新宿でバイアグラをすぐ処方.新宿ライフクリニック
【バイアグラが糖尿病による動脈硬化を予防する可能性】
バイアグラ(シルデナフィル)は、
ED/勃起不全の治療薬であり、糖尿病などの生活習慣病の薬ではありません。
しかし、近年の研究でバイアグラなどのED/勃起不全改善薬がED/勃起不全のみならず、
糖尿病が引き起こす脳梗塞や心筋梗塞などの重篤な疾患の原因たる動脈硬化の予防効果が有るのではないか?
と検討されるようになって来ました。
今回ご紹介させて頂く文献は、
バイアグラが2型糖尿病患者の血管内皮機能障害を回復させる事が統計検討上で確認された内容になります。
この血管内皮機能障害は動脈硬化の初期段階と言われ、この状態が継続する事によって動脈硬化が進展し、
さらには急性心筋梗塞や脳梗塞の原因にもなるプラーク(粥腫)の不安定化を引き起こします。
つまりバイアグラは糖尿病による動脈硬化の初期状態を改善する可能性があるのです。
【糖尿病とは】
今回、ご報告させて頂く文献では糖尿病の患者が対象になります。
糖尿病には大きく分類すると1型と2型があり、
本文献上では2型を主体にした検討になってます。
2型は1型より発症頻度が圧倒的に高く、多数派になります。
糖尿病患者は2007年時点で予備群や疑い群を含めると2210万人存在すると報告されており、
すでに日本人の6人に1人は糖尿病であるか、糖尿病の疑いがあるか、糖尿病の予備軍である可能性が有ります。
つまり糖尿病はすでに国民病と言って良い疾患です。
その糖尿病の多数派が2型糖尿病になります。
糖尿病は高血糖を原因とした動脈硬化の進行が主体の生活習慣病になります。
この動脈硬化の初期段階が血管内皮障害とされています。
糖尿病は長期化する事で動脈硬化、
また動脈硬化による末梢神経障害からED/勃起不全を高率に発症する疾患です。
すなわち長期慢性の糖尿病患者は他の疾患に比較してバイアグラを必要とする事態が発生しやすい傾向が有ります。
糖尿病による末梢神経障害の中では自律神経障害が直接的にED/勃起不全に影響します。
自律神経は勃起中枢から陰茎海綿体への勃起の指令を伝達する、勃起機能にとって不可欠な存在になります。
【糖尿病などが引き起こす血管内皮機能障害とは】
糖尿病などの生活習慣病はおおよそ動脈硬化を進行させる事で、
より重篤かつ深刻な疾患である脳梗塞や心筋梗塞を引き起こします。
この動脈硬化の初期段階と言われるのが血管内皮機能障害なのです。
血管の内皮は実は非常に多機能な細胞によって構成されており、
血管の健康状態を維持するために重要な役割を果たしています。
血管内皮の細胞はこうした役割を様々な血管作動性物質を分泌する事で果たしています。
その役割には、血管壁の弛緩・収縮、血管透過性の調整、炎症細胞の接着の調整、
血液の凝固・線溶系の調整などが有ります。
この血管内皮機能の障害が進行する事で動脈硬化が始まります。
今回、ご報告させて頂く文献では、バイアグラが糖尿病患者のこうした障害を防ぐ事が統計検討上、
有意であると述べております。
【バイアグラによる糖尿病の障害予防の検討】
今回、ご紹介させて頂く文献は、2型糖尿病患者を集めてバイアグラを10週間連日投与し、
ランダム化比較試験を行ったものになります。
実際の方法としては2型糖尿病患者をランダムに2群に割り付けて、
バイアグラを投与する群とプラセボ(偽薬)を投与する群に分けて、
この二群を統計的に比較する事により、結果の有意性を判定したものになります。
その検討の結果、プラセボ群に比較してバイアグラ投与群は明らかな血管内皮機能障害の改善が確認され、
バイアグラの投与により、
2型糖尿病の患者はバイアグラを投与していない群に比較して、
動脈硬化の初期段階である血管内機能障害の改善が明らかにある事がわかったのです。
*この検討は決して、既存の動脈硬化予防に使用される薬剤にバイアグラが勝る事を立証した研究ではありません。
バイアグラ使用の患者さまは、決して自己判断で糖尿病や動脈硬化に関連する服薬の調整をされないよう、
切にお願い申し上げます。またバイアグラの安全な服用には医師による調整が不可欠です。
必ず服用に当っては正規のクリニック・病院にてバイアグラが服薬可能か既往歴・服薬歴・健康状態などから判断してもらって下さい。
参考文献
Daily Use of Sildenafil Improves Endothelial Function in Men With Type 2 Diabetes.
/J Androl 2012 MAR-APR;33(2):176-180