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『オナニーは運動に良い影響を与える?それとも悪い影響を与える?自慰行為と運動に関連した最新の文献を新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医からご紹介』

【専門医解説:オナニーと運動の関連について】


オナニーと運動の関連について

男性のオナニー:自慰行為:マスターベーションは運動に対して、一方的に悪い影響を与えている訳では有りません。 運動まで2時間未満のオナニーなどの性行為は運動のパフォーマンスを下げてしまう可能性はありますが、 これも10時間もやすめばその影響は消えていく可能性が高いです。 また運動30分前のオナニーに関しては、運動ができる時間を延ばし、筋力を上げるという報告もございます。 このように運動とオナニーはお互いのタイミングが重要である可能性が高いです。 またオナニーは遊離テストステロンの日内変動による低下を抑制し、筋トレなどに好影響を与える可能性も否定できないと報告がされております。



ギリシャ時代やローマ時代などの古代から、禁欲は運動能力の向上と心身の調和を保つための最良の方法と考えられていました。 そこには大きな犠牲を払う事こそが成功の維持につながるという信念が潜在し、 多かれ少なかれ、我々現世の人類も同じニュアンスが継承されている感は否めません。


おそらく多くのコーチがスポーツ競技前の性的な禁欲の重要性を支持しているものかと存じます。 これは上記のような『継承されて来た信念』、または性行為が過剰なエネルギー消費のために運動結果に悪影響を与える可能性があると妄信しているからかと思われますが、 たとえば正味、性交で消費されるカロリーは一般的に平均25キロカロリー程度で、階段を2段上るのと同程度の運動量です。 自慰行為であれば、なおさら消費カロリーは低くなってくる可能性も有ります。


このように、性行為が運動に悪影響のみを及ぼすとしている指導に、科学的に明確な根拠が存在しているケースは、我々が考えているよりも少ないのかもしれません。 実際にスポーツ競技前に禁欲をすると有益であるという考え方は古くからありますが、これは逸話的な証拠に基づくもので、最近の科学文献にて十分に裏付けられているものでは有りません。 現状、性行為の運動に対する生理学的影響に関しての科学的根拠は不足しており、またそれらには一貫性も欠けている状況ですが、 競技前の性行為(性交、自慰行為、オーガズムなど)は、いくつかの生理学的・心理学的経路を通じてスポーツパフォーマンスに良い影響を及ぼす可能性も指摘されています。
※性行為という概念には 『相手のいる性交』あるいは 『自慰行為』 このいずれもが内包されています。


こうした背景もあり、筋力トレーニングの数時間前にオナニーなどの性行為を行うと、遊離テストステロン濃度、あるいは遊離テストステロンとコルチゾールの比率が上昇し、 特に筋肉量の増加に寄与するという仮説が、専門家やソーシャルメディアプラットフォーム上で提唱され、現在、議論をされております。 インターネット検索のクエリにおいて 『オナニー、運動、良い影響』 と言った検索が見られるのは、こうした状況が背景にあるからだと思われます。


こちらのページでは、そうした状況を受けて、新宿ライフクリニックの日本性機能学会専門医から、 オナニーなどの性行為による運動への影響に関して記載がされている文献、これを3つをセレクトし、 その内容をわかりやすく解説させて頂いております。
宜しければご一読くださいませ。


1.【文献1.オナニーから2時間以内の運動はそのクオリティを下げる、でも10時間もすればその影響は消えるという可能性】

オナニーから2時間以内の運動はクオリティを下げる可能性がある

こちらにてご紹介させて頂く文献1.には、2016年時点で既に発表されているオナニーなど含めた性行為が運動競技に与える影響に関しての報告、 これを徹底して網羅的に解析した結果に関して記載がされております。


このシステマティックレビューでは、推奨報告項目(PRISMA)ガイドラインに従い、PubMed/MEDLINE、ISI/Web of Science、Cochrane Collaboration Database、Cochrane Library、 Evidence Database(PEDro)、Evidence Based Medicine(EBM)Search review、National Guidelines、ProQuest、Scopus、以上のデータベースにおいて、 その開始時からの内容が徹底的に検索され、その内容が検討されております。 この2016年の時点では、このテーマについて方法論的に十分に実施された研究は過去においてほとんど行われてはおらず、 また検索された、ほとんどの研究においては、性行為が運動能力に直接影響を与える可能性は否定されているケースが主体だったとの事でした。


