EDの原因について



質問


原因

EDの原因は?

EDの原因は様々です。 年齢とともに精力、勃起力が低下するのはいたしかたないとも捉えられますが、 単純に年齢を、すべての原因にできない事も多く、生活習慣病や肥満、社会生活上の様々なストレスや、 運動不足、睡眠不足なども、原因を修飾いたします。 原因は器質的なものと心因的なものとに分類されますが、明確に区別できない事が殆どです。 つまり、様々な要素が複雑に関連し合い発症いたします。 EDの多くは、こうした日々のストレス等の積み重ねが原因となります(心因性)。 また、メタボリックシンドロームや、高血圧、糖尿病などの生活習慣病、喫煙、飲酒なども原因です(器質性)。 男性更年期など男性ホルモン低下なども原因となりえます。

高血圧は原因となりますか?

高血圧を持病でお持ちの方は、報告によってまちまちですが、正常の方と比較し、 2~3倍、EDの罹病率が高いとされています。
陰茎の血管の動脈硬化が、勃起に影響を及ぼします。
高血圧の治療は、ED治療につながります。 きちんとした治療を受けてください。
また、一部の降圧薬は、薬剤性EDの原因でもあります。

脂質異常症(高コレステロール血症、高中性脂肪血症)の影響は?

高血圧同様、動脈硬化から、EDを発症します。
治療を行うことにより、勃起機能も改善したとする報告が有ります。
治療を行う事を推奨いたします。

糖尿病は?

糖尿病は、もっとも影響の強い、EDの危険因子の一つです。
糖尿病の治療指標であるヘモグロビンA1cの値が、より高値になればなるほど、 EDへの影響がより強くなります。
やはり、動脈硬化が関与しておりますが、他にも、糖尿病性神経障害も関与致しています。 勃起を司る神経の障害により、勃起が得難くなるほか、感覚障害により、ペニスの感覚が障害されます。
やはり、治療により改善することが示されておりますので、主治医にご相談ください。

メタボリック症候群や肥満は?

原因となります。
デスクワークの多い方、運動不足の方、肥満の方は、正常男性と比較し、EDを効率に罹患する事が、 医学的に示唆されています。
肥満の解消、運動不足の解消はED治療につながります。
しばしば、ご結婚されて、奥様の食事が美味しく、いわゆる”幸せ太り”をされる方がいます。 ”幸せ太り”は、勃起の大敵です。 奥様に食事の管理をしていただくことが、夜の営みも充実したものとし、夫婦仲の維持につながります。

喫煙や飲酒とEDは、関係があるのでしょうか?

関係あります。
喫煙も血管障害をきたすため、原因となります。
性行為前の行き過ぎた飲酒は、勃起を得にくくいたします。
慢性的な過度の飲酒は、精巣を萎縮させ、男性ホルモン量を低下させるとの報告も有ります。
飲酒量に関しては、個人差が非常にあるため、一概にはお答えできません。

睡眠不足は、勃起力に影響を与えますか?

影響を与えます。 肉体的な疲労の蓄積、不規則な生活リズムから来る自律神経障害などにより、EDを発症し得ます。 一般的に睡眠時間は7時間前後取るのが最も良いとされておりますが、 お仕事の関係などで、十分な睡眠をとれない場合もございますし、 夜勤など勤務が不規則な場合も有ると思います。 これが原因と思われる場合は、十分な睡眠をとる努力をしていただくのと、 生活のリズムを作るために、日光浴をしたり、適度な運度を行って頂き、自律神経の乱れを正す試みをしてください。

うつ病を発症してから勃起力が低下しましたが、関係が有るのでしょうか?

関係が有ります。
いわゆる心因性EDと言われるもので、うつ病は、代表疾患です。
性欲が高まらなかったり、自律神経障害などからも、EDを発症いたします。
うつ病自体がEDの原因でありますが、その治療薬である抗うつ薬は、 代表的な薬剤性EDの原因薬剤です。
つまり、うつ病自体と、その治療薬によって、勃起力が低下致します。
うつ病とEDの兼ね合いになりますが、単純にEDの事を考えた場合は、 抗うつ薬は減量する事が望ましいです。
ご自身の判断で抗うつ薬を中断することは危険ですので止めてください。 きちんと、主治医と相談した上で方針を決めてください。

うつ病以外にも、基本的に精神疾患は、EDの原因となり得ます。
その治療薬も同様です。
病気に至らなくとも、社会的ストレス、日常の些細なストレスなども、EDの原因になる場合がございます。
転居や転職によってEDを発症する方もいらっしゃいます。
中には、昇進により責任が増加したことが原因となる場合もございます。
奥様からの挙児希望のプレッシャーも、しばしば見受けられます。

昨年、脳梗塞を発症後、EDを発症しました。関係が有るのでしょうか?

関係あります。
脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患や、パーキンソン病に代表される中枢神経変性疾患は、 性欲障害や勃起を司る神経の障害から、勃起機能を低下させます。
パーキンソン病では、逆に性欲増加する事がございますが、 これは、抗パーキンソン病薬の副作用である事がほとんどです。
他項で、まとめておりますので、ご参照ください。 ⇒パーキンソン病と性機能障害

甲状腺機能と勃起機能の関係は?

甲状腺疾患は、女性に多いとされており、男性患者の性機能への影響に対する報告は限られます。
甲状腺機能亢進症および低下症ともに、何らかの性機能障害を発症すると考えられています。
他項でまとめておりますので、ご参照ください。 ⇒甲状腺機能と性機能障害

前立腺肥大がEDの原因になるのは本当でしょうか?

前立腺肥大症の患者は、一般男性と比較し勃起機能に障害を持つ率が高いとされます。
前立腺肥大の治療を行うことにより、勃起機能も改善することが知られています。
前立腺肥大とEDの関係は、他項でまとめておりますので、ご参照ください。 ⇒前立腺肥大症とED