レビトラは通年使用時の安全性を検討されており、 通年つまり12か月間のレビトラの連用によって想定されている軽度の副作用は確認されているものの、 通年使用において安全性に問題となるような有害事象の発生は無かったとバイエル薬品株式会社が、 レビトラのインタビューフォームにて報告しております。 ちなみにこの安全性はあくまで、レビトラの適応や用法用量を順守した場合におけるものです。
レビトラはバイエル薬品株式会社が開発・生産している、
バイアグラに続いてプロデュースされたED=勃起不全の治療薬です。
レビトラは血管拡張物質の作用を手伝う物質の代謝・分解をブロックする事で、
陰茎局所の血管拡張効果を増大させ、その薬効が作用している間、対象者に勃起をし易くさせる薬剤です。
従来の勃起改善薬に比較して、
この血管拡張物質の作用を手伝う物質の代謝・分解をブロックする作用が強いため、
結果として勃起改善効果が最も高い
と報告されており、その効果をもって現在、日本におけるED患者さんに高い評価を受けている薬剤です。
現在、レビトラは先発医薬品の勃起改善薬の中ではトップセールスの勃起改善薬とも言われており、
これは日本人のED患者さんの傾向とレビトラの高い勃起改善効果ならびに、
早い効果発現
が高度にフィットしている為と思われます。
しかし、レビトラの高い勃起改善効果ならびに早い効果発現に満足された患者さんも、
レビトラを通年して使用した場合の安全性に関してはとても気になる所だと思います。
当新宿ライフクリニックに来られる患者さんも、
「レビトラは一年通して使用しても大丈夫でしょうか?」
という傾向の質問は多く、折々に当院のED外来にてこうした質問に対応する事があります。
人間は他のおおよその哺乳類と違い通年して性行為をする、発情期間の設定が曖昧な生き物です。
日本人は総体として性行為の頻度が少ない民族と国際的な統計、
また日本国内での統計上で報告されていますが、その性行為の頻度自体は他国に比較して少ないまでも、
また季節的頻度の少々の変動はあれども、
おおよそは通年してある程度一貫していると言えます。
つまりレビトラのユーザーであるED患者さんの場合においては、
レビトラは通年使用する可能性が高いという事で、
レビトラの通年使用による安全性の検討はとても大切と言う事になります。
レビトラのユーザーであるED患者さんにおいては、
単回のレビトラの使用によって、
その単回使用時の安全性に関してはご自身の実感をもって安心する事ができると思われますが、
通年使用つまり一年間通した使用など、長期使用の安全性に関しては疑問に思ったり、
不安に思われる所もあるかと存じます。
そこで本稿ではこうしたレビトラユーザーの疑問や不安に対応するため、
レビトラとその通年使用に関して本稿で詳細に説明をさせて頂きたいと存じます。
本稿では
とレビトラと通年使用に関して4項目に分けて記載しております。 よろしくご閲覧下さいませ。
人間は通年して性行為をする生き物です。
つまりレビトラユーザーのED患者さんの場合はレビトラは通年して使用する事になります。
しかし、なぜに人間は通年して性行為をするのでしょうか?
人間が他のほとんどの哺乳類と違うのは、女性に月経がある事、つまり毎月女性に排卵がある事です。
他の哺乳類は人間における月経つまり、卵巣における排卵の周期がとても長く、
その排卵に一致して発情行動をおこし性行為の期間に入ります。
この排卵周期は女性ホルモンとされるエストロゲンとプロゲステロンの周期的変化によって規定されており、
とくに哺乳類のメスの発情はこのエストロゲンが脳の視床下部に影響する事で起こっているとされています。
この人間つまり霊長類以外の性周期は発情周期、一般には発情期と呼称されています。
人間の女性における月経は、ほぼ毎月のサイクルなので人間は通年して性行為をする事になり、
何故にそのように人間が進化したかをここで考察しますと、
人間の胎児は他の哺乳類に比べてお母さんの胎内にいる時間がとても長い事、
また受精率が他の哺乳類に比べて相対的に低い事から、
ある意味、人間は子供を作る生産性が他の動物に比較して少ない為に、
排卵周期を短くする事でこうした生産性の低さをカバーしているのではないかと推察されます。
つまり状況に応じた進化によって、我々人間は通年して性行為をするようになったと思われ、
それがゆえに、レビトラユーザーのED患者さんは、
レビトラを通年使用することになるのだと思われます。
レビトラなどの勃起改善薬や他の処方箋医薬品はなぜに通年使用のような長期安全性を
検討する必要があるのでしょうか?
