『新型コロナウィルス流行でEDになりやすくなる? コロナ蔓延と勃起不全発症の関連における2つの理由について日本性機能学会専門医が解説』

新型コロナウィルス流行下はEDになりやすくなる

  • 新型コロナウィルス流行の環境下はEDになりやすいと言えます
  • その一つの理由は 『社会的不安やストレスからの心理的要素』
  •  もう一つの理由は 『在宅勤務による生活習慣の悪化』 です
  • こうした勃起不全症の予防策としては、習慣的な運動機会の導入や
  •  人と接触しない形のストレスマネジメントなどが望ましいです


新型コロナウィルス流行の環境下はEDになりやすいと言えます。
こうした関連は 『社会的不安やストレスからの心理的要素』 と
『在宅勤務による生活習慣の悪化』 の2つが理由として考えられます。



新型コロナウィルス流行以降 「在宅勤務が始まった頃からEDを自覚するようになった」 という患者さんを多く見るようになって来ました。


今だに世界は新型コロナウィルス流行の渦中に有りますので、 こうした状況の統計的調査は事態の鎮静以降にしっかりと集計されるものと思われますが、 当新宿ライフクリニックでも日毎にお問い合わせを頂いているという現状も有りますので、 こちらのページでは新型コロナウィルス流行とED発症の関連性について記載させて頂きたいと存じます。


まず最初に申し上げておくべき事として、 現状、新型コロナウィルスを始めとしたウィルス感染症によって、直接的に勃起不全症が引き起こされるという医学的な根拠は全く有りません。 ED発症のシステムから考えても新型コロナウィルスが直接的にEDを引き起こす事は考えにくく、コロナの蔓延と勃起不全の発症に関連が有るとすれば、 それは新型コロナウィルス流行という環境下における二次的な影響が主体と考えられます。


こちらのページでは、そうしたコロナ蔓延の環境と勃起不全発症の関連について、 その2つの理由を日本性機能学会専門医が解説させて頂いております。
宜しければご参照下さいませ。


<当ページの項目リスト>

  1. 【社会的不安やストレスからの心理的要素】
  2. 【在宅勤務による生活習慣の悪化】

1.【社会的不安やストレスからの心理的要素】


新型コロナウィルス流行とEDの発症、この関連の理由について最初に解説させて頂くのは 『社会的不安やストレスからの心理的要素』 に関してです。


勃起不全症は加齢を始めとする14種ものリスクファクターによって引き起こされる多因子疾患ですが、 こうしたEDのリスクファクターの中には、不安やストレス、プレッシャー等の心理的要素が含まれています。 不安やストレス、プレッシャーなどのネガティブな心理状態は、脳の代謝機能を低下させる事で、勃起不全症を引き起こす事が有ります。


一方、コロナの蔓延は、我々の今までの生活ではあまり感じる事の無かったタイプのストレスやプレッシャー、不安を引き起こしています。 自宅にひき籠もり、人とあまり会わない事によって発生するストレス。飲み会などの交流がなくなった事によるストレス解消の機会減少。 感染する事に対する直接的な不安。仕事のスタイルが変わった事によるプレッシャー。 こうしたネガティブな心理状態は、今、我々の社会全体に蔓延している状況です。


実はこうした社会的不安やストレス、プレッシャーもED発症の心理的な要素となり得ます。
こうした心理的要素は、新型コロナウィルス流行とEDの発症を関連づける大きな理由の一つです。


2.【在宅勤務による生活習慣の悪化】

在宅勤務による生活習慣の悪化

コロナの蔓延と勃起不全の発症、この関連の理由について、続いて解説させて頂くのは 『在宅勤務による生活習慣の悪化』 に関してです。


上述したEDのリスクファクターの中には、糖尿病・高血圧・肥満・運動不足など、 生活習慣の悪化によって発生・増悪する因子が複数内包されてるので、 実は過食や運動不足などの生活習慣の悪化は、勃起不全症を引き起こす大きな要因になり得ます。


一方、新型コロナウィルスの流行は、感染予防策としての在宅勤務・ステイホームを人々に余儀なくさせています。 これらの感染予防策は、人々の生活から通勤や外出に伴う運動機会を減少させ、在宅という何時でも食事が出来る環境によって摂食機会を増やしてしまう事で、 運動不足や過食などの生活習慣の悪化を招き、結果として上記EDリスクファクターの発生や増悪を引き起こす可能性が有ります。


このように在宅勤務に伴う生活習慣の悪化もED発症の要因となり得ます。 こうした生活習慣の悪化はコロナ蔓延とEDの発症を関連づける大きな理由の一つです。



以上、新型コロナウィルス流行下でのED発症、その関連の理由2つを解説させて頂きました。 これらのフィードバックとして、 『ウィズ コロナ』 世界において考えられる勃起不全症の予防策としては、 「人と接触しない形でのストレスやプレッシャーのマネジメント」 「散歩など人と接触しない前提での外出機会の増加」 「自宅内外での習慣的な持久力運動の導入」 「過食予防を前提とした計画的な食材の買い出し」 などの工夫が考えられます。


当新宿ライフクリニックは現在、ICD(インフェクション・コントロール・ドクター)による専門的な感染予防施策を院内に施しております。 スタッフ一同、皆様のご来院・ご相談を心よりお待ちしております。



(記載:新宿ライフクリニック-日本性機能学会専門医:須田隆興、最終確認日:2020-12-14)


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