これらの研究の中でいくつか信頼性のある結果を提示しているものが本文献内にてご紹介されており、 その内の一つに、スポーツ競技の少なくとも10時間前に性行為が行われた場合、明らかな悪影響はなかったが、 競技前の2時間未満での性行為の場合、悪影響が見られたと報告している研究があったとの事です。 こちらの研究では性行為に関する悪影響は、最大有酸素パワーや酸素脈拍数などの心血管変数の変化という観点から検討されており、 詳細には、性行為から2時間ほどで実施された競技においては、運動後の心拍数(HR)に5分後(p < 0.01)と10分後(p < 0.01)に有意差が確認され、 これらの差は性行為からおよそ10時間後に実施された競技では完全に消失し、すべての変数は性行為の影響を受けておらず、 最大運動パフォーマンスは低下しなかったとの事でした。


また別の研究では、握力などの筋力も前日夜間に性行為をした場合と6日間性的に禁欲した場合とで特に有意な差を示さず、 この研究では筋力はスポーツ競技前夜の性行為による影響を受けなかったと結論づけております。


またその他の研究においても、運動の8~12時間前に性行為を行った場合、身体能力、有酸素運動能力、あるいは全体的な運動パフォーマンスは低下しなかったと提示されており、 つまり2016年時点で発表されている性行為と運動の関連性に関して検討をしている研究のおおよその合意点は、 性行為の後10時間あるいは8~12時間も経過すれば、スポーツ競技のパフォーマンスは低下しない可能性が高いという所でほぼ一致しており、 これは慣習的にスポーツ競技の前夜の性行為はパフォーマンスに悪影響を与えるといった、 現代スポーツにおいて一般性のある指導に対して大きな疑問を投げかけています。


心理学的な観点から見ると、性行為にはリラックス効果があり、持久力競技(マラソン)や集中力競技(アーチェリーやピストル射撃)においては、 性行為が競技ストレスの軽減に役立つ可能性もあり、一部のコーチは、リラクゼーションが協調性や運動パフォーマンスの向上に効果的であると主張している方もいらっしゃるとの事です。


本文献上では、確認されたこれらのエビデンスは、競技前日の性行為が運動パフォーマンスに悪影響を与えないことを示唆しているが、 より正確な状況把握のためには、質の高いランダム化比較試験が早急に必要と、本研究内の限界を持って結んでおります。


内容をまとめますと、2016年時点で報告されている研究上では、 前日のオナニーなど含めた性行為が、スポーツ競技に悪影響を与えると根拠を持って提示しているものはほぼ無く、 統計的あるいは生理学的根拠のある内容においては、性行為後2時間未満のスポーツ競技はそのパフォーマンスを下げてしまう可能性があり、 性行為後であっても10時間あるいは8~12時間も休めば、そのパフォーマンスや筋力は、通常時と変わらなくなる可能性が高いという結論でした。


オナニーなど性行為から2時間未満では運動に悪影響があるという事でしたが、 それではもっと短い時間、例えば、30分くらいで行う運動はどうなるのでしょう? それを検証した研究が次でご紹介する文献2になります。


2.【文献2.オナニーから30分以内の運動はそのクオリティが上がる可能性がある】

オナニーから30分以内の運動はそのクオリティが上がる可能性がある

上記、文献1.では性行為から2時間未満のスポーツ競技はそのパフォーマンスが下がってしまう可能性があると報告をしておりますが、 より短く、オナニーから30分以内で行った場合のスポーツパフォーマンスがどうなるのか、それを検証しているのが本文献2.であり、 またこちら文献2.の研究は、文献1.で必要性が提示された 『質の高いランダム化比較試験』 でも有ります。


2025年に行われたこの研究は、オーガズム後の身体の活性化が、よく訓練された男性の特定のパフォーマンスとホルモンパラメータを損なう事なく、 むしろ一時的に向上をさせる可能性があるという仮説から進められており、 十分に訓練された男性アスリート21名が参加したとの事でした(年齢:22.0 ± 1.4歳、体重:74.5 ± 7.4 kg、身長:1.79 ± 0.04 m、BMI(ボディマス指数):23.2 ± 1.9 kg/m²)。 参加者は、バスケットボール(n = 5)、バレーボール(n = 3)、長距離走(n = 7)、ボクシング(n = 2)、柔道(n = 4)など、地域、国内、または国際レベルでの競技に参加している選手で、 平均トレーニング経験は8.0 ± 2.9年、週の運動量は4.3 ± 0.7日、また一日の運動量は2.7 ± 0.6時間であったとの事です。 また心血管疾患、内分泌疾患、精神疾患の既往歴がない事、ホルモン反応または炎症反応に影響を与える薬剤またはサプリメントを服用していない事なども条件に加わっているとの事でした。


