iPS細胞がインポテンス治療の未来を広げる可能性が有ります。

iPS細胞とED/勃起不全治療の未来

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【iPS細胞とED/勃起不全】
iPS細胞は体の細胞を初期化した上で、 目的の細胞に分化させ、増殖させる事が出来ます。 すなわちiPS細胞の技術を使用すると、 ED/勃起不全の原因の一つである機能不全化したペニスの血管や神経などを新しく作成して、 それを用いて免疫の拒否反応がない移植が可能になると言われており、 その原因にも左右されますが、 iPS細胞の技術によってED/勃起不全は完全な治療が出来るようになる可能性が有ります。
2012年にノーベル賞を受賞した山中伸弥教授のiPS細胞は、 再生医療に無限にも等しい可能性を与えるもので、 これは人類史に残る偉業です。
iPS細胞はわかりやすく言うと、自分の細胞を使って、 自分の体のどのような部分も作れるようになる可能性が有ると言う技術です。 その治療への応用は例えば、 自分の体に疾患の原因たる病的な部分がある場合、 体細胞からその部分の機能を果たせるもの、もしくは代行できるものを作り出し、 病的な部分を取り除いた上で新しく作り出したものを移植します。 そうする事で疾患を治療する事が出来るようになります。
ED/勃起不全とは非常に原因因子の多い疾患ですが、 ED/勃起不全の発症の主体は加齢と末梢血管の機能障害、動脈硬化、 また末梢神経機能の不全化が多数派と言えます。 加齢以外の原因因子は末梢における問題が主体なので、 例えばED/勃起不全発症の原因となる神経や血管を新しい問題のないものに置き換える事が出来るなら、 それはED/勃起不全の根治治療になるとも思われます。
現在、日本に存在するED/勃起不全患者さんは1100万人もの膨大な数です。 現行のED/勃起不全の治療の主流はバイアグラ、レビトラ、シアリスなどのPDE5阻害薬と言う、 いわばペニスの血管拡張薬ですが、 これらはED/勃起不全の根治治療をすると言うより、 一過性に勃起機能を改善させる為の薬で、 逆に言うと、現在ED/勃起不全の根治治療として普遍的なものは存在しないとも言えます。 根治治療が有るとすれば生活習慣病による血管機能障害の改善の為に運動療法や食事療法、 またウエイトコントロールをするなど、それぞれED/勃起不全の原因に対するアプローチがそれに相当します。
しかしiPS細胞に代表される再生医療というテクノロジーは、 上記された医療概念とは一線を画しており、 普遍的かつ根治的なED/勃起不全の治療をなし得る可能性が有ります。
本稿ではiPS細胞について、 またiPS細胞のED/勃起不全への応用に関して私見を交え記載しております。 どうぞご参照くださいませ。

【iPS細胞とは】
iPS細胞とは上記した通り、体の細胞、つまり体細胞にこれを初期化させる因子が導入された結果、 体を構成するあらゆる細胞に分化する事が出来るようになった細胞の事です。
iPS細胞は胎児において様々な細胞に分化する能力を持つという胚性幹細胞に類似した細胞です。 こうした機能の意味を込めて、日本語では人工多能性幹細胞とも呼ばれます。
iPS細胞には無限に等しい医療の可能性が有り、 疾患モデル細胞の作製による疾患の原因解明、 薬剤の薬効・毒性の評価、またそれによる創薬開発など、 様々な医学領域での活用が検討されています。 その最たるものが再生医療で、上述の通り、iPS細胞で作成した器官は自己細胞をベースにしたものなので、 理論上移植に伴う免疫拒絶が無く、 移植治療の概念を根底から大きく変える可能性が有ります。
iPS細胞は体細胞に複数の転写因子を導入する事で、 分化された細胞を初期化する事がそのテクノロジーの基幹に有ります。 転写因子とは遺伝子の一種であり、使用されたのはOCT3/4、SOX2、KLF4、c-MYCの4遺伝子です。 この内KLF4という転写因子は癌の抑制因子として機能する反面、 乳癌などにおいてはがん遺伝子としても機能する転写因子です。
iPS細胞の臨床への転用は腫瘍形成などの安全性に関わる問題がいくつかありますが、 それを補って有り余る大きな期待が医学界より寄せられています。 iPS細胞のED/勃起不全への転用はその一つです。

【ED/勃起不全の発症機序とiPSの具体的応用例の検討】
ED/勃起不全発症の原因となり得る末梢組織の障害部位を挙げてみると、 陰茎海綿体、勃起神経、ペニスを循環する動脈そして静脈などに大別されます。
iPS細胞には、iPS細胞をこれら障害部位を構成する細胞に分化誘導する事で、 これらの組織を自分の細胞で形成されたものとして作成する事が可能と考えられており、 つまり焦点的問題となっているED/勃起不全の原因部位を、新しく作成した組織・器官と取り換える事で、 問題を根本から解決できる可能性が有ります。
またiPS細胞をホルモンなどを生産する内分泌細胞に分化できるのならば、 男性ホルモンの減少によって発症する男性更年期障害のED/勃起不全なども、 外的な男性ホルモン補充に頼る事なく、解決できる可能性が有ります。
極端に言えば、ED/勃起不全の発症原因に指向性のある問題点が有って、 それが体の器官の機能不全に由来したものである限りは、 iPS細胞によってそれらのED/勃起不全は解決できる可能性が有るのです。

【ED/勃起不全治療の未来】
iPS細胞がED/勃起不全などの実際の臨床に導入され、またそれが一般性を持つには未だ課題も多く、 まだまだ先の話のようにも思われます。
しかし治りえないと断定されていたものが、iPS細胞という医療概念の確立を経て、 治り得るかもという可能性を得るに至った事は、 あまねく難病の患者さん達を勇気づける、 そして人類の明日をつなげる、非常に価値のある事と言えます。
例えば交通事故でペニスを失った人がいます。 この方にとって自分のペニスでセックスをする事はiPS細胞の発表以前では有り得ない事でした。 しかし今は違います。細いながらも可能性の糸がつながります。
iPS細胞という技術が究極的に目指しているものは自己細胞を使用した移植用の完全な臓器や器官の作成です。 あるいはペニスを交通事故などで失った方も、未来には完全にペニスを自己細胞から再生して、 それを自分に移植し、ペニスそしてその機能を完全に取り戻す事が出来るようになるかもしれません。
新宿ライフクリニックは性機能分野、特にED/勃起不全における再生医療の発達を心から応援致します。

written by 新宿でレビトラ処方のご相談は新宿ライフクリニックで.