男性ホルモンである 『テストステロン』 は20代から加齢に応じた分泌量の低下が始まり、 中年期から初老期にかけて、この必要量と分泌量のバランスが崩れていきます。 近年の研究では、この男性ホルモンが減る、すなわち分泌量が体の必要量を下回ってしまうと、 男性の性機能が低下するだけで無く、内臓脂肪の増加からメタボリック症候群を引き起こし、 男性の死亡リスクを上げてしまう事が分ってきました。
メタボリック症候群は 『メタボ』 とも呼ばれ、既にとても一般的な概念ですが、 このメタボは単に 『おなかが出る』 というだけで無く、 実は脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こし、重度の障害の発生や、悪くすれば命を奪う事もある恐ろしい病態です。 メタボリック症候群は、端的には内蔵脂肪蓄積を主体とした動脈硬化性疾患の重複状態の事で、 脳梗塞や心筋梗塞の発症リスクがとても高いとされています。
しかし、このメタボリック症候群にも、そしてその原因ともなるテストステロンの低下にも、
どちらにも有効な、一石二鳥の対策が有ります。
それは 『筋トレ』 です。
とは言え、メタボリック症候群、そしてその原因ともなるテストステロンの低下に効果を示すには、 漫然とダンベルを上げ下げするだけではダメです。これには適切な環境設定・方法で行う必要があります。 また、メタボリック症候群、ならびに男性ホルモン低下の世代には、 その世代に特化した筋トレ上の重大な注意点があります。
こちらのページでは、日本性機能学会専門医 ・ 総合内科専門医が、こうした適切な環境設定・方法、 ならびに注意点について優しく解説させて頂いております。
<当ページの項目リスト>
筋トレが、 『メタボ』 そしてその原因ともなる 『男性ホルモンの減少』 、 そのどちらにも効果的な、一石二鳥の対策になると申し上げましたが、 これは漫然と筋トレを行えば良いという訳では無く、 実は、それぞれに特化した望ましい環境設定、ならびに方法が有ります。
―まずテストステロン低下対策としての筋トレですが、
以上の環境設定が、大切です。
男性ホルモン減少への対策の場合、筋トレの方法というより、筋トレの 『環境設定』 が大切になります。 上記の環境設定には、テストステロン低下の予防に大切な 『目的を持つ』 『競う』 『筋肉を増やす』 『異性』 『仲間』 『チャレンジ』 という要素が全て含まれております。
―続いてメタボリック症候群対策としての筋トレですが、
以上の方法が望ましいです。
こちらメタボリック症候群対策としての筋トレは、内臓脂肪など体脂肪の削減、 ならびに代謝率の向上を意識した設定となっております。 負荷が低めで負荷回数が多く、かつインターバルが短めだと、脂肪が燃焼されやすくなりますし、 太ももなどの大きい筋肉や体幹筋を鍛えると日常生活での代謝が上がりやすくなります。 腹筋は方法によって、腹筋の引き締まる部分が分かれますので、複数の方法を取り混ぜた方が理想的です。
上記にメタボリック症候群 、またその原因にもなり得るテストステロン低下 、 これらへの共通の対策となる 『筋トレ』 の環境設定、また方法について解説させて頂きました。
しかし、テストステロンの低下世代、またはメタボリック症候群の世代である、中高年以降においては若い方よりも筋トレは、 より慎重に行う必要があります。 こうした注意点を把握して行わないと、むしろケガや病気を増やしてしまい、筋トレが逆効果になってしまう場合もあります。
そうした 『テストステロンの低下世代』 、 『メタボリック症候群世代』 の筋トレの注意点としては、
以上、男性ホルモンが減るとメタボになりやすい事、 また適切な筋トレがメタボリック症候群にとっても、その原因ともなるテストステロン低下にとっても有効な対策となる事、 そしてメタボリック症候群ならびに男性ホルモン低下の世代への筋トレの注意点、 これらに関して、日本性機能学会専門医 ・ 総合内科専門医が解説をさせて頂きました。
(記載:新宿ライフクリニック-日本性機能学会専門医・総合内科専門医:須田隆興、最終確認日:2020-06-03)
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