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【胆石症/尿路結石用の薬剤で射精障害が改善する?】
胆石症の腹部症状の改善や尿路結石の排出を促進する目的で使用される薬剤である、
コスパノン®:フロプロピオン(エーザイ)によって、
射精障害の一型であるemission lessが改善するという報告が有ります。
emission lessとは後述しますが、
射精のシステム上における精液を後部尿道に集めるという機構の不全状態の事であり、
こうした不全状態は射精障害の大きな原因の一つです。
射精障害とED/勃起不全はともに、
妊娠を阻害する疾患因子、つまり不妊症の原因であり、
少子高齢化にさらされる本邦においては早急な解決が求めれてている重大な医療テーマです。
特にED/勃起不全ならびに射精障害は、
近年、若年層へとその罹患人口を拡大させている傾向が有り、
これは直接的な少子高齢化への実害が懸念されています。
その中でED/勃起不全にはバイアグラ、レビトラ、シアリスなどの副作用が少なく、
直截な症状の改善効果が見込まれる専用薬剤が存在するのに対して、
一方の射精障害は、このような直截な指向性を持つ専用薬が未だ確立されていないという状況です。
これらの性機能障害などを中心に研究・発表している学術集団である日本性機能学会においても、
射精障害の治療方法は未だ検討段階のテーマで、
近年開催されている学会でも本疾患に関しては、
今後の治療方法などに関して広範なディスカッションがされている状況です。
射精障害の統一的治療法の確立が難行している要因の一つとしては、
射精障害という有害事象の成因が一つだけでなく、非常にバリアブルである事が挙げられると思われます。
射精というシステムはemissionつまり後部尿道への精液の充填、
ならびejaculationつまり精液の体外への射出の大きく2段階で構成されています。
つまり機能的障害によって発生する射精障害は大きく、
emissionの障害とejaculationの障害の二つに分類する事が可能です。
ejaculation障害の中には有名な逆行性射精等の疾患も内包されます。
その他、射精障害の原因因子としてはpush法など長年の自慰の影響下に発症する習慣性のものや、
ストレスやプレッシャーなどの心理的な影響によって発症する心因性のものなど様々な要因が確認されています。
本稿ではこうした射精障害の内、emissionの障害にスポットを当て、
難治とされるemission障害による射精障害に改善効果が期待されるコスパノン:フロプロピオンに関してなど、
記載をさせて頂いております。是非ご参照くださいませ。
【コスパノン:フロプロピオンとは?】
コスパノンはその有効成分名をフロプロピオンと言い、コスパノンは製薬会社のエーザイの商標名です。
コスパノンの主な薬理的作用としては、
胆石症においては、胆管末端部を弛緩させて胆道内圧の上昇を緩和し、
胆石症の腹部症状を緩和する作用が有り、
また一方、コスパノンは尿路結石に対しては尿路の痙縮を緩和させて尿路結石に伴う症状の改善、
また結石の排出を促進する作用が確認されており、
これらの疾患においてコスパノンは保険診療の承認が認可されています。
つまりコスパノンは自律神経作用に介入して、
主に管腔用構造物を弛緩させる作用をもって作用を示す薬剤という立ち位置です。
【コスパノンによる射精障害改善の報告】
本研究報告は、射精後検尿により、後部尿道へ精液を集めるセグメントの不全状態つまりemission障害であると、
判定された10例の射精障害に対して、
コスパノンを120~240㎎/日投与した状況における、
射精液量の増加が見られるかどうかを検討したものです。
emission障害による射精障害においては上記コスパノンの投薬によって、
その50%で射精液量の増大が明らかであると確認されたとの事です。
本研究に置けるemisssion障害症例はコスパノンの効果における統計的有意差を検討するには、
かなり少数であるとも思われますが、
改善が確認されたパーセンテージ自体は難治とされるemission障害による射精障害においては、
上々の治療成績とも思われます。
【コスパノンによる射精障害の改善の考察】
それでは何故にコスパノンは射精障害の改善をなし得る可能性が有るのか?
コスパノンは上述のごとく自律神経作用薬にカテゴリーされる薬剤になりますが、
より詳細に申し上げると自律神経の内、副交感神経の抑制・遮断によって薬効を発揮するものです。
一方、精液を後部尿道に集めるemissionという機構は陰部神経を求心路、
下腹神経を遠心路とする脊髄反射によって発生します。
この遠心路を司る下腹神経は交感神経であり、
副交感神経の作用はこの神経の活動に対して拮抗的に作用する可能性が有ります。
そこでコスパノンは副交感神経の作用を抑制もしくは遮断する作用が有るので、
下腹神経に拮抗する作用を抑える事によってemission障害を改善させる可能性が有ると言う事です。
【今後の射精障害治療】
コスパノンは上述のごとく射精障害の内、emission障害を改善させる可能性が有ります。
一方、塩酸イミプラミンもしくはアモキサピンなどの薬剤は、
emission障害以外の他の機序で発生する本疾患に対して改善を示す可能性が示唆されております。
また、push法などの自慰による習慣的影響から発生した本疾患に対しては、
マスターベータによるリハビリテーションなどが検討されている状況です。
本疾患は前述させて頂きましたが、その発症に至る原因も非常に多彩なので、
それに対応する治療方法も多彩になる可能性が高いです。
それはED/勃起不全におけるPDE5阻害薬のような、画一的治療法では無く、
まず本疾患の原因を精査し、
その発症の原因に見合った治療法を、
その都度アテンドしていく形の治療方針が望ましいという可能性です。
一つ一つの射精障害の原因に対応する治療方法を洗練する事で、
最終的に本疾患の治療的ガイドラインが感染する可能性が有ります。
今後もこの領域の研究・発表が続出する事を期待します。
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