バイアグラなどの処方箋医薬品には、服用に使うべき飲み物と、使うべきではない飲み物とがそれぞれ有ります。
新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医外来では、日々様々なご質問を頂くのですが、 割とある質問の中に 『バイアグラの服薬に使うべき飲み物は何でしょうか?』 といったものが有ります。
実の所、バイアグラの服用に適した 『状態』 として、 『前回のお食事から4時間以上経過している空腹状態』 、 ならびに 『アルコールが入っていない状態』 などと、 薬剤の使用方法を教示する事は多いのですが、服用に使うべき飲み物、あるいは使うべきではない飲み物について、始めての処方段階で、 こちらから解説する事は、実は多くは有りません。
そこで本稿では、新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が、バイアグラの服用に使うべき飲み物、そして使うべきではない飲み物、
このそれぞれについて解説をさせて頂きたいと存じます。
宜しければご一読下さいませ。
<当ページのもくじ>
こちらではバイアグラの服用に使うべき飲み物、使うべきではない飲み物の内、 『使うべき飲み物』 の方に関して、新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が解説をさせて頂きます。
冒頭にて、新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医外来であっても、バイアグラの服用に使うべき飲み物、 あるいは使うべきではない飲み物について解説する事は多くは無いと、記載させて頂きましたが、 何故に、こうした内容に関して、能動的に解説する事が少ないのかと申しますと、 これは実は、医師が処方するバイアグラを含めた全ての経口処方箋医薬品が 『水もしくはぬるま湯』 にて服用する事が前提となっているからです。
例えば、皆さんがコンビニエンスストアを訪れた時、店奥の冷蔵コーナーには無数の飲み物が陳列されているものかと存じますが、 すでに無数にあり、かつ日々大量に入れ替わっていく、こうした飲み物の一つ一つと、とある処方箋医薬品との飲み合わせを、 その処方箋医薬品を開発した企業が、全てチェックできるかと言うと、 これは物理的に不可能です。
言い換えるならば、バイアグラだけで無く全ての経口処方箋医薬品は 『水もしくはぬるま湯』 を飲み物として服用する以外に、 他の飲み物での検証は、一部の特殊な例以外では、ほぼされていないとも言えます。
しかし、その一方で服用に使うべきでは無い、飲み合わせると不都合が生じるような飲み物は、製剤によっては明確に存在してますので、 バイアグラだけで無く、全ての経口処方箋医薬品は、前提として、その服用は 『水もしくはぬるま湯』 を飲み物として使うべきだと、 薬剤服用の一般論としてここに明言させて頂きます。
こちらではバイアグラの服用に使うべき飲み物、使うべきでは無い飲み物の内、 『使うべきではない飲み物』 の方に関して、新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が解説をさせて頂きます。
バイアグラの服用に使うべきではない飲み物とは 『食事の代換になり得る飲み物』 ならびに 『アルコールが含まれている飲み物』 がその代表と言えます。 冒頭にて、バイアグラの服用に適した状態は 『前回のお食事から4時間以上経過した空腹状態』 ならびに 『アルコールが入っていない状態』 と申し上げましたが、 食事と飲み物の違いは 『形状』 その一点に尽き、食事同様の糖分・脂質分などを含んでいる飲み物は、そのまま 『食事』 と言って差し支えは無く、 そうした食事同様な飲み物の場合、バイアグラの服用に適した状態である 『前回のお食事から4時間以上経過した空腹状態』 を、食後の状態に切り替えてしまう怖れが有ります。
また、もちろんアルコールが入っている飲み物も、バイアグラの服用に適した 『アルコールが入っていない状態』 から服用に適していない 『飲酒されている状態』 に切り替えてしまいますので、 『食事の代換になる飲み物』 ならびに 『アルコールが含まれている飲み物』 はどちらも明確に、バイアグラの服用に使うべきでは無い飲み物と言えます。
また上記 【バイアグラの服用に使うべき飲み物】 にて、水もしくはぬるま湯以外の飲み物での検証は、一部の 『特殊な例』 以外はされていないと記載させて頂きましたが、 こうした一部の 『特殊な例』 としては、例えばグレープフルーツジュースが一部の降圧薬の血中濃度を上げてしまったり、 オレンジジュースが一部の抗アレルギー剤の血中濃度を下げてしまったり、または緑茶が一部の降圧薬の吸収を阻害する危険性が有ったりと、 特定の飲み物が特定の薬剤に与える悪影響というのは現実に存在しており、 こうした飲み物の場合は、どうしてこうした事になるのか、 その薬剤の薬効動態などからキチンと検証がされています。
ただバイアグラに関しても、いまだ調べられていないだけで、上記した服用に適した状態を切り替えてしまうような飲み物以外にも、 実は薬効動態上においても、使うべきではない飲み物が存在している可能性が有ります。
ゆえに、バイアグラは 『食事の代換になり得る飲み物』 ならびに 『アルコールが含まれたもの』 など服用に使うべきでない事がわかっている飲み物以外においても、 基本的に飲み合わせの悪さを念頭にして、上記 【バイアグラの服用に使うべき飲み物】 にあるように、 水もしくはぬるま湯のみで服用すべきと思われます。
以上、バイアグラの服用に使うべき飲み物、使うべきではない飲み物のぞれぞれについて、 新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医が解説をさせて頂きました。
今だ知られていないだけで、バイアグラとの併用が 『危険』 な飲み物も世の中には有るかも知れません。
やはりバイアグラの服用は水もしくはぬるま湯だけを使うのが安全かつ確実ですので、何卒そのようにされますよう、
よろしくお願い申し上げます。
(記載:新宿ライフクリニック-日本性機能学会専門医:須田隆興、最終確認日:2024-02-06)
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