レビトラ・シアリスで動脈硬化の予防や改善が出来る可能性が報告されています。



動脈硬化と勃起不全

ばいあぐらは新宿ライフクリニック。


【動脈硬化とED】
動脈硬化は、主に生活習慣病や喫煙によって引き起こされ、 心筋梗塞や脳梗塞など、人の人生を左右する重大な疾患を形成する主因子です。
本病態は、EDの発症に関しても主要な原因であり、 本病態による血管内皮障害と血流障害は、直接的にEDを引き起こします。

最近では、EDは、心筋梗塞の警告疾患とも言われており、 Bohmらの報告によると、EDを合併している人は、合併していない人に比較して、 心筋梗塞の発生率や死亡率が高いとされており、 EDを発症させている人は、動脈硬化性疾患の積極的な精査が望ましいとも言われ始めています。

さらに、最近の研究によると、EDの改善薬であるレビトラシアリスなどに、動脈硬化の予防効果や改善効果がある可能性が報告されています。

このように、動脈硬化とEDは、非常に深く、重要なつながりがございます。
本項では、本病態及びEDとの関わりについて、 そして、ED治療薬の本病態に対する予防・改善効果に関して記述しています。


【動脈硬化とは】
動脈硬化とは、端的には、動脈の壁の肥厚・弾力性の低下・内腔の狭小化を意味しており、 アテローム性動脈硬化症・細小動脈硬化症・メンケベルク硬化症と三種類に分類されます。

この中でもアテローム性動脈硬化症は、最も高頻度、かつ大きな血管を侵す病態で、 脳梗塞や心筋梗塞の発症に関わります。
いわゆる一般に動脈硬化と呼称されているものは、このアテローム性とお考えいただいても結構です。
このアテローム性動脈硬化症は、脂質異常症(悪玉コレステロールの高値など)、糖尿病、高血圧、 喫煙などによって主に引き起こされます。
その成因に関しては、現在の所、 動脈の血管内皮障害を契機として発生する、一連の炎症反応がその端緒であるとされています。
血管内皮障害とは、動脈の内皮を形成する機能性細胞の機能障害が発生している状態を示します。

動脈硬化は、検査上では、一酸化窒素に依存した血管拡張反応:FMD、脈波伝播速度:PWV、 頸動脈超音波検査における内中膜複合体:IMTの肥厚やプラーク形成等をもって検出されます。
明らかに心因性でないEDでは、上記の検査にて動脈硬化が検出される頻度が非常に高いとされ、 また、心因性EDと考えられた例においても、疾患頻度の高さゆえに、潜在的に動脈硬化を有し、勃起機能に対して、 影響を及ぼしている例もございます。


【動脈硬化による勃起不全発生の仕組み】
勃起は、神経的な勃起指令が中枢よりペニスに伝達されると、 ペニスへと血液を供給する動脈が弛緩拡張して、ペニスに供給される動脈血が増量する事から始まります。
この反応は勃起システムの起動段階の中心です。
この動脈の弛緩拡張こそが、上述した血管内皮に依存した機能であり、血管内皮機能が障害されると、 この反応が低下もしくは消失します。
その結果、勃起不全が発症するのです。

また、本病態による動脈内腔の狭小化も、ペニスに送る血液量の相対的低下を招き、 勃起不全を引き起こす原因となります。

本病態の前段階の疾患とも位置づけられるメタボリックシンドロームもまた、 勃起不全を重症化すると報告されております。

動脈硬化による血管内皮機能障害や動脈内腔の狭小化による臓器障害発生の機序自体は、 勃起不全だけでなく、心筋梗塞・脳梗塞も同様なものになります。
また、本病態は局所的というよりも、むしろ全体的に均質に発症・進行する病態なので、 動脈硬化性によって、勃起不全を発症する人(陰茎の血管に障害がある人)は、 その疾患の延長線上に、心筋梗塞や脳梗塞の発症が懸念されます。


【ED治療薬による動脈硬化の抑制・改善】
ED治療薬であるレビトラやシアリスは、言わばペニス局所の血管拡張薬とも言えますが、 最近の研究で、これらの使用により動脈硬化の予防や改善が確認されつつあります。
ニトログリセリン系薬剤との相性の悪さで、本病態をもつ患者への投与がネガティブ一辺倒だったこれらの薬剤が、 ポジティブな意味合いで、治療薬としての新たな局面を迎えつつあります。

以下、ED治療薬の動脈硬化に対しての国内外のポジティブな研究結果を箇条書きに記載しております。

  • ・レビトラ(バルデナフィル)20mgの使用前と使用後のFMDが有意に改善した
  • ・シアリス(タダラフィル)20mgの隔日投与によってFMDの改善が長期継続した。これは頓服に比較して、 隔日投与の方が改善率が有意に高かった
  • ・シアリス(タダラフィル)は5mgの低用量でも連日投与した所、FMDの改善が有意に見られた
  • ・レビトラ(バルデナフィル)、シアリス(タダラフィル)を低用量の5mgで週2回投与した所、 プラークの退縮が見られる症例が有った

以上以外にも、様々な報告がございます。


【今後のEDと動脈硬化の関係について】
レビトラやシアリスなどの治療薬が、本当に動脈硬化の予防や改善にとって有用かどうかは 、今後のより大きな検証によって確認する必要が有ります。
どの種類を、どのくらいの量で、どのくらいの間隔で服用すると効果的なのか、また、 それによって本当に心筋梗塞や脳梗塞などの大血管障害が予防出来るのか、こうした疑問に対して、 ポジティブな答えが出せるなら、レビトラやシアリスはED治療薬という狭いカテゴリーから離脱し、 別なカテゴリーを併せ持つ薬剤として生まれ変わるかも知れません。

現状では、あくまでこれらはED治療薬になるので、 いくら動脈硬化に良い可能性があると報告されているとしても、その費用対効果も含めて考えると、 現行の明確な本病態への予防効果が確認されている薬剤の足元にも及びません。
それでもインポテンス患者にとっての福音は、これらの薬剤が、ニトログリセリン系薬剤との関連から、 動脈硬化性疾患患者に対する使用がネガティブにのみ捉えられていたものが、 本病態に対してポジティブな側面も持つという情報が存在する事、そのものだとも思われます。
*注意!レビトラシアリスなどのED/勃起不全改善薬とニトロ製剤との併用は禁忌に該当し、 その併用は絶対にしてはいけません。
そのほか使用禁忌に該当する疾患、併用禁忌に該当する薬剤等が存在するので、 ED/勃起不全改善薬の使用は専門医師による判断の元にお願い申し上げます!


written by れびとら処方なら新宿ライフクリニック.

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