の三つの原因の内 『性機能障害』 に関して解説しております。
この性機能障害には、ED:勃起不全、膣内射精障害、逆行性射精が含まれており、
主に勃起と射精の機能上の障害が分類されています。
EDは陰茎挿入ならびに射精の障害を引き起こし、妊娠の成立を阻害するので、 明確な男性不妊症の原因の一つです。 EDは加齢や糖尿病など、様々な原因で発症しますが、中には心理的な影響を受けて発症するものもあり、 実は男性不妊症の検査を施行した11%に、不妊の責任 ・ プレッシャー、あるいはストレスからEDが引き起こされているとの報告も有ります。
膣内射精障害は、代表的には長年にわたるプッシュ法やハードグリップな自慰行為などによって、 習慣性に膣内環境での射精ができなくなってしまう状態です。 膣内射精障害は自慰行為での射精はできるが、膣内での射精が出来ない状態なのでこれも、 明確な男性不妊症の原因になります。
逆行性射精は、内尿道括約筋の閉鎖が不充分な事で精液が膀胱側に逆流してしまう病態で、 この逆流の結果として射出精液量が減少してしまうので、 やはり男性不妊症の原因になります。 逆行性射精は加齢や下腹神経系の障害、また前立腺手術後の影響で発症する事が多いとされています。
こちらでは男性不妊症の三つの原因の内 『造精機能障害』 に関して解説しております。
造精機能障害は男性不妊症原因の最大多数派で、全体の約8割を占めております。
造精機能障害とは、一般に精巣での精子形成が障害されている状態を言います。
精子の生産に障害がある状況なので、これは直接的な男性不妊症の発症原因なります。
造精機能障害は、男性ホルモンの分泌障害、生まれついての染色体の異常、精索静脈瘤、 おたふくかぜに伴う精巣炎によるものなど多数の原因が有りますが、 実は、原因を特定できない、原因不明のものが最も多いと言われています。
この造精機能障害の原因の内30%弱が、精索静脈瘤によるものであり、 原因が判明しているものの中では、造精機能障害の最大多数派原因です。
つまり、精索静脈瘤は、男性不妊症の最大多数原因である造精機能障害の中での最大多数原因なので、 男性不妊症という疾患全体の中でも大きなウェイトを占めるお病気と言えます。 精索静脈瘤は、まさに男性不妊症の代表的原因疾患とも言えるでしょう。
こちらでは男性不妊症の三つの原因の内 『精路通過障害』 に関して解説しております。
精路通過障害は男性不妊症の3つの原因の中で最も少ない頻度になります。
この病態は、男性体内の精子の通り道に問題が発生する事で、精子の通過が障害されます。
結果として精子を体外に射出できなくなるので、これも直接的な男性不妊症の発症原因となります。
精路通過障害は、精管結紮術後、鼠径ヘルニアの手術後、精巣上体炎などの精路の炎症後, また先天性疾患である精管欠損症によるもの等、多数の原因が有ります。 性機能障害の原因疾患であるEDともども、泌尿器科領域の手術合併症として発症する事も有ります。
以上、男性不妊症の主な三つの原因に関して日本性機能学会専門医が解説させて頂きました。 なお、男性不妊症原因の内、性機能障害のED治療に関して、バイアグラなどのPDE5阻害薬は挙児希望の男性にも、安心してご利用になれます。
こうした男性不妊症の詳細な原因精査をご希望される場合、大きめな病院でのご相談をお勧めいたします。 当新宿ライフクリニックはED専門のクリニックにて、性機能障害のED治療に関して対応可能です。