シルデナフィルは新宿ライフクリニック。
【EDの基礎治療と陰圧吸引】
他国からの研究報告によると、陰茎への陰圧吸引によって、陰茎の血管内皮機能の改善から、
勃起機能が改善する可能性が示唆されています。
ED治療の中心であるバイアグラ・レビトラ・シアリスなどの勃起薬は、性行為前に服用し、
薬効が効いている間にセックスに入ってもらうという、頓用的な治療方法であり、
頓服しなくとも勃起機能が改善するような、根治治療ではありません。
勿論、EDの原因に糖尿病や高血圧などの生活習慣病が存在する場合、
これらのコントロールを改善する為の投薬、運動療法、食事療法、ダイエットなどは、
勃起機能を、根本的に改善する可能性が有ります。
全身状態の改善に基づくもので、陰茎局所に対する治療では無く、概念上、やや異なります。
EDの根治的な基礎治療が、世界中で研究されております。
重要なポイントは、血管内皮機能の改善です。
勃起は、陰茎血管の弛緩に基づく血管拡張と、それに引き続く血液の流入が重要で、
それを司る血管内皮機能が大切になります。
血管内皮機能に基づく血管拡張は、様々な生理物質が媒介しておりますが、
その中でも一酸化窒素:NO、cGMPなどが中心となります。
バイアグラ、レビトラ、シアリスの勃起作用も、NOやcGMPの機能が不可欠な薬理作用です。
また、生活習慣病の高血圧や糖尿病がEDを引き起こす機構の主体として、
この血管内皮機能の障害がとても重要になります。
今回、ご報告させて頂くパルス式陰圧吸引とは、定期的に陰圧吸引をする事で、
上述したNOやcGMPの血中濃度の上昇を来たし、勃起機能の改善を図ろうとするものです。
このパルス式陰圧吸引を始め、EDの基礎治療として、
その可能性が検討されているものを併せてご紹介させて頂きます。
【パルス式陰圧吸引】
陰圧を利用した加療方法として、すでに本邦で施行されているものが有ります。
陰圧式勃起補助具
と言われるものがそれで、これは血管内皮機能の改善に基づくEDの基礎治療を図るものでは無く、
必要時にこのデバイスを装着し、勃起を得るという治療具で、
バイアグラ、レビトラ、シアリス同様、根本的治療ではありません。
パルス式陰圧吸引は、EDの根本治療を目指すものになります。
パルスとは、元々ごく短時間だけ流れる電流や電波の事を示している工学系用語であり、
パルス式陰圧吸引とは、ごく短時間、決まったインターバルを置いて、定期的に、陰茎に陰圧をかける方法です。
報告によれば、糖尿病を人工的に引き起こし、血管内皮機能障害を引き起こしているラットに対して、 陰茎にパルス式陰圧吸引をしている群と、していない群を作成し、 それぞれの群のNOとcGMPの産生量を比較した所、 明らかにパルス式陰圧吸引をしている糖尿病ラットでは、これらの産生量が増加していたとの事でした。 すなわち、陰茎のパルス式陰圧吸引によって糖尿病の血管内皮機能が改善する可能性が示唆されています。
【今後】
ED/勃起不全の治療は上述したパルス式陰圧吸引を始め、頓用的治療方法では無い、
勃起機能の根本的な改善を目指す基礎治療が、世界中で検討されています。
その一例に、頓用治療に使用されるバイアグラ、レビトラ、シアリスなどのPDE5阻害薬を
定期、持続的に服用する事によって、血管内皮機能と勃起機能の根本的な改善を目指そうとするものです。
また、その他の治療法として、実用段階にもっとも近いのがED1000による
低強度体外衝撃波療法
が候補として挙げられています。
このようにED治療は新い段階に到達しようとしています。
治療方法の選択肢が増加する事は、1300万人と言われる膨大な数のED患者にとっても望ましいと言え、
今回、ご紹介させて頂いたパルス式陰圧吸引によるEDの基礎治療に関しても、
今後の続報が期待されます。