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【唾液とテストステロン注射】
テストステロン注射による治療において、
唾液によるテストステロン測定が、血液による同値の測定値をよく反映する事が報告されています。
将来的にテストステロン注射の管理に唾液が検体として使用出来る可能性が期待されます。
テストステロン注射は男性更年期障害の標準的治療方法として、
だいぶ一般性を得るに至りました。
テストステロン注射の投与量は過剰で有れば、
その副作用が問題になり、
過小であれば、その効果の減弱が問題になります。
すなわち、テストステロン注射においては、
その値の濃度の定期的な測定が必須とも言え、
その注射の管理においては、定期的な採血検査が、
血液中の値の濃度を測定する、今のところ、ほぼ唯一の手段と言えます。
ただ頻回に施行される採血検査は、痛みを伴う処置という意味合いにおいて、
患者さんへの大きなストレスとなっている可能性は高く、
これを避ける事が仮にできたとしたら、
こうした疼痛などのネガティブなイメージによって、
本治療法を忌避している男性更年期障害の患者群を、
治療の方向へ誘導する事が出来るようになる可能性が期待されます。
本項にてご紹介させていただく唾液に関しての報告は、非侵襲性につまり、
痛みを伴わずに採取可能な検体である唾液を利用して、
テストステロン注射の濃度管理が出来ないかを検討したものになります。
合わせてテストステロン、また検体としての唾液の説明、
また今後の男性更年期障害の治療に関して記載しております。
どうぞご参照くださいませ。
【テストステロンとは】
テストステロン注射に利用されているこの内因性物質は、
代表的な男性ホルモンの一種で、男性では精巣で製造・分泌されています。
「男性では」と申し上げましたが、実は男性よりも分泌量は極少量になりますが、
女性からも同内因性物質は分泌されており、女性では副腎皮質や卵巣から製造・分泌されています。
この内因性物質は思春期においては男性の二次性徴を誘導する役割をもちますが、
成人男性においては、性機能、性欲などを調整する役割が有り、
これの分泌量が低下した状況においては、
性機能の低下のみならず、他にも様々な症状を示すようになり、
それを男性更年期障害もしくは加齢性性腺機能低下症候群と称します。
この内因性物質は血液中ではその殆どが性ホルモン結合蛋白質やアルブミンと結合しており、
遊離の状態で存在するのは1~3%のみになります。
実はこの遊離したテストステロンこそが、
上記した性機能や性欲などへの男性ホルモン作用を示すとされている、
言わば活性状態にある男性ホルモンと言えます。
この内因性物質の9割以上が役に立たないというのも不思議な気がしますが、
上述したテストステロン注射においては、
この遊離テストステロンの量がその管理上とても大切になりますので、
現行のテストステロン注射の管理上は採血上、
遊離テストステロンが総テストステロンとともに計測されています。
じつは以前からこの血中遊離テストステロンと唾液中のテストステロンは、
よく相関していると報告されていたのですが、
テストステロン注射という人為的・人工的な同内因性物質の補充における、
血中濃度の上昇や低下においても唾液におけるこれらの相関関係が示めされるかどうかは、
あまり検証されていませんでした。
しかし近年、唾液テストステロンの測定が比較的容易に行われるようになってきたので、
こうしたテストステロン注射における唾液検査の実用を検討出来るようになったとの事です。
【唾液とは】
唾液とは、皆さんにとって、どのようなものでしょうか?
実は唾液は非常に多機能な液体で、人体の維持上欠かせないものです。
例えば、唾液が一切でなくなったら、人間は虫歯だらけになり、
味覚も十分に感じる事が出来なくなるばかりか、
でんぷん質の消化が出来なくなり、糖質の吸収不良を起こしてしまいます。
こうした人体の維持上重要な唾液は実は血液から作られているため、
今回ご紹介させていただく、テストステロンのように、
血液中に存在する成分を一部唾液内に内包しております。
ゆえに現段階ではあまり一般的では無いですが、
血液検査の代わりに唾液の検査で代用できるようになる項目がいくつか検討されており、
唾液検査によって採血に伴う疼痛を将来的に削減できる可能性が期待されます。
とくに血液はあまり細い針で採取すると血球成分が壊れてしまい、
データに異常が発生してしまうという特性が有り、
疼痛が増加する事を前提でやむなく比較的太い針を使用している現状です。
つまり一般的な注射投薬よりも採血の方が穿刺時の痛みが強い場合があるという事になります。
こうした状況を打破する上で唾液検査に期待が寄せられています。
【唾液によるテストステロン注射管理の報告】
今回、ご紹介させていただく報告はテストステロン注射を施行された患者さんにおいて、
テストステロンの唾液中の値、血液の遊離している値、また血液中の総値を採取し、
テストステロン注射の前、ならびに投薬後の時間経過に応じたそれら値の変動を、
複数人において検討したものになります。
結果としては投与前、および投与1、7、14日後の唾液テストステロンと、
血清遊離テストステロンは高度かつ有意な正の相関を示したとの事でした。
またこの唾液における傾向はテストステロンの代謝物であるジヒドロテストステロンにおいても、
同様にみられたとの事です。
【今後の男性更年期障害のコントロール】
男性更年期障害は男性にとっては宿命的な病気と言えます。
この疾患は男性ホルモン、おもにテストステロンの分泌量の生理的な低下が原因となっている疾患であり、
これら男性ホルモンの分泌量は20歳代から自然に低下していくとされているので、
いわばあらゆる男性に男性更年期障害は出現し得ると言えます。
ただ自然であるとは言っても、男性更年期障害は認知機能を悪化させたり、
筋肉量を低下させたりと性機能以外の実害も多く、
生活に支障をきたすレベルにおいては、テストステロン注射が望ましい状況も多々あります。
しかしこうしたテストステロン注射がより一般化するに当たり、
二つの大きな問題があると思われます。
一つは前立腺がんなどの男性ホルモンに感受性のある悪性腫瘍の存在、
そしてもう一つは本項のサブテーマとも言える定期的血液検査における針の穿刺時の痛みです。
針の穿刺は人によっては宗教信条や先端恐怖症、また自律神経障害によって
「どうしても出来ない」という状況も有り得る医療行為です。
つまり施行できる対象者を絞り込むネガティブな要因になり得るとも言えます。
本項でご紹介させて頂いた唾液によるテストステロン注射の管理が後続の研究によって、
より確固たるものとなった暁には、
唾液検査によってテストステロン注射導入のハードルを大きく下げる事が想定され、
男性更年期障害の治療を受ける患者母体数の増加に一役買う事が期待されます。
(記載:日本性機能学会専門医-須田隆興)
written by 新宿でシアリス処方を、新宿ライフクリニック.