シアリスの精子への被害検討、新宿ライフレポート


  1. ライフクリニック
  2. 用語集
  3. 「し」
  4. シアリスの精子への被害検討

タダラフィルは精子への悪影響が少ないと報告されています

【シアリスの精子への被害検討】
シアリス精子への被害に関しての検討を 新宿ライフクリニックよりレポートさせて頂きます。 シアリスは人間に対しての臨床試験の結果、ごく一部の検討で平均精子濃度の減少がみられるものの、 精子運動率や精子形態などの変化つまり人間における精子への被害は確認されなかったと 報告されています。


シアリスは男性不妊症への適正が高い勃起改善薬とされていて、先発品勃起改善薬3種、 バイアグラ・レビトラ・シアリスの中でもEDを原因とした不妊に悩む男性に処方しやすい勃起改善薬です。
みなさんは男性不妊症をご存じでしょうか?これは男性に原因があって発症する不妊症 の事です。不妊症は男女間にまたがった疾病として、病院で管理・治療する他の疾患と は違ったポジションにある疾患です。不妊症でまま勘違いされやすいのは女性が主に原 因となっている疾患と思われがちな所で、男性上位社会である事が濃厚だった近代以前 にかけてはこうした誤解が女性の大きな苦しみの原因になっていたのではないかと 想像されます。
しかし実態としては不妊症は男女間を横断する疾病であり、もちろん男性が原因の主体になる事も あれば男女ともに不妊症の素因をもって本疾患が発症する事も稀では有りません。 特に晩婚・高齢出産が進行してきている本邦においては不妊症の発症は上昇傾向にあり、 第一子出産時の母の年齢が20歳代のケースは昭和45年では91.4%を示すのに対して、 平成23年には56.7%と大きく減少しており、こうした状況は不妊症発症を推進している因子の一つです。
子供は人生の喜びであり、子供を求めるのは人間の生物としての強い本能に基づくものでもあります。 ゆえに不妊症の苦しみはとても深く、不妊症の存在がどれだけ多くのカップルの心を 暗くしているのかと思うといたたまれない気持ちになります。


こうした不妊症が男性のEDを原因として発生する場合にはED治療薬であるPDE5阻害薬を 使用する事が現行の治療における主体で、バイアグラ、レビトラ、シアリスの三種類の 先発勃起改善薬の中ではシアリスがEDを原因とする男性不妊症への適正が高いです。
シアリスが男性不妊症への適正が高い理由は、詳しくは後述しますが、 服薬における前提条件が少ないので運用上の緊張感が少ない事や、 持続効果があるので排卵日のズレにも対応しやすい事などがあげられます。
ただこうしたEDを原因とした男性不妊症にシアリスを使用される場合、 ほとんどの使用者が共通に抱く心配があります。 それは「シアリスは精子に被害がないのだろうか?」と言う心配です。 この「精子への被害」とは具体的にはどういったものでしょうか? それはより詳細に勃起改善薬のユーザーさんの気持ちをくみ取るなら 「薬が精子の受精能力に被害を与える」という心配が、 まさに薬による被害として危惧される所でしょうか。 こうした気持ちはもっともで男性不妊症を改善する為にED治療薬を使用する状況で、 その薬剤が精子に被害を与えるものだったとしたら、これこそ本末転倒です。 つまり、こうした状況でシアリスが精子に被害を与えるかどうかを気にするのはとても自然な事 と思われます。
しかし、シアリスなどの処方箋医薬品はその広告での表現などを著しく制限されている関係上、 シアリスの精子への被害など、その製剤に伴うインフォメーションは製薬会社から一般のユーザーに 届けにくい状況があり、当新宿ライフクリニックにご来院されている患者さまはいざ知らず、 自宅にてシアリスの精子への被害検討などの情報を集める事はとても難しい事です。


こうした状況を踏まえ本稿ではシアリスの精子への被害検討を主軸に、 さまざまな情報を皆様に提供をさせて頂きたいと存じます。 本稿では

  1. 【精子の検査とはどのようなものでしょう】
  2. 【シアリスの精子への被害に関しての臨床試験の報告】
  3. 【シアリスのEDを原因とした男性不妊症への高い適正】
  4. 【シアリスの良い運用のために】

と、これの解説を4項目に分けて記載しております。ご参照下さいませ。


【精子の検査とはどのようなものでしょう】
シアリスは人間における臨床試験にて精子への被害が少ない事が確認されたと冒頭から 述べていますが、こうした精子への被害はどのような検査によって確認するのでしょうか?
精子への被害は、精液の検査によってこれを確認します。 この検査の意義は精子が受精に至れるスペックがあるかどうかを判断する事が主体です。 薬剤の精子への被害は主にどのような項目をチェックしているのかと言うと

  1. 精子濃度:精液に受精に足る精子の濃度があるかをチェック
  2. 総精子数:射出される精液中のトータルの精子の数をチェック
  3. 全体の精子の運動率:前進・非前進運動を含めた動きのある精子の率をチェック
  4. 正常形態精子率:形態がいびつでない、一定の基準を満たす精子がどれだけ存在するかをチェック
  5. 精子生存率:生きている精子がどれだけ存在するかをチェック

