【陰嚢反射とは?】
陰嚢反射scrotal reflexとは、皮膚知覚が気温の低下から寒冷を感受すると、表在皮膚に反射が惹起されて、
男性外陰の陰嚢自体が両側ともに収縮をしめす反射の事です。
つまり、端的に申し上げると、陰嚢反射は、寒い日に陰嚢がキュッとなる生理現象です。
陰嚢内には、生殖に関わる精巣が内包されており、造精機能を維持するには、温度管理が重要です。
陰嚢反射によって収縮する事で、表面積を減少し、熱の放散を防ぎます。
逆に高温時には、陰嚢皮膚は弛緩し、熱を放散します。
この反射は、遊走精巣 という疾患の鑑別上も利用されます。
【陰嚢反射と精巣挙筋反射】
陰嚢反射と混同されやすいものとして挙睾筋反射cremasteric reflexという反射があります。
これは、陰嚢反射と違い大腿の内側をこすり上げる事で、
こすり上げた大腿と同側の睾丸が、挙睾筋の収縮により片側のみ拳上するという、皮膚反射になります。
挙睾筋反射は、脊髄の病変や脳梗塞や脳内出血など脳の病変によって、錘体路を障害されると消失します。
錘体路というのは、随意筋すなわち我々が随意に動かすことが出来る筋肉を支配する神経になります。
【陰嚢反射と精巣挙筋反射合併時の注意】
陰嚢反射が寒冷環境にて発生していると、片側の挙睾筋の収縮を観察しづらく、
挙睾筋反射がわからくなってしまう事があります。
挙睾筋反射を確認する時には、部屋の気温を暖かめにして、
事前に同生理現象が起きないように調整する必要があります。
written by バイアグラを新宿で.新宿ライフクリニック.