この参加者は無作為に 『性行為条件群』 と 『禁欲条件群』 の二群に分けられ、 性行為条件群では、運動テスト開始の30分前に、監視のない個室で、オーガズムに達するまで自慰行為を行うよう指示されており、 禁欲条件群では、運動テスト開始前に、性行為条件群と同一の環境下で中立的なドキュメンタリー映画のみを視聴するよう指示をされております。 それぞれの群は急性身体パフォーマンス(疲労困憊までの時間、適用力、等尺性握力)、機能変数(HR、乳酸濃度)、筋肉損傷指標(CK、LDH、Mb)、 炎症(C反応性タンパク質 [CRP]、インターロイキン-6 [IL-6])、およびホルモン反応(テストステロン、コルチゾール、テストステロン/コルチゾール比、黄体形成ホルモン [LH]) などが検査されたとの事でした。


得られたデータは反復測定を用いたランダム化クロスオーバー法によって処理され、各参加者は実験条件(性行為条件)と対照条件(禁欲条件)の両方を、 カウンターバランスの取れたランダムな順序で完了したとの事でした。学習効果を最小限に抑えるため、すべての被験者は試験の1週間前に慣熟セッションに参加し、 運動のプロトコル(エルゴメーター、握力テスト)を練習したとの事でした。


この結果として、自慰行為後では、禁欲条件群と比較して、エルゴメーターのテストでは運動時間が有意に延伸し(+3.2%、p < 0.01)、 心拍数も有意に高くなった(p < 0.001)との事でした。 また、握力のテストにおいても平均握力が有意に増加していたとの事でした(p < 0.05)。 血液データ上では、自慰行為群において、血漿LDHの有意な低下が確認され(p < 0.001)、これは筋ストレスの軽減を示唆しているとの事でした。 またテストステロンおよびコルチゾール濃度は有意な上昇を示し(いずれもp < 0.001)、一方、炎症マーカー(CRP、IL-6)には有意な変化が認められなかったとの事でした。 これらの結果を総合すると、少なくとも運動開始前30分以内のオナニーが運動能力を損なったり、生理的ストレスを増加させたりはしないことが示唆されました。


こちらの文献では、運動開始前30分以内のオナニーのこうした効果の解釈として、 性的興奮とオーガズムは、交感神経の急速な活性化から心拍数、血圧、カテコールアミン分泌の増加を示し、 こうした急性のアドレナリン放出は運動前に典型的に観察される一過性の心血管系プライミングに類似していて、 本研究の被験者において、オーガズム後の心拍数が有意に上昇したことは、この解釈を間接的に裏付けている事だと説明がされております。 また本研究で採用した自慰行為後30分の回復時間は、こうした増強作用が疲労よりも優勢である時間枠内に該当していた可能性が推測されており、 これが15分以下などのより短い条件では、過剰活性化と早期疲労につながってしまう可能性、またより長い間隔(3~6時間超)においては、 こうした増強作用が消失してしまう可能性、このそれぞれがある可能性に関して推測が重ねられております。


3~6時間超の長い間隔ではこうしたマスターベーションによる増強作用が消失する可能性があるという内容は、 上記、文献1における性行為後2時間未満のスポーツ競技はパフォーマンスを下げてしまうという可能性と共通しているものが有り、 非常に興味深い事と思われます。


まとめますと、運動30分前のマスターベーションは、パフォーマンスや筋損傷に悪影響を与えることなく、 軽度の交感神経およびホルモンの活性化を引き起こし 有意な運動時間の延伸、また筋力の増加を示すという結果となりました。 こうした知見は、運動前の性行為がトレーニングを受けた男性の運動能力を損なわない事を示唆しており、 競技前の性行為は禁欲義務であるといった長年の通説に、こちらの結果も疑問を投げかけております。


