膣内射精障害の臨床



膣内射精障害の治療総説

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【膣内射精障害とは】
膣内射精障害とは、文字通り女性膣内での射精障害を指しますが、広義には、 女性膣内に男性の陰茎ペニスを挿入できないことから、 狭義には、膣内に挿入はできるものの、オーガズムに達せず射精ができない、 いわゆる遅漏症の延長とも言える状態のものまで、その疾患概念は非常に幅広いです。

パートナーとの性行為セックスが満足できるものでなくなり、関係が上手くいかなくなる事もございますし、 延いては、不妊症の問題にもなります。離婚の原因にもなり得ます。

若年男性は、性行為が2時間も3時間も継続しうることが、 ”強い”事であったり、”喜ばしい”事であったと考えてしまう場合があります。 しかし、男性と異なり、多くの女性は、長時間のセックス性行為を望んでいません。
ある報告では、日本人女性の希望とするセックス性行為持続時間は、30分前後としています。
さらに、挙児希望の場合はどうでしょうか?
この場合、膣内射精障害は重大な問題です。 こういた状況は女性にとって、著しくストレッシブであり、 これが原因で離婚をするカップルもいらっしゃいます。

認識のギャップとして男性側は、 こうした事態が重要であることを認識していないことも多く、離婚されてから事の重大さに気付き、 初めてカウンセリングを受けることもあります。

【男性の要因と有病率】
男性側の代表的な射精障害として、勃起不全EDや早漏症が挙げられます。 膣への挿入前に陰茎ペニスが萎えてしまう場合も、広義の膣内射精障害ですが、 主には、挿入は可能であるがオーガズムに達することができない、射精に至らない、 狭義の膣内射精障害を指します。
勃起不全EDや早漏症に比較し、頻度は低いものの、 狭義の膣内射精障害で悩まれている男性もいらっしゃいます。

ある報告では、膣内射精障害の有病率は、一般人口を対象にした場合は0-8%、 プライマリーケアを行う診療所に通院中の男性の0-36%(平均9%)、 性機能専門外来に通院中の男性の0-38%です。
また、27,500名の男性を対象にした Result of the international survey Global Study of Sexual Attitudes and Behaviors(GSSAB) の調査結果では、13.2%です。 しかし、本報告では、無射精症や遅漏症も、この範疇に含まれているため、 正確な有病率とは言えません。
本邦における膣内射精障害の有病率を調べた報告はほぼ皆無です。
世界共通の定義や診断基準がなく、十分にコントロールされた疫学調査がなく、 確かな有病率は残念ながら不明です。

【女性の要因】
膣内射精障害は男性側の原因があるだけでなく、女性側の要因も考えられます。
膣への挿入困難な状況が原因となり得ます。 いわゆる、性交困難症や膣痙などが挿入困難な状況です。

【原因】
ここでは男性側の原因について説明いたします。
原因は、主に心因的な問題です。
多くの膣内射精障害の男性は、厳格な家庭で育ち、人生も順調である傾向があるとされています。 中には、ある分野でのエキスパートとして活躍するような方もおり、 特に金融関係の職に就かれている方に多い傾向とも言われています。
このような方は、自らの感情をコントロールしようとする傾向があり、 それはまた、内面の心や考え方へ影響を及ぼしている可能性があります。 つまり、一般の方に対して、真面目で感情表現が苦手な方が多いです。
膣内射精障害男性の90%は、心因が原因です。

そのほかにも、性行為セックスにより女性が妊娠してしまうのではないかと言う不安感や、 民族的、宗教的な背景も理由となり得ます。 女性膣に対する嫌悪感があり、自らの陰茎ペニスの挿入をためらう場合や、 ホモセクシュアリティーが強い場合も、原因となります。

また、間違ったマスターベーション法が原因となることがあります。
多くはグリップが強過ぎたり、床へ強く押しつけてマスターベーションを行ったり、刺激が強すぎ、 女性膣内での刺激が、これに比較し、弱いことから生じる場合もあります。 (詳しくはコチラ→日本人男性のオナニーの傾向そして影響
過激なアダルトビデオAVも、原因となり得ます。 通常の性行為では性的な興奮が不足し、十分な勃起が得られないと訴える方もいます。 SMや暴行など、過激な描写もその一因です。
これらは、性教育に問題があるとも考えられますが、 残念ながら本邦では”性”に関する事は、オープンに議論される場が稀少です。

これら以外にも、様々な原因が考えられます。
一部の抗うつ剤は、射精遅延を生じ得ますし、いわゆる”ドラッグ”でも生じ得ます。 アルコールでも、膣内射精障害を来たし得ます。 脊髄損傷の患者は、様々な射精障害を来たし得ます。膣内射精障害もその一つです。

加齢による射精反射の減弱も原因の一つです。

【膣内射精障害の治療】
膣内射精障害の承認された薬物療法は存在しません。 本邦はもちろん、米国FDAでも、2012年11月現在、認可された医薬品はございません。
カベルゴリン(カバサール)を0.5mg/2週間の服用が、有効であったとする報告もございますが、 規模が小さく、長期データもない状況です。
カベルゴリンは、元来パーキンソン病治療薬ですが、高プロラクチン血症にも適応がございます。 男性は射精後にプロラクチン濃度の増加が認められます。 これを、カベルゴリンで抑制することから、効果が得られる可能性を指摘しています。
(注:あくまで報告が1件あったというだけですので、カベルゴリンの服用を推奨している訳ではございません)
ちなみに、別項にてオナニーホールによる本疾患の治療に関して詳述しております。ぜひご参照くださいませ。 (詳しくはコチラ→オナニーホールによる膣内射精障害治療、陰茎リハビリテーション
また最近、アモキサピン/アモキサンによる本疾患の改善効果が検討されています。合わせてご参照くださいませ。 (詳しくはコチラ→アモキサピン/アモキサンによる膣内射精障害・逆行性射精などの治療

行動療法を行う上で、パートナーの協力を欠くことができません。 徐々に、男性をリラックスさせ、不安を取り除いていきます。 定期的に、性行為をしないといけないという義務感を取り除きます。
多くの男性患者は、ご自身一人でされるマスターベーション、さらには、フェラチオによる射精には問題ないことが多く、 これを、徐々に性行為へとつなげていくものになります。 具体的には、パートナーである女性の協力のもと、 セックスに際して膣への陰茎ペニスの挿入から射精を試みるのでなく、 体外への射精を行うことから始めます。

この他にも、女性が男性にまたがり、女性によりマスターベーションを行ってもらい、 オーガズム時に、膣内へ挿入することを試すやり方もあります。

心因が原因であった場合、治療による改善効果は、65~85%程度とです。

間違ったマスターベーションが原因の場合に、 膣内射精障害治療にテンガTENGAの使用が奏功したとの報告もございます。

膣内射精障害の治療は、非常に難しい問題で、改善には時間と、パートナーともに忍耐が必要です。 なによりも、女性の協力と理解が必要です。


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