性腺機能異常症と性別について

男女における性腺形成異常症

【性腺形成異常症とは】
性腺形成異常症gonadal dysgenesisとは先天的な性腺すなわち男性の精巣、 また女性の卵巣の形成不全がある状態を示す疾患名です。 性腺形成異常症では性腺のあるべき所には生殖細胞を持っていない結合組織が代わりにあり、 この所見を索状性腺といって、性腺形成異常症の組織学的な特徴になります。

男性の性腺形成異常症は、精巣の形成不全を指します。 精巣機能の不全と相同します。

女性の性腺形成異常症は、卵巣の形成不全を指します。
卵巣とは女性の生殖腺すなわち雌生殖腺になります。骨盤腔外側にある一対の性腺で、 外側の皮質と内側の髄質に構造が別れています。黄体や卵胞は皮質の方に含まれています。 卵巣は女性の配偶子である卵子を産生するほかに、黄体ホルモン活性をもつプロゲステロン、 また卵胞ホルモン活性をもつエストロゲンなどの性ステロイドホルモンを分泌する内分泌臓器でもあります。 女性の性腺形成異常症は上記の卵巣機能の不全と相同します。

【身体の表現型】
性腺形成異常症は、性腺の分化障害を来たし、性ステロイドホルモンの分泌が希薄になると、 身体の性表現型は男性型ではなく女性型になります。
こうした性腺形成異常症による索状性腺に、 翼状頸、外反肘、低身長などの身体的な形質の障害を伴う場合は ターナー症候群という疾患に該当します。

精巣からのアンドロゲン分泌障害は結果として男性更年期障害から勃起不全症を引き起こします。 内分泌障害の多寡にもよりますが、こうしたEDには勃起改善薬が効果的です。

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