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突発性難聴sudden deafnessの発症と、
バイアグラ、レビトラ、シアリスなどの使用との関連性が現在検討されています。
アメリカFDAより、副作用として報告されたのが始まりですが、今の所はっきりした因果関係は分かっておりません。
【突発性難聴とは】
突発性難聴とは感音性難聴の一つで、突然に発症する原因不明な疾患です。
あまりにも突然、耳が聞こえなくなるので、突発性難聴の患者は、発症した時間を正確に覚えていることもあります。
難聴の程度は大きい幅のバリエーションがあり、完全な聾から、
ごく軽度な感音性難聴を呈するものまで色々です。
通常、片則性に発生する疾患で中年期から老年期にかけて発症のピークが見られます。
突発性難聴は内耳性の障害を呈する感音性難聴で、
ウィルス感染説、内耳循環障害説が有力な原因の仮説とされています。
ほかにも内耳窓破裂、アレルギー、ストレスなどの関連も示唆されています。
この突発性難聴の発症とバイアグラ、レビトラ、シアリス等の使用との関連が示唆されています。
【各国における突発性難聴とバイアグラ、レビトラ、シアリスの報告】
欧州、オーストラリア、北部アメリカからの合同発表にて、
バイアグラ、レビトラ、シアリスなどのED/勃起不全治療薬と突発性難聴の関連が疑わしいという、
症例の報告が47名ありました。
また米国食品医薬局の報告では北部アメリカにおいて、
バイアグラ、レビトラ、シアリスなどのED/勃起不全治療薬と突発性難聴の関連が疑わしいという、
症例の報告が25名ありました。
しかし、未だ本邦ではバイアグラ、レビトラ、シアリスと突発性難聴の関連が疑わしいという明確な報告はありません。
【NAIONとバイアグラ、レビトラ、シアリス】
発症機序が未だ定かでない疾患が、
バイアグラ、レビトラ、シアリスなどの使用によって発生していると疑われている状況は、
非動脈炎性前部虚血性視神経症(NAION)のケースと類似した状況です。
非動脈炎性前部虚血性視神経症も突発性難聴と同様に発症のシステムが解明されてない疾患で、
その発症とバイアグラ、レビトラ、シアリスなどのED/勃起不全治療薬の使用との関連性が疑われていますが、
頻度も多くない上に生理学的に明確なバイアグラ、レビトラ、シアリスによる、
同疾患の発症関連機序が解明されてないために、
グレーゾーン的な扱いになっております。
NAIONとEDはほとんどのリスクファクターが共有されているため、
この二疾患が偶然に併発した可能性も指摘されています。
【バイアグラ、シアリス、レビトラによる突発性難聴の発症機序】
突発性難聴がバイアグラ、レビトラ、シアリスなどの使用によって、
発症する事を示唆する仮説としては、
cGMPの上昇が関連した機序が想定されています。
バイアグラ、レビトラ、シアリスはcGMPを分解する酵素であるPDE5の働きを阻害して、
cGMPの濃度を高める薬剤です。
PDE5は陰茎海綿体に多く分布しているために、勃起改善効果を結果として示しますが、
本来cGMPはGTPから合成される二次メッセンジャー分子で、血管拡張、降圧作用、利尿作用、
血小板凝集抑制作用があるとされています。
例えば突発性難聴の有力な発生原因仮説である、
内耳循環障害をベースにしますと、
動脈硬化などを原因として循環障害が進行している状況の内耳で、
cGMP濃度上昇による血圧低下が影響してさらに内耳循環障害が進行し、
機能不全として内耳性難聴が発生するに至ったという可能性が検討されます。
しかし、突発性難聴は日本でも年間2万4000人近くが発症すると推定されている疾患です。 北米とオーストラリアと欧州を合わせて47名の報告が、 全体の傾向を左右する頻度と考えることも難しい可能性があります。