3.【文献3.オナニーが筋肉トレーニングに効果があるという可能性】

オナニーが筋肉トレーニングに効果があるという可能性

上記、文献1および文献2では、オナニーなどの性行為が主に競技性のあるスポーツのパフォーマンスに及ぼす影響に関しての検証がされたものになりますが、 一方の筋肉トレーニングなどへの効果はどのようになるものでしょうか? こちらでご紹介する文献3ではそうした内容に関して検証がされております。


元々、テストステロンのようなホルモンは、筋肉の成長に重要な役割を果たすため、 筋力トレーニングにおいては、テストステロンの放出と濃度を高めるためのさまざまな試みが行われてきました。 そういった仮説の中では、トレーニングの数時間前の性行為 (性交と自慰) がテストステロン濃度の上昇をもたらし、 筋肉の成長を促進させるという可能性がよく議論されているようですが、 この仮説を裏付けるような生理学的な根拠はまだ希薄で、 性行為後のテストステロンとコルチゾールの反応の動態は十分に調査がされていませんでした。


そこで、こちらの研究では、マスターベーションが総テストステロン、遊離テストステロン、コルチゾールの濃度とこれらそれぞれの比率に及ぼす影響について調査をしており、 本文献の著者らが知る限りにおいては、この研究が2021年時点では、こうした検証を行った初の研究との事でした。 調査対象のテストステロンは元々、タンパク質の生合成を刺激し骨格筋の同化効果を促進することで筋肉の成長に決定的な役割を果たすとされており、 またコルチゾールの方は異化作用、高血糖、心血管系の活性化を促進するとされております。


この研究では健康上の制限がない11 人の若い男性がエントリーし、これを無作為に、視覚刺激を伴うマスターベーション群、 またマスターベーションなしの視覚刺激群、および視覚刺激とマスターベーションなしのコントロール群の三群に分け、 ランダム化3群単盲検クロスオーバー試験にてそれぞれのホルモン濃度の変化を比較したとの事でした。


その結果として、 総テストステロン、遊離テストステロン、およびコルチゾールのそれぞれのホルモン比率には統計的な変化は認められなかったものの、 遊離テストステロン濃度において、条件間で有意な差が認められ、自慰行為(p < 0.01)および視覚刺激(p < 0.05)は、 遊離テストステロン濃度の日内変動による低下を抑制するという可能性が示唆されました。


筆者らの観察によると、筋力トレーニングは、遊離テストステロンの比率が最も高くなる夕方ごろが効果的と考えられるとの事でしたが、 本研究の結果からは、オナニーは、こうした日内変動による夕方以外のタイミングにおける遊離テストステロンの低下を抑制し、 筋力トレーニングの効果を上げてくれる可能性がある事が示唆されております。 しかし、これらの知見をより深く検証をするには、より大規模なサンプル数を用いた追加研究が必要であると本研究でも、その限界に関して説明しております。


4.【総合まとめ.運動に対するオナニーなど性行為の影響に関して】 

  • ―文献1:2016年時点で発表されているオナニーなど含めた性行為が運動競技に与える影響に関しての文献を、 徹底的に網羅的に解析したシステマティックレビューにおいては、前日のオナニーなど含めた性行為が、スポーツ競技に悪影響を与えると根拠を持って提示しているものはほぼ無く、 統計的根拠のある内容においては、性行為後2時間未満、あるいは3~6時間後のスポーツ競技はそのパフォーマンスが低下してしまう可能性があり、 ただ性行為後であったとしても10時間あるいは8~12時間も休めば、そのパフォーマンスや筋力は、通常の状態に戻る可能性が高いと報告がされております。

  • ―文献2:2025年に行われたランダム化クロスオーバー試験によると、運動30分前のマスターベーションは、パフォーマンスや筋損傷に悪影響を与えることなく、 軽度の交感神経およびホルモンの活性化を引き起こし、有意な運動時間の延伸、または筋力の増加を提示しました。 一方で15分以下などのより短い条件では過剰活性化と早期疲労につながるという可能性、 またより長い間隔(3~6時間超)ではこうした増強作用が消失してしまう可能性、 このそれぞれが推測されております。

  • ―文献3:2021年に行われたランダム化3群単盲検クロスオーバー試験によると、 オナニーは日内変動による夕方以外のタイミングにおける遊離テストステロンの低下を抑制し、 筋力トレーニングの効果を上げてくれる可能性があるとの事でした。

