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ばいあぐらは新宿ライフクリニック。
【アルコールと精巣萎縮、男性ホルモン分泌低下】
アルコールの長期慢性飲用によって精巣つまり睾丸が萎縮して、
その結果として精巣にて生産されている男性ホルモンの主体であるテストステロンの分泌低下が出現し、
男性ホルモンの不足によるED/勃起不全などの男性性機能障害が出現するとされています。
人類とアルコールつまり酒の歴史は古く、これは有史以前より作られていたとされています。
現存する最古の酒の考古学的資料としては紀元前7000年前の中国のものになるとの事です。
アルコールはその醸造においては糖質もしくはでんぷん質などの炭水化物が主原料になっており、
すなわち稲作による食糧自給が安定する以前においては貴重な収穫物から、
ごく少量が作られるとても貴重なものでした。
つまり祭事などの特別な時に味わう事の出来る、ごく稀に飲めるものだったのです。
しかし、食料の自給力が上がり、アルコールの醸造技術も高度に発達した現代社会においては、
時としてアルコールはミネラルウォーターより安い事があるくらい、ありふれたものになり、
我々は頻回に、そして多量にアルコールを摂取する事が出来るようになりました。
その摂取量を規定するのは、今や量的な制限で無く、ほぼ自制心と経済力だけが主体になります。
こうしたアルコール供給量の増加に従って、現代社会では文明の黎明期や有史以前には見られなかった、
アルコールの長期慢性飲用による健康被害が出現するようになりました。
こうした飲酒に関連する健康被害はそれこそ無数にあり、
その中に精巣委縮やそれによる男性ホルモン分泌低下が有ります。
本項では飲酒による健康被害を中心として、アルコールによる短期的な性機能への影響、
また精巣委縮・男性ホルモン分泌低下などのアルコールによる長期的な性機能への影響に関して、
記載しております。ご参照くださいませ。
【飲酒による精巣委縮/男性ホルモン分泌低下などの健康被害とは】
アルコールの長期慢性飲用による精巣萎縮やそれによる男性ホルモン分泌低下は、
飲酒による健康被害の中では、非常に局所的問題で、
その他、飲酒による健康被害は無数に有ります。
飲酒による健康被害として代表的なのはアルコール性肝障害とアルコール依存症と思われます。
逆説的には飲酒による肝障害などの臓器障害を引き起こすにはアルコール依存症というベースがある事が多いです。
その他、飲酒による健康被害としてはアルコール性心肥大、アルコール性膵炎、
アルコール性腎障害(アルコール性肝硬変の影響下に発症するとされています)、
アルコール性認知症、アルコール性脳症、アルコール性てんかん等、
その影響下に発生する疾患は無数にあり、
アルコール依存症が「死の病」と呼ばれる一因として、こうした関連して発症する疾患の多さ、
また治り難さが根底に有ると思われます。
こうした飲酒による健康被害としての性機能障害には、
アルコールの短期的な影響下に発生するものと、長期的な影響下に発生するものとが有ります。
精巣の萎縮やそれによる男性ホルモンの分泌低下などは長期的な影響下に発生するものに分類されます。
【アルコールによる性機能への短期的な悪影響】
アルコールによる短期的な性機能への悪影響としては、
飲酒の直接的影響下に引き起こされるED/勃起不全が有ります。
これは別項にて詳述しておりますが、
端的にはアルコールが性的興奮に関連した中枢神経に対して抑制的に作用する事がその原因と思われます。
これは長期慢性にアルコールを飲用されていない方でも、
過度の飲酒が有れば誰しも起こり得る事です。
なかなかデートシーンにおいて、お酒を回避する事は難しいですが、
酔っている状態が勃起のクオリティに影響し易い方は、
なるべくセックス前の飲酒は避けられた方が望ましいと思われます。
【アルコールによる性機能への長期的な悪影響】
アルコールによる性機能への長期的な悪影響に関してですが、これには幾通りかのモノが検討されます。
まずは、今回のメインタイトルである精巣萎縮とそれによる男性ホルモン分泌の低下が有ります。
これはアルコールと言うよりも、
アルコールの体内における代謝過程で出現するアセトアルデヒドの長期慢性的影響が、
精巣を萎縮させる原因とされています。
精巣は男性ホルモンの主体たるテストステロンを、そのライディッヒ細胞にて生産しているので、
その萎縮によって男性ホルモンの供給量が大幅に減少します。
男性ホルモンの不足は、ED/勃起不全だけでなく、認知機能の低下、
筋肉量の低下など全身へと影響するとされています。
次に慢性的飲酒による肝機能障害の出現によるものが有ります。
肝硬変などの慢性重症疾患は体質性ED/勃起不全を引き起こすとされています。
また肝硬変の原因は肝炎ウィルスによる感染性のものを除外すると飲酒が原因のNo1になります。
この体質性ED/勃起不全は肝硬変などの慢性重症疾患による精神的・肉体的疲労によって発症するとされています。
本邦の研究によるとED/勃起不全患者をアルコール摂取量によって区分し、性機能への悪影響を比較した所、
アルコールの大量摂取群において、γGTPが高い患者、すなわち肝機能障害がみられる患者において、
有意に性機能の低下が見られたとの事です。
このように慢性的飲酒と肝硬変の発症、ED/勃起不全の発症には密接な関係性が有ります。
【アルコールによる性機能障害の回避の為に】
それではアルコールによる精巣萎縮や男性ホルモン分泌低下、ED/勃起不全を回避するにはどうしたら良いのでしょうか?
精巣萎縮や男性ホルモン分泌障害を回避するためには、やはりアルコールのコントロールが重要かつ不可欠です。
それはお酒の総体量を減少させる事も非常に大切ですが、
飲酒の機会自体を減少させて、いわゆる休肝日を設定する事も非常に大切です。
お酒の総体量が少なくても、休みなく毎日飲酒を続けた場合、健康への悪影響が出現すると言われています。
また上述致しましたが、酔っている状態自体がED/勃起不全を短期的に来たしやすいので、
そうした傾向が強い方はやはりセックス前の飲酒は自重される事が望ましいです。
飲酒状態ではシアリス、バイアグラ、レビトラなどのED/勃起不全治療薬も、
奏功しにくいばかりかその薬剤吸収率も低下してしまうとされていますので、
飲酒の影響下で短期的に出現するED/勃起不全に関しては節酒以外の端的な解決策があまり有りません。
この場合は如何に飲まずに事を進めるかのマネジメントがとても重要と思われます。
written by しありす処方なら新宿ライフクリニック.