『バイアグラの体への悪影響。ED薬の主要な副作用についてバイアグラと他のED薬との比較を日本性機能学会専門医が解説』

バイアグラの体への悪影響
  • バイアグラの体への悪影響は他のED薬であるレビトラ、シアリスとあまり変わらない。
  • 主要な副作用である 『ほてり』 『軽い頭痛』 『消化不良』 『鼻づまり』 について
  •  他の製剤と比較しても、インタビューフォーム上の発生頻度などは、大きな差を示していない。
  • こうした悪影響にあまり差が無いという、その理由としては、これらの製剤がPDE5阻害という、
  •  同じシステムで機能している事が一つ挙げられる。

  

バイアグラに関しては、他のED薬であるレビトラやシアリスなどと比較して体への悪影響が大きいとユーザーに思われがちなのですが、 実の所、これらの薬剤は全て同じPDE5阻害というシステムで作用する同系統の薬剤同士なので、バイアグラの体への悪影響は他の製剤と比較しても、大きくは変わりません。


バイアグラそしてその他のED薬であるレビトラ、シアリスは、何れもペニス局所をターゲットにした血管拡張薬になるのですが、 ペニス外に出現してしまう血管拡張の効果が、ED薬による主要な副作用、すなわち体への悪影響として主に認識されるものになります。


これらED薬の主要な副作用については 『ほてり』 『軽い頭痛』 『消化不良』 『鼻づまり』 の4種が代表的で、 逆に言うと、これらの副作用が全く発生しないED薬は存在致しません。


本稿では、この 『バイアグラの体への悪影響』 の解説上、 これらED薬の主要な副作用4種について、バイアグラと他のED薬との比較を、 新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医がそれぞれ解説させて頂いております。
宜しければご一読下さいませ。


<当ページのもくじ>

  1. 【ほてり】
  2. 【軽い頭痛】
  3. 【消化不良】
  4. 【鼻づまり】

1.【ほてり】

ほてり

バイアグラの体への悪影響に関して、まず最初にED薬の主要な副作用の一つである 『ほてり』 をテーマにバイアグラと他のED薬との比較を 新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が解説させて頂きます。


『ほてり』は、顔面の見た目の紅潮であったり、自覚的な顔面部分の熱感であったり、人によっては眼球の充血であったりする症状の事で、 これはED薬の主要な副作用として、バイアグラならびに他の製剤であるレビトラ、シアリスいずれにも出現する事が有ります。


なお、薬剤効果の消退とともに、この 『ほてり』 は消えていきますし、熱感や見た目の赤み以外に、痒みがあるとか痛いとか、その他の随伴症状も有りません。 この副作用は後遺症を残すようなものでは無く、後々にまで残るような体の悪影響も有りませんので、 特に出現したとしても御心配は要りません。


ED薬の主要な副作用の一つである、この 『ほてり』 については、 それぞれのインタビューフォームに記載されている発生頻度を比較しますと、 バイアグラが10.19%、他の製剤であるレビトラが15.66%、シアリスが3.50%となっており、 最も発生頻度が高いのがレビトラ、一番低いのがシアリスとなっております。


つまり、この 『ほてり』 という副作用から見ると、 特にバイアグラが抜きん出て、体への悪影響が大きい訳ではない事がご理解頂けるかと存じます。 ただ、いずれの製剤にしても、この 『ほてり』 は特に高頻度に発生する訳ではないので、ご安心頂きたく存じます。


2.【軽い頭痛】

軽い頭痛

バイアグラの体への悪影響に関して、続いてはED薬の主要な副作用の一つ 『軽い頭痛』 についてバイアグラと他の製剤との比較を解説させて頂きます。


この副作用としての 『軽い頭痛』は、血管拡張性の頭痛であり、実の所、さほど激しいものでは有りません。 これもED薬の主要な副作用の一つなので、バイアグラならびに他の製剤であるレビトラ、シアリスいずれにも低頻度ながら出現する事が有ります。


ただ出現したとしても、薬剤の効果が消えていくのと同時に、この 『軽い頭痛』 も消えていきますので、 頭痛が今後も慢性的に続くような、後々にまで残るような体の悪影響をご心配する必要は全くございません。


ED薬の主要な副作用の一つである、この 『軽い頭痛』 は、各製剤のインタビューフォームに記載されている発生頻度を比較しますと、 バイアグラが12.74%、他の製剤であるシアリスが11.30%、レビトラが5.99%となっており、 バイアグラとシアリスの頻度が近似していて、一方少し頻度が低くなっているのがレビトラとなっております。