  • ―総合まとめ:自慰行為後30分以内の運動はそのパフォーマンスが高まる可能性があり、 一方で自慰行為後2時間あるいは3~6時間後の運動はパフォーマンスが低下する可能性がある。 しかしこうした性行為による運動のパフォーマンス低下も、10時間あるいは8~12時間も経過すれば元の状態に戻る可能性が高いので、 前日夜の性行為はあまり翌日の運動パフォーマンスには影響を与えないと思われるとの事でした。 総合すると、オナニーと運動は、そのそれぞれのタイミングが重要である可能性が高いとの事です。 またオナニーは遊離テストステロンの日内変動による低下を抑制し、筋肉トレーニングに付加的な効果を提示する可能性も期待されています。

5.【Q&A | オナニー:自慰行為と運動でよくある質問】


―Q1.「筋トレ前日にオナニーをすると筋肉が落ちますか?」
A. オナニーによって筋肉が落ちるという明確な医学的根拠は無いかと思われます。 一方、オナニーによって遊離テストステロンの日内変動による低下が抑制され、筋トレにプラスの効果がある可能性が報告されております。


―Q2.「運動直前(試合当日)に自慰行為をすると力が出なくなりますか?」
A.現在確認ができる報告上では、前日のマスターベーションが、翌日のスポーツ競技のパフォーマンスを低下させるという医学的根拠があるものはほぼ存在せず、 一方、マスターベーションから10時間あるいは8~12時間も経過すれば、 こうした性行為がスポーツへのパフォーマンスを損ねてしまう可能性はほぼ無くなると報告がされております。


―Q3.「オナニーでテストステロンは上がりますか?」
A. 研究によるとオナニーによって遊離テストステロンの日内変動による低下が有意に抑制されるという報告が有ります。


―Q4.「オナニーは“運動”になりますか?そのカロリー消費は?」
A.一般的な性交が25キロカロリーくらいの運動 (上り階段2段分の運動) に相当するとされているので、 よりモーションのすくない自慰行為においては、カロリーの消費はもっと少なくなる可能性が有ります。 つまり自慰行為を運動としてマネジメントするのは難しいものが有るかと存じます。


―Q5.「運動習慣がある人ほどオナニーなど性活動は良くなりますか?」
A.適切な運動習慣は、加齢性の男性ホルモンの分泌低下などを抑制し、 またED:勃起不全を予防・改善してくれる可能性もあるので、 適切な運動習慣はオナニーなどの性活動にとっては良いものかと思われます。


―Q6.「逆に、オナニーを我慢すると運動能力が上がりますか?」
A.オナニーをした群と禁欲群とを比較した研究では、オナニーをした群の方が、自慰行為後30分以内に開始した運動における運動時間の延伸や筋力の向上がみられたと報告がされております。 ただしオナニーと運動のそれぞれのタイミングが重要で、 オナニーをして2時間あるいは3~6時間の運動は逆にパフォーマンスが低下してしまう可能性があるとも報告がされております。


【引用文献】


1.Sexual Activity before Sports Competition: A Systematic Review.
Journal:Frontiers in physiology. 2016;7;246. pii: 246.
Author:Laura Stefani, Giorgio Galanti, Johnny Padulo, Nicola L Bragazzi, Nicola Maffulli
※原著はこちら


2.Sexual activity before exercise influences physiological response and sports performance in high-level trained men athletes.
Journal:Physiology & behavior. 2025 Dec 11;115203. doi: 10.1016/j.physbeh.2025.115203.
Author:Diego Fernández-Lázaro, Manuel Garrosa, Gema Santamaría, Enrique Roche, José María Izquierdo, Jesús Seco-Calvo, Juan Mielgo-Ayuso
※原著はこちら


3.Hormonal response after masturbation in young healthy men - a randomized controlled cross-over pilot study.
Journal:Basic and clinical andrology. 2021 Dec 23;31(1);32. pii: 32.
Author:Eduard Isenmann, Moritz Schumann, Hannah L Notbohm, Ulrich Flenker, Philipp Zimmer
※原著はこちら


(記載:新宿ライフクリニック-日本性機能学会専門医:須田隆興、最終確認日:2026-02-16)

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