一般に薬剤には短期的影響と長期的影響があります。
薬剤によっては通年使用のような反復投与によって、
その成分が体内に蓄積されてしまい、結果として思わぬ副作用の発現を招く場合が有ります。
それ故に薬剤は単回での使用における副作用、また反復投与による副作用、
また長期つまり通年使用による副作用の発現など、
様々な使用期間や使用頻度に応じた安全性を検討する必要があるのです。
特にレビトラは性行為に使用する薬剤にて、
人によってその使用頻度や使用期間がまちまちになる傾向が否めません、
ゆえにレビトラのような薬剤は使用頻度や使用期間に関して広く検討し、
様々なケースに対応してその影響を勘案する必要性が高くなると思われます。
本稿ではレビトラの通年使用時の安全性を主体として記載しておりますが、
別稿に
レビトラの反復投与
に関する安全性のご紹介もさせて頂いております。合わせてご閲覧下さいませ。
レビトラのような薬剤に関して、
通年使用の影響と言うと、
安全性や副作用などネガティブな影響の検討に終始しがちになってしまう事は否めない傾向です。
もちろん、
主たる目的の効果つまりレビトラの場合は勃起改善効果がきちんと出ること、
またこれが「安全」に運用できること、
レビトラのような実用の処方箋医薬品においては、
この2点がもっとも大事なのでそれは当たり前と言えますが、
一方で薬剤によっては長期連用することで副作用以外に副次的な良い効果を示すものがある事も事実です。
例えば、SGLT2と呼ばれる抗糖尿病薬は、
血糖を下げて糖尿病のコントロールを良くする事を主目的に投与される薬剤ですが、
このSGLT2は通年使用のような長期反復使用によって体重減少効果があると報告されています。
体重減少はもちろん生活習慣病の改善上のメリットが大きいものですが、
一方、痩せたい女性にとっては美容上のメリットもあると言えます。
実はレビトラにおいても通年使用のような長期連用によって、
勃起改善以外のこうした良い効果があると推測されており、
それはレビトラが「血管内皮機能」を一過性に改善する事で勃起改善をおこす薬剤である事に関連しています。
この「血管内皮機能」という生理機能の障害は、
実は動脈硬化発生の初段階と目されており、
それを一過性に改善するレビトラなどのPDE5阻害薬は、
その通年使用のような長期連用によって動脈硬化の予防薬的役割を果たせるのではないかと推測されています。
勃起も改善できて動脈硬化も予防できるなら、これはとても素晴らしい事です。
またレビトラなどのPDE5阻害薬はEDだけでなく、
肺高血圧症や前立腺肥大症のコントローラーとしての運用が検討されており、
実際にこれらを主目的にした新たな適応が認められているものもあります。
このようにレビトラの通年使用のような長期使用には副作用以外に明るい望ましい側面が期待されています。
レビトラの通年使用による、副作用の継続的な報告ももちろんですが、
これら通年使用による良い側面に関しても継続的に新宿ライフクリニックから、
今後も発信していきたいと考えております。
新宿にお寄りの際はぜひ新宿ライフクリニック
にご来院くださいませ。
当院はレビトラの通年使用における安全性など多角的な質問・疑問に対応可能なED専門クリニックです。
(記載:日本性機能学会専門医-須田隆興)