『軽い頭痛』 という副作用においても、特にバイアグラが飛びぬけて体への悪影響が大きい訳ではない事がご理解頂けたかと存じますが、 いずれの製剤にしても軽い頭痛は低頻度で出現し得るので、実の所、製剤間の較差はあまり有りません。 ただシアリスの場合は薬効がもともと長い事も有り、頭痛が出現した場合、 バイアグラよりも 『軽い頭痛』 の出現している時間が長引くという可能性は有ります。


3.【消化不良】

消化不良

バイアグラの体への悪影響に関して、続いてはED薬の主要な副作用の一つ 『消化不良』 に関してバイアグラと他の製剤との比較を解説させて頂きます。


この 『消化不良』 とは、胃もたれ感など、上腹部の不快感として自覚される事の多い副作用です。 これもペニス外での血管拡張に伴う、ED薬の主要な副作用の一つになるので、 バイアグラならびに他の製剤であるレビトラ、シアリスいずれのED薬にも時折、出現する事が有ります。


この 『消化不良』 は出現したとしても、やはり薬剤による血管拡張効果が消退していくのと共に完全に消えさっていきますので、 この薬剤によって胃潰瘍が形成されるなど、薬剤の効果が消えても症状が持続するような、 慢性的な体の悪影響をご心配になる必要は全く有りません。


ED薬の主要な副作用の一つでもある、この 『消化不良』 について、各ED薬のインタビューフォームに記載されている発生頻度としては、 バイアグラが0.64%、他の製剤であるレビトラが0.99%、シアリスが2.30%となっており、その頻度を比較すると、バイアグラが最も少なく、 そして最も多いのがシアリスとなっております。


この 『消化不良』 という副作用においては、バイアグラが最も体への悪影響が少ない事がご理解頂けるかと存じますが、 いずれの製剤にしても消化不良は3%を下回る低頻度な副作用でもあるので、 この副作用もまた、実の所、各製剤間で大きな差は無いと言って宜しいかと存じます。


4.【鼻づまり】

鼻づまり

バイアグラの体への悪影響に関して、最後に、これもまたED薬の主要な副作用の一つである 『鼻づまり』 に関してバイアグラと他のED薬との比較を、 新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が解説させて頂きます。


『鼻づまり』とは、花粉症と同様に鼻の通りが悪くなるように感じられるED薬特有の副作用ですが、花粉症のように鼻水が流れ出たり、 くしゃみが誘発されたりするようなものでは有りません。 これもED薬の主要な副作用の一つなので、バイアグラそして他の製剤であるシアリス、レビトラいずれのED薬にも出現する可能性が有ります。


薬剤が代謝され体から消失していくのと共に、この 『鼻づまり』 の副作用も消退していきますので、 花粉症の鼻づまりのように慢性化したり、年々症状がひどくなったりするような、先々まで続く体の悪影響などの御心配は要りません。


ED薬の主要な副作用の一つでもある、この 『鼻づまり』 ですが、その頻度について各製剤のインタビューフォームを比較しますと、 バイアグラが0.00%、他の製剤であるシアリスが1.20%、レビトラが2.96%と報告されており、 この発生頻度を比較するとバイアグラが計測外の低さで、その一方、最も多いのがレビトラとなっております。


この 『鼻づまり』 という副作用においては、バイアグラが最も体への悪影響が少ない事がご理解頂けたかと存じますが、 この副作用もまた、いずれの製剤においても3%を下回る低頻度なので、実の所、これも製剤間で大きな差は無いと言って良いかと思われます。



以上、バイアグラの体への悪影響を解説すべく、ED薬の主要な副作用に関して、バイアグラと他の製剤であるレビトラ、シアリスとの比較内容を、 新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医がそれぞれ解説させて頂きました。


バイアグラ、レビトラ、シアリスは結局の所、PDE5阻害という同じシステムを使用した親戚筋のED薬同士なので、 例えばバイアグラの50㎎、レビトラ・シアリスの20㎎とで比較した場合、 体への悪影響や薬効、副作用などは、製剤間で、さほど大きく変わるものでは無いと思われます。 ただ食事やアルコールの影響を受けてED薬は効果が変動しやすいので、ED薬の飲み方が安定されていない方においては各製剤というよりも、 ED薬自体を使う度に、体への悪影響や薬効、副作用の変動が感じられてしまう可能性が有ります。

(記載:新宿ライフクリニック-日本性機能学会専門医:須田隆興、最終確認日:2023-04-03)

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