精子成熟停止の病態と男性不妊

精子成熟停止の原因

【精子成熟停止とは】
精子成熟停止arrest of spermatozoal maturationとは、 男性配偶子である精子の精細管内での成熟が精子細胞レベルで停滞している状態です。 精子成熟停止は、男性配偶子による妊娠の確率を低下させる事が有ります。

【精子成熟停止の病態】
精子の形成は曲精細管のセルトリ細胞内でなされており、そのシステムは２部構成です。 まず精母細胞形成があり、精祖細胞から二回の減数分裂の結果、精母細胞を経て精子細胞が形成されます。 次に精子形成があり、精子細胞がさまざまな器官を付与され、 細胞質の消失、細胞核の濃縮・縮小を経て精子が形成されます。 精子成熟停止はこの男性配偶子の形成が障害された状態で、精子細胞以降の分化進行が停滞する状態です。

【精子成熟停止の影響】
精子成熟停止は、精子細胞以降の成熟が進行しないので、精子の搬送が出来ず、結果として無精子症を呈します。 つまり男性が因子の不妊症である男性不妊になります。 精子成熟停止は原因が明確でない事もあり、効果的な治療法も判明していません。ただ報告例の中には、 内分泌的な加療によって精子への分化が進行した例も報告されています。

【精子成熟停止と男性不妊】
精子成熟停止は男性不妊の原因になります。

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