ばいあぐらなら新宿ライフクリニック。
【アモキサピン(アモキサン®)と膣内射精障害・逆行性射精】
アモキサピン(アモキサン®)は、本来、うつ病の治療に使用される精神神経系の薬剤です。
近年の研究報告により、
膣内射精障害、
や逆行性射精
などに、効果的である可能性が報告されています。
膣内射精障害も逆行性射精も、挙児希望であった場合、有効とされる治療法が少ない事から、
治療に難渋する事もございます。
本邦における有病率は定かでは有りませんが、潜在患者数も多いとされ、不妊症の一つの原因でもあり、
社会的にも注目すべき疾患です。
膣内射精障害、逆行性射精ともに別項で詳述しておりますので、合わせて、ご参照ください。
本項では、このアモキサピン(アモキサン®)の膣内射精障害及び逆行性射精への効果、 また、その使用上の問題点等について詳述させて頂いております。
【アモキサピン(アモキサン®)とは】
アモキサピンを有効成分とする薬剤で、アモキサンは商標名となります。
バイアグラでお馴染みの、製薬大手のファイザー社から市販されている、処方箋医薬品です。
アモキサピン(アモキサン®)は、元々、うつ病、並びに、うつ状態に適応のある薬剤で、
膣内射精障害、逆行性射精には、適応がございません。
膣内射精障害や逆行性射精に使用する場合は、適応外使用となります。
アモキサピン(アモキサン®)の主作用は、脳神経細胞の遊離カテコールアミンの再取り込みの阻害で、
シナプスにおけるカテコールアミン濃度を上昇させ、様々な効果を発現します。
三環系抗うつ薬の第二世代に属し、モノアミン再取り込阻害薬に分類されます。
アモキサピン(アモキサン®)は、第一世代の三環形抗うつ薬に比較して、速攻性が有るのが特徴です。
抗コリン作用は弱いとされますが、ドパミン遮断作用があるのも特徴です。
この他、同様にに効果的と報告される薬剤には、三環系抗うつ薬であるイミプラミン(トフラニール)などが有ります。
【問題点】
膣内射精障害、逆行性射精に対して、このアモキサピン(アモキサン®)を使用するに当たり、
幾つかの問題点がござます。
まず、副作用です。
アモキサピン(アモキサン®)は、膣内射精障害や逆行性射精に効果的である可能性がある反面、
副作用として、逆に、性機能障害を示す場合もございます。
性欲の亢進、もしくは、減退等の性機能障害を示す可能性があり、
薬剤性ED
/勃起不全を発症する事もございます。
性機能障害治療を目的とした服用が、他の性機能障害の原因となり得ます。
治療効果、副作用の因果関係が非常に複雑になってしまう可能性が有ります。
アモキサピン(アモキサン®)という薬剤には、
頻度は少ないのですが、自殺企図 自殺念慮、また攻撃性を増加させる可能性があるとされます。
その他にも、多数の精神神経系の副作用が指摘されています。
頓用で服用する分には、あまり影響の無い事が殆どですが、定期服用となった場合、
特に、自殺企図、自殺念慮、攻撃性の増加に関しては、事前に、患者及びその家族に説明し、
効果や副作用等の内容を、正確に理解して頂く必要があります。
アモキサピン(アモキサン®)は、元々が精神疾患治療薬であることから、
一般的には、やや敷居の高いものになります。
これを押して使用するか否かは、先にも述べましたが、患者、及び、その家族のご理解が必要です。
頓用での服用においても、やはり、正しい理解をして頂く必要がございます。
アモキサピン(アモキサン®)は、本来、精神科、心療内科で処方される事が多い薬剤です。
やはりというか、その投与量のコントロールは、精神科医が、最も精通しております。
しかし、性機能障害は、多くは、泌尿器科で扱われる疾患です。
最良なのは、精神神経科と泌尿器科が連携して、こうした治療を行う事ですが、
単科の個人医院では望むべくも有りません。
性機能障害外来を標榜している医療機関では、診療にあたる医師が泌尿器科医であっても、 これらの薬剤に精通している場合もございます。
*ちなみにアモキサピン/アモキサンはバイアグラ ・レビトラ等と同様に、 心筋梗塞の回復初期には使用する事が出来ない薬剤になりますのでご注意ください。
written by れびとら処方なら新宿ライフクリニック.