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【ヨヒンビンと膣内射精障害】
ヨヒンビンによる膣内射精障害治療の報告がされています。
この西アフリカ原産の植物から抽出された生薬はED/勃起不全や、
性欲の低下などの改善に以前より効果があると報告の有ったものになります。
ヨヒンビン、いかにも聞き慣れない奇怪な響きのあるフレーズですが、
これは西アフリカに植生するヨヒンベというアカネ科の植物から抽出された成分をベースとした生薬で、
薬剤の分類上はアルカロイドに所属します。
ヨヒンビンはアフリカ現地にて男性の性機能を改善させる総合的治療薬として、
以前から使用されておりました。
その成分を解析し、実際にその効果を統計的に解析してみた結果、
ヨヒンビンにED/勃起不全や性欲の減退に効果があると報告されるに至ったとの事です。
現行で使用されている性機能改善の為の薬剤としては非常に珍しい経緯のものになります。
ヨヒンビンのような生薬は、決して現代医療と相いれないものでは無く、
特に世界三大古典医療に内包される漢方薬は今や、
日本の医療メソッドの中にも積極的に取り込まれて来ており、
感冒治療の現場や更年期障害の症状緩和など様々なシーンで活躍しております。
性機能障害治療に関しても例外では無く、漢方薬の中には、
補中益気湯(ホチュウエッキトウ)、柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ)、
八味地黄丸(ハチミジオウガン)、竜骨牡蛎湯(ケイシカリュウコツボレイトウ)、
桂枝加竜骨牡蛎湯(ケイシカリュウコツボレイトウ)などは、
バイアグラ・レビトラ・シアリスなどのPDE5阻害薬ほどのキレはもちろんありませんが、
これらの漢方薬も長期的に男性性機能を良い方向に導くと報告されています。
ヨヒンビンはこれら漢方薬とそのポジションが類似していて、
ヨヒンビンも定義上は生薬と言うことになります。
先ほどから申し上げている生薬(しょうやく)とは何かと言いますと、
これは天然に自生する薬効を持つ植物から目的の有効成分を化学的に精製することなく、
体質等の改善を目的として用いる薬剤の総称になります。
文化的表現は若干難しいものが有りますが、
ヨヒンビンはアフリカの男性性機能改善を目的とした
“漢方薬的なもの”とも表現できるのではないかと思われます。
そんなヨヒンビンが従来確認されているEDや性欲の低下の改善だけでなく、
膣内射精障害の治療効果を示すかもしれないという報告は、
このアフリカからやってきた生薬の可能性をより広げる可能性が有ります。
本項では膣内射精障害に関して、またヨヒンビンによる同疾患の治療の報告に関して、
また今後の膣内射精障害治療に関して記載させていただいております。
どうぞご参照くださいませ。
【膣内射精障害とは?】
それではヨヒンビンが治療効果を示すとされる膣内射精障害とは、どんな病状なのでしょうか?
この膣内射精障害は近年、その発症患者数を増加させてきている性機能障害の一つであり、
男性が主因となる不妊症である男性不妊症の原因疾患としても認識されているものです。
膣内射精障害は、端的には自慰行為などの用手的方法では射精に至れるのに、
女性の膣ではそれに至る事が出来ないという病態になります。
この膣内射精障害の原因には様々なものが有りますが、
大きいものでは2種有り、一つは子作りへのプレッシャーなど心因がベースとなっているもの、
もう一つは長年の自慰行為による実際の性行為とはかい離したペニスの刺激方法が、
習慣的に膣内での射精を阻害しているものが有ります。
日本人の成人男性は統計上、セックスの頻度は少ないものの、
自慰行為の頻度は相対的に高いと報告されています。
日本人全体のセックスの頻度が低い事もあり、
こうした形でバランスがとられているのかも知れませんが、
自慰行為による刺激は実際のセックスによる刺激とは、
似ているようで、異なる傾向が有ります。
長年、射精が自慰行為による刺激に慣れ過ぎると、
今度は通常のセックスの刺激で射精に至れないという状況を生み出す事が時に有り、
これが日本人男性における膣内射精障害患者を生み出す一つの母体となっております。
【膣内射精障害に対するヨヒンビンの効果の報告】
ヨヒンビンは薬効動態上は交感神経α2アンタゴニスト+セロトニンアンタゴニストという分類になります。
つまり薬効動態上は射精方向への刺激として薬剤が作用する可能性が高いという事になります。
この報告は射精困難、膣内射精障害にて受診した41名の患者さんを対象にした研究であり、
ヨヒンビンを内服した後、多少でも膣内射精障害が改善した症例を有効、
全く改善されないものを無効と分類したとの事です。
この検討上、ヨヒンビンの膣内射精障害に対する有効性、つまり治療率は58.5%で有ったとの事です。
さらに膣内射精障害を原因に応じて分け、ヨヒンビンの治療率をチェックした所、
加齢性で83.3%に、心因性で72.2%に、精神病性で40.0%に
その改善がみられ、
ヨヒンビンは心因性と加齢性を原因とした膣内射精障害において、
高い治療率を示す結果となったとの事でした。
【膣内射精障害治療の今後】
膣内射精障害は現在、画一的な治療メソッドが無く、
これを行っている所では、様々な治療を集めた集学的治療が主体となっていると言えます。
いまだに難治と言えるこの病態に対しては、画一的治療方法の模索よりも、
丹念な聞き取りや精査による膣内射精障害の原因の判定、
またその結果に基づくオーダーメイド的な治療が望ましいとも思われます。
こうした膣内射精障害の原因の判定そして、
そしてそれに応じた治療方法のアテンドという過程においては、
今回の報告結果をフィードバックするならば、加齢性のものと、
心因性の膣内射精障害に関してはヨヒンビンの使用をまずトライする事は合目的である可能性が有ります。
また自慰行為が関連した習慣性のものに関してはヨヒンビンよりも、
マスターベータ―を使用した中長期的リハビリテーションの方が望ましい可能性が有ります。
今後の膣内射精障害の治療の洗練に期待が持たれます。
(記載:日本性機能学会専門医-須田隆興)
written by 新宿でバルデナフィルを、新宿ライフクリニック.