と、これらの内容で精液つまり精子が受精可能なレベルにあるかどうか、その被害を確認しています。


【シアリスの精子への被害に関しての臨床試験の報告】
シアリスは精子への被害が人間における臨床試験で少ない事が確認されました。 このシアリスが精子への被害が少なかったという報告はシアリスの販売元である日本新薬株式会社 (生産元は日本イーライリリー株式会社)の添付文書にも記載がされております。
まずシアリスは犬への実験的投薬においては精巣重量の低下や精細管上皮の変性、また 精巣上体の精子数減少が認められるとの報告があります。しかし人間における検討では ごく一部の検討で平均精子濃度の減少が認められるも、精子の運動率・精子形態などに対す る被害はいずれの試験においても確認されなかったとの事です。
この精子の運動率は上記したとおり全体の精子運動率を見るものと前進運動精子率などを見 るものが有り、精子の受精への適合性を見る上で重要な指標です。
また精子形態は上記したとおり正常形態精子数の比率をみるもので、 これも精子への受精への適合性を見る上で重要な指標です。 以上これらの受精への適合性を見る重要な指標においてシアリスは明らかな精子への被害が確 認されなかったとの事で、ごく一部の検討にある平均精子濃度の低下がシアリスによる被害なのかの検討を 残すのみとなってます。つまり、おおよそ総体においてシアリスは精子への被害は少ないという判断 になっているようです。


【シアリスのEDを原因とした男性不妊症への高い適正】
上記のとおり、シアリスは精子への被害が希薄である事が臨床試験にて確認されましたが、 それでは実際のEDを原因とした男性不妊症への適正はいかがでしょうか?男性不妊症の原因となる EDがなぜに起こるかという質問に関しては、EDが多因子疾患であるという前提においては、 なかなか一つに絞った答えを用意するのは難しいです。 しかし新宿ライフクリニックにおける多数の臨床面談においては、男性不妊症の原因となるED の発生理由は、主に精神的ストレスなどの心因性EDが多数派の傾向を示しています。 排卵日に時期を定めてセックスをするのは妊娠を目的としている場合に非常にポピュラーな方法ですが、 こうした時期を定めたセックスは男性に精神的ストレスを与える傾向があり、 それが結果としてEDを発症させる場合があります。


こうした状況が男性にとって厳しいのは、妊娠を目的としたセックスにおいてEDが発症した場合、 この事実がまた心理的トラウマになって次回の妊娠を目的としたセックスにおいて 精神的ストレスの上乗せになってしまう可能性があるという、悪いスパイラルの発生が危惧される所です。
こうした悪いスパイラルを回避する為にはトラウマを深くする前に治療的介入に入る事が望ましく、 具体的には副作用が少なく勃起改善効果が高い、メインストリームな治療方法つまり バイアグラ・レビトラ・シアリスなどの勃起改善薬を使用する事が望ましいです。
この中でシアリスは男性不妊症の主体の原因になりやすい心因性EDへの適正が高い傾向があり、 ここでそれの理由を列記いたしますと

  1. シアリスは空腹時で使用しなければならない等、他の勃起改善薬にある服薬の前提条件が少なく、 運用上の緊張感が少ないので心因性EDの方に使用しやすい
  2. シアリスは体感される副作用が少ないため、その使用感はとても自然であり心因性EDの方に 緊張感を惹起させにくい
  3. シアリスは効果持続 があるため、スケジュールに追われる事なくセックスに導入でき、 他の勃起改善薬のように薬効時間切れにプレッシャーを感じる事が少ない。 そのため心因性EDの方に使用しやすい

以上の理由でシアリスは男性不妊症の原因主体である心因性EDへの高い適正があり、 またシアリスは効果持続の為に排卵日が翌日にずれても、 時間によってはこれもシアリス1剤でフォローできる事もあり、 以上シアリスはEDを原因とした男性不妊症に高い適正があると言えます。


【シアリスの良い運用のために】
以上、シアリスが精子に対する被害が希薄である、そしてシアリスがEDを原因とした男性不妊症に 使用しやすいという内容で記載させて頂きました。
ただシアリスにも製剤としての欠点はあり、精子に対する被害が少ない事などの利点を踏まえたとしても、 シアリスの製剤としての欠点を把握した方が、より「うまく」これを運用できるようになり望ましいです。 シアリスの運用上の注意点としては

  1. シアリスは薬効が出てくるのに長い時間がかかる場合がある。
  2. シアリスの低用量製剤である5㎎、10㎎は薬効があまり出ない事がある

という二点が重要と思われます。


1.「シアリスは薬効が出てくるのに長い時間がかかる場合がある」事についてですが、 シアリスは添付文書上では性行為の1時間前に経口服用すると記載があります。 しかし新宿ライフクリニックでの臨床経験上、1時間では薬効が出きっていない状況を 患者さんから多くお伺いします。そのため当院ではシアリス自体の薬効が36時間と長い事もありますが 、「割と前もっての服用」を推奨しており、具体的には性行為の2時間以上前の服薬を お奨めしている次第です。
2.「シアリスの低用量製剤である5㎎、10㎎は薬効があまり出ない事がある」についてですが、 シアリスはこれに20㎎の製剤を合わせて用量について3種のものが有ります。 しかし記載のとおり、5㎎と10㎎は薬効が少な目で例えば40~50歳代で生活習慣病背景や 肥満・喫煙歴があるようなケースではほとんどその効果をほとんど示さない事もあります。 こうしたケースにおいてはシアリスは20㎎を標準量として使用する方が満足な効果が発現しやすいです。 以上こうした点を踏まえてシアリスを運用して頂くとさらに効果的です。


新宿西口にございます新宿ライフクリニックは保健所認可の正規ED治療施設です。 当院ではシアリスの精子への被害検討などED患者様の様々な疑問に対応可能です。 新宿にお寄りの際にはどうぞ新宿ライフクリニックに ご相談にいらして下さいませ。
(記載:日本性機能学会専門医-須田隆興)


用語集文献の閲覧、新着情報、 定番をご紹介いたします。

ランキング
  1. 性交性出血
  2. 性交性頭痛
  3. 日本人男性のオナニー
  4. 夢精
  5. 膣痙攣
新着情報
定番ページ情報

違い 詳細

  • 青錠
  • 橙錠
  • 黄錠