精索腫瘍の種類

精索腫瘍の臨床

【精索腫瘍とは】
精索腫瘍spermatic cord tumorとは、 精索に見られる腫瘍の総称になります。 精索腫瘍には悪性腫瘍と良性腫瘍、ならびに原発性腫瘍と転移性腫瘍があります。 本疾患に見られる良性腫瘍としては脂肪腫が多く、悪性腫瘍では肉腫が多いとされています。 本疾患における転移性腫瘍は位置的な関係もあり、消化器原発の腫瘍が多い傾向があります。

【精索腫瘍の脂肪腫とは】
代表的な精索腫瘍である脂肪腫とは、 成熟脂肪細胞が増える事によって形成される良性の腫瘍になります。脂肪腫は精索腫瘍の過半数を占めますが、 基本的に脂肪腫は軟部腫瘍の中で最も多い腫瘍でも有ります。 脂肪腫は良性腫瘍なので、その治療に関しては主に美容的見地にのっとって勘案されます。 治療は基本的には外科的切除になります。

【精索腫瘍の肉腫とは】
精索腫瘍の肉腫とは、 悪性非上皮性腫瘍とも呼ばれ、間葉系組織に由来する悪性の腫瘍になります。 本腫瘍は組織学的に未分化癌との区別が難しいとされています。

【精索腫瘍の治療】
精索腫瘍の摘出にあたっては、 肉腫のように悪性なものの場合は精巣ならびに精巣上体も同時摘出される場合もあります。 こうした精巣の摘出には、 結果として男性が因子の不妊症、すなわち男性不妊を原因となり